【読書ノート】『魔王の帰還』
『魔王の帰還』(『スモールワールズ』より)
一穂ミチ著
鉄ニは、甲子園常連の名門高校に野球部の推薦で入っていたのだけど、同じ1年生で、パッとしない友人が、先輩から公然のリンチを受けていたところを目撃して、先輩らを叩きのめして、菜々子のいる高校に鳴物入りで転校してきた。
菜々子は、母親が再婚して、父親に犯されそうになって、抵抗して、逆に菜々子は父親を誘惑するから別居だとされてしまったため、やりマンと呼ばれるようになっていた。
真央は、銀ニよりも大きな、女性で、女子プロレスラーのような存在で、魔王と言われている。
ひ弱な男・勇と結婚している。
真央が、どういうわけだか、実家に出戻ってきたところから物語は始まる。
物語の主題はなにか?
不条理な世の中を生きていくためには、覚悟を決めることが大事なのだと理解した。
魔王(真央)は、勇から何度も離婚届をもらっていた。それは、勇が難しい病気に罹患して、余命があまりなく、真央を幸せにできないことを悟って、真央に離婚届を突きつけたのだった。真央は、そんな勇にどう向き合ったら良いのか考えている時だった。
なかなか、元気の出る物語だと思った。