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がん検診受けていますか?〜「健診」と「検診」の差が生む未受診理由〜

皆さん「健康診断(健診)」は受けていますか?

お勤めの方であれば、会社の福利厚生として
年に一度の健康診断がある方も多いのでは
ないでしょうか。

ご自身の健康を確認できる機会でもあるため、
多くの方が1年に1回の健康診断で自分の健康
度合いをチェックしているのではないでしょうか。

実際に、健康診断の受診データを見てみますと、

男性:74.0%
女性:65.6%

という結果です。
参考:厚生労働省「国民生活基礎調査」2019年

さらに言えば、新型コロナウイルスにより、
基礎疾患のある方やこれまで健康への意識が
低かった方など、皆さん積極的に「健康」を
気にされています。

そのため、上記データよりも現在はさらに
健康診断受診率が高まっているのではないか
と思います。

では、「がん検診」となるとどうでしょう。

健康診断(健診)は受けていても、がん検診は
受けていないという方も多いのではないでしょ
うか。

そもそも、がん検診とは「がん」を早期発見し、
早期治療をを行うことで、がんによる死亡を
減らすことを目的としています。

がんについては過去記事で紹介しています。
ご参考ください。

実際に、国もがん対策として「がん検診」を
推奨しており、指針で定めるがん検診項目は
以下の通りです。

出典:厚生労働省 市町村のがん検診の項目について

ここで挙げられているのは、

・胃がん
・子宮頸がん
・肺がん
・乳がん
・大腸がん

です。いずれも発生確率の高いがんですね。
これらの項目のがん検診を国としては「50%」
以上の受診率にすることを目標としています。

しかし、実際の受診率はどうでしょう。

出典:厚生労働省 平成28年国民生活基礎調査
がん検診受診率50%達成に向けた集中キャンペーン
サイトより画像引用


ご覧の通り、男性の肺がん検診を除いては
全てにおいて50%を下回ってい
ます。

健康診断(健診)は比較的受診率が高いのに
対し、がん検診となるとなぜ受診率が低下する
のでしょうか。

未受診理由の世論調査は以下のような結果
となっています。

出典:内閣府 平成28年度 がん対策に関する世論調査

・受ける時間がない
・健康状態に自信がある
・費用がかかる

このような声が上位に挙がっています。

私個人的に、ここには「健診」と「検診」の
差がこのような結果をもたらしていると思い
ます。

「健診」は自分の現在の健康状態全般を把握し、
病気を予防することです。

「検診」はがんのような特定の病気を見つける
ために行う検査のことです。

未受診理由にある通り、皆さん多くの方が
異変がない限りはお体に自信があるため、
特定の病気に罹患していると思っていません。

そのため、特定の病気を検査する「検診」は
受診率が伸び悩むのだと思います。

一方で、自分の体を全般的に健康状況を把握
できる「健診」は、何かあったらいけないから
というぼんやりした理由で年に1回は受診
しているのだと思います。
そこには企業が健診費を負担してくれているなど
も理由の1つとしてあると思います。

検診は地方自治体やお勤め先からの補助なども
ありますが、自腹のことも多いですからね。

しかし、がんは2人に1人罹患する時代と言われ
ている中で、健康状態に自信があるというだけ
で「がん検診」を見送るのはどうなのかなと
個人的に思います。

なるリスクおよび、なった時の身体的、経済的
な負担が大きければ大きいほど、個別に未然に
チェックをするべきです。

「なってからでは遅い」というやつです。

「健康だから大丈夫」という謎の自信は捨て、
いつ誰がなるかもわからないという感覚で
ぜひ「健診」同様に「検診」を受けることも
おすすめします。特に、「がん検診」です。

適切に検診を受け、万が一の場合、早期発見、
早期治療に繋がるようにしたいですね。

また、万が一の場合の「保険(がん保障)」
も検診と合わせてお忘れなく。

行き過ぎた保険不要論が飛び交っている中、
過去記事でも「必要だ」と私が考える理由を
お伝えしました。

こういった発生リスクが高く、損失ダメージが
大きい「がん」などは「保険」でリスクカバー
するのが適していると言えます。

ぜひ、未然に予防する「健康への意識」と、
万が一の場合の「備え」のバランスを考えて
いただきたいと思います。

なお、がん検診の未受診理由にあった、

・時間がない
・費用がかかる

という点についてですが、

最近は、「がんリスク検査サービス」という
サービスも主流になってきました。

これは、「がん」という診断をうける検査
とは違い、体内に「がん」のリスクがあるか
どうかを判断する検査です。

尿や唾液などで自宅でお手軽に行えるものも
あります。
また、がん検診に比べてお安く受けることが
できます。

最近は保険会社のがん保険などのオプション
としても用意されていたりします。

万が一の保障だけではなく、このようなサービス
も使って、未然に重症化を防ぐことも大事です。

「がん」は本当に恐ろしい病気です。
少しでも多くの方が「がん検診」を受診する
世の中になればと思います。

がんについてはその他の記事もあわせて
読んでみてください。

それでは。

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