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違いを伝えるか、同じを伝えるか

「違いを伝えるのが広告、同じを伝えるのがPR」


ある有名なクリエイティブディレクターの方がいっていた。
表現をしてわかりやすく伝える、というのが広報だったりクリエイティブディレクターだったりの仕事だが、上記の言葉はすごくわかりやすくかつ行動にもつなげやすい表現だ。

ただ、「いい表現だな」で終わるのは少々もったいないからもう少し言語化をしてみたい。


一番強いのはオーガニックで入ってくる人


言わずもがな、一番強いのはオーガニック検索で入ってくる人だ。「オーガニック」って別に今話題のオーガニック料理などは関係ない。いや、語源的には関係あるのかもしれないが。「自然」という意味だから。

自然検索、その情報を知りたくて、なんならその情報の中でもそのサービスを知りたくて検索をかけ、入ってくる方だ。

強固なブランドが出来上がればオーガニックが増えていく。ブランドのファンだから。そういった人たちを惹きつけるのは圧倒的なコンテンツ力であり、居心地の良いユーザー体験だと思う。

でも「ブランドは一日にして成らず」。
何もないところからポッと生まれるものではない。
そこで最初のフックとして使われるのが広告だ。


競合とどう差別化をするのかが広告


じゃあ広告はどういった入ってきかたをするのか。

様々な手法があるが、例えばキーワードを設定してそのキーワードを検索した際に「あなたへのおすすめはこれですよ」と紹介してくれる。一度関連したものを見ると、それとはまた別の似たサービスも広告として流れてきたりする。

いわばオーガニックよりも1つ抽象的な概念だ。

「○○というオムライスのお店を予約したい」
がオーガニックで入ってくるかたちだとしたら、

「どこか美味しいオムライスのお店を予約したい」
という検索に対して効果を発揮するのが広告というわけ。

ここで必要になってくるのがいかに"違い"を伝えるか。

上の例をそのままつなげると、
美味しいオムライスのお店は世の中にたくさんある。だけどオムライスに対してのこだわりはお店によって違う。そして検索する側も、求めるオムライスのこだわりは人によって違う。

卵の部分が柔らかい方が好きな人もいれば、カタい方が好きな人もいるみたいに。そういった求めるものに違いがあるなかで、いろんなこだわりが広告には集まってくる。だからこそ違いを伝えるのが重要なのだ。


全く知らない人に興味を持ってもらうために、同じを伝えるPR


一方で、中にはその分野に全く興味がない/知らない人もいる。

ただそういった人も実は潜在的に求めている可能性だってある。その潜在的な気持ちを「見える」ものにするために役に立つのがPRだと思っている。

で、PRをするときに必要なのが"同じ"を伝えること。

オーガニックや広告との違いは「そもそも対象のジャンルを知らない/興味がない」ということ。だからコンテンツの充実さを語ったり、同ジャンルとの違いを語ったりしても、

「はて?」

となるだけだ。そもそもそこの当たり前を知らないのだから。

だからここで必要な同じというのは、いかに他ジャンルで起きている現象と紐づけることが出来るか、ということ。

せっかくオムライスの流れできたのでそのままオムライスで話題展開すると、
オムライスをそもそもあまり興味がない人に対して
「卵のこだわりが・・・」と言ってもあまり刺さらない。

でも、
「めちゃくちゃインスタ映えするオムライス屋です!」
と言えば、一定の層には刺さる可能性がある。

"オムライス"というものにはまだ興味がなくても"インスタ映えしたい"という人は一定数いて。インスタ映えきっかけでお店に訪れて、オムライスの味に惚れて一気にファンになる、みたいなのはありうる話だ。

だからPRはいかに大衆のそれぞれのストーリー「ごめんくださーい」とお邪魔できるか、だと思っている。

それはつまり、自分の分野だけ詳しくなっていてもだめ、ということでもある。



これがざっと自分が思う、
「違いを伝えるのが広告、同じを伝えるのがPR」ということ。

以前書いた記事のテーマにもつながるが、大事のは使い分け。それに応じた伝え方だ。

いい感じに、巧みに操れるようになっていきたいね。
そのための情報収集も怠らずにね。



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