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ルールを具体的な言葉にする【アウトプットの質】
noteの書くネタ探しで、過去のメモ長をパラパラと眺めていたらあるインターネット記事をメモしたものを見つけた。
それは「アウトプット」をテーマにしたもの。
SHOWROOMの前田さんが語っていたものだ。
アウトプットを継続するコツとしていくつか書かれていたのだが、その中でも目に留まったのが「ルールを具体的な言葉にする」というもの。
昔、ファミレスでアルバイトをしていたとき、店長が「グラスを机に置きましょう」と指導していた。そのときに「静かに置きましょう」ではなく、「コップとグラスの間に軽く小指をはさんで置きましょう」と言う。
という文章が例として挙げられていた。
とても興味深い。そしてめちゃくちゃ大事なこと。
上記例を参考にすると、確かに「静かに」の概念は人それぞれで再現性が難しい。
どのレベルの静かさを求められているかもわからないし、恐らく従業員でバラバラな置き方になってしまうことが容易に想像がつく。
だけど恐らく「静かに」とルールを決めた側は自分の中で答えが見えているから、「みんなわかっているよね」「言わなくてもわかるよね」の感覚で、そのことに問題意識を感じていない。それでいて、従業員が出来なかったときには、
「なんで出来ないんだ」
と言うだろう。
一方で、「静かに」をさらに言語化したものが「コップとグラスの間に軽く小指をはさんで置きましょう」という説明だ。
これは「静かに」するための”方法”が書かれている。
「静かに」という概念かつ抽象的な指示から、それを実現するための方法にまで落とし込んだ指示、そのどちらがいいかは一目瞭然である。
ここから何を学べるか。
それは、
”具体的な言葉の力”があれば人を動かすことが出来る
ということ。
全部の場面で「正解」をわかっている人物、「正解」をつくった人物が対応できるなら、抽象的な概念の丸投げでいいのかもしれない。自分がわかっていればそれでいいのだから。
だけど組織で動いていくうえで、必ずしも自分が全てを対応するというのは現実的な話ではない。
そしていずれ自分がいなくなったときに、「静かに」という抽象的なものだけ残っても、残された人はどうしたらいいかわからない。
必要なのは誰でも同じように出来る再現性。
組織としてみたら、一瞬のスーパースター的存在も必要なのかもしれないが、それ以上に質の高い再現性をもたらす「ルールが具体的な状態にまとめられている」状況、そういったアウトプットを出来る人の方が長い目で見た時に必要な気がする。
「自分だけよければそれでいい」
で通用しないのが、組織で動く難しさであり面白さだと思っている。
そしてそういった「ルールを具体的な言葉にする」習慣を身につけると、自然とアウトプットの質が高まることが予想できる。
もっとわかりやすくできないか、もっといい言葉で表現できないか。
例えその瞬間に答えは出なくても、「考える」+それを「言葉にしようとする」ということに価値がある。
調べれば答えが出てくる時代だからこそ、自ら考えることが非効率に感じる時代だからこそ、あえてそこを逆手にとって意識的に考える時間を設けるのも、悪くはないのかな、って。
だってルールを具体的な言葉に出来たら、自身のアウトプット能力向上だけでなく、組織としても質の高いサービスの提供を誰でも出来るという状態につながるのだから。
一石二鳥。
そうやって一つひとつに対して、「もっと良くできないか」「まだ何か出来ることはないか」と貪欲に探していって、「当たり前」の質というものを上げていきたい。
その一つが、ルールを具体的な言葉にする習慣をつける、ということだ。
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