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Missing 第10話
マネージャーの〇〇さんに連れられ、3人揃って入った部屋は取材に使うには少し広い部屋だった。
これまた取材には似つかわしくない長いテーブルの奥に男性が1人座っており、こちらを見て会釈する。
〇〇:お待たせ致しました!本日お世話になります、山﨑、藤吉、守屋の3名です。よろしくお願いします!
天・夏・麗:よろしくお願いします!
男:...お初にお目にかかります。私△△編集部の愚地、と申します。皆
Missing 第9話
激しい怒りと憎しみの後。
__朦朧とした意識が徐々に鮮明になる。
私は
空を飛んでいた。
ひかる:......えぇーーっ!?
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第9話
~邂逅と片鱗~
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フワフワとした浮遊感。下を見るに2、3m程浮いているようだ。
そして、再び驚く。
ひかる(...あれは...私...?)
眼下で鳴り響く凄まじい轟音。目を凝らすと、サキに飛びかかる自分の姿が確認
Missing 第8話
薄暗い部屋の中心に置かれた円卓に腰掛けた何人かの人々__
彼らは互いを気にすることもなく虚空を見つめている。その目は暗く濁っているが、どこか貪欲な光を灯していた。
やがて部屋に1人の人物が入ってくる。恐らくリーダー的な立ち位置の人物なのか、腰掛けていた全員が立ち上がり、深々と一礼した。
??:やぁ、皆御機嫌よう。座ってくれたまえ。
彼の言葉に全員が再び円卓につく。人数は全部で12人。
?
Missing 第7話
___むかしむかしある所に、1匹の狐がおりました。
狐の身体は雪のように真っ白で、人を背中に乗せられる程大きかったそう。
狐には不思議な力があり、豊作の神様の遣いとして、昔から人々を助けておりました。
__しかし、ある日のこと。
狐が散歩から戻ると、遣えていた神様は無惨な姿で倒れていたのです。
慌てて駆け寄るも、神様は息も絶え絶えな様子。
__助からない。そう確信した狐は一つだけ問いま
Missing 第6話
彼女はいつだって太陽みたいに笑う。
__日陰にいる私を照らしてくれるかのように。
麗奈:おはよー、夏鈴ちゃん!
夏鈴:お、おはよ...
楽屋に入ってきた麗奈に明るく声をかけられ、恥ずかしくて俯いてしまう。いつもの事だ。
元々そんなに社交的な方ではない。
でも、彼女と目が合わせられない理由は他にある。
私は...好きなのだ。
麗奈の事が。
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第6話
与えられた力
Missing 第5話
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第5話
絶望と突破口
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翌日。私はレッスン。天は撮影で午前中が終わり、夕方までもうあまり時間がない。
あれからピーターは私の部屋でずっと瞑想している。作戦を練ってくれているみたい。
夏鈴と麗奈ちゃんは今日はレッスンには来ていなかった。
マネージャーさん達が何やらザワついていたからやはりそういうことなのだろう...
心配だがレッスンはいつも通りこな
Missing 第4話
__恐ろしい出来事から数分後。
私たちは自宅に辿り着いた。
リビングのソファに座ると、疲れと忘れかけていた恐怖に眩暈を覚える。
さっきのは...何?
聞き間違いじゃなければあの巫女さん私たちのこと...殺そうと...してたよね?
...いや、今はピーターの話を聞こう。考えるのはその後でいいや。
私はソファにもたれ、ゆっくりと深呼吸した。
__脳裏に焼き付いた恐怖を和らげる為に。
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Missing 第3話
ひ・天:おはようございますー!
夏鈴:おはよー、朝から元気やな2人共。
天:夏鈴ー!会いたかったでー!
あの信じられない出来事から3日が経ち、今日は天と私、そして同じグループメンバーの藤吉夏鈴の3人で雑誌の撮影だ。
夏鈴:んもぅ...天!あんまひっつかんといてや...
天:えへへー、そんなこと言って嬉しいんやろー?
あの日から天は前以上に元気だ。
私も、悪夢に苛まれることがなくなり、
Missing 第2話
__違和感。
いつから感じていただろう。
そもそも何に対して?
今のこの状況は何一つ正常ではない気がする。
__喋るうさぎのストラップと水族館に来ているなんて。
天:ひかるー!見て!タツノオトシゴ!
ひかる:...ふふ、そうやね。
あんなに不審がっていた割にはしゃぐ天を眺め、私は物思いにふける。
___この胸騒ぎは一体何なのか、と。
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第2話
~case H
Missing 第1話
2人で朝食を食べながら窓の外を見る。空が白けてきている。もうすぐ日が昇る頃だ。
天:じゃあ...まず公園でお散歩してー、その後水族館にしよー!
ひかる:賛成!
食事をしながら2人で話し合い、今日の予定が決まった。
久しぶりのデートに、気持ちがだんだん高揚してくるのを感じる。空の食器を片付け、お互い準備もそこそこに、まだ薄暗い中部屋を出た。
天:早朝からお散歩なんて健康的やん!
ひかる:
Missing ~序曲~
___目の前さえも見えない暗闇。
誰かの声が聞こえる。1人ではなく大勢。
『...もう、終わりかな』
『やっぱり荷が重いんだよ...』
『...がっかりだな』
幾重にも重なるネガティブな言葉たちは耳を覆っても脳に直接響いてくる。
たまらず私は走り出す。暗闇の中どこを目指すでもなく。
しかし追ってくる声が止むことはない。
どこまでも
__どこまでも
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Mi