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【読書ノート】『一寸法師の不在証明』(『むかしむかしあるところに死体がありました』より)

『一寸法師の不在証明』(『むかしむかしあるところに死体がありました』より)
青柳碧人著


一寸法師が、お姫様に気に入られて屋敷に住まわされていた。そんなある日お姫様に付き添って外に出ると、鬼が現れるという昔話なのだけど。

実は一寸法師は、悪だったという展開がなかなか新鮮におもったのだけどね。実は本家の『御伽草子』の中でも、一寸法師は、お姫様を騙す悪い奴だったりしている。


物語の主題は何か?
人は見かけによらないということなのだろうか?

一方で、本家の一寸法師物語はというと、、、、

一寸法師の研究者によると、一寸法師の物語は、女の幸せは、盲目的に男に従うことだということらしい。一寸法師はお姫様を一目惚れして、屋敷に潜り込み、機会を伺って、お姫様を嵌めて、家から追放させられるように仕向けたのだという。追放されたお姫様に付き添う形で旅をしていると、鬼が襲ってきた。一寸法師は、鬼を懲らしめて、打出の小槌を手に入れて、巨大化して英雄になった。というわけで、女は男に従っていると幸せになるという物語らしい。

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