実現間近?仕事と育児の両立支援に関する法案、国会に提出(+少子化問題)
昨年、「子供が3歳になるまで在宅勤務を義務化」なんてインパクトの強いワードが様々な議論を巻き起こしました。現在、改正案が検討されている育児・介護休業法の改正について賛否両論ある中、仕事と育児の両立が難しく、苦労していたワーキングママやパパ、そして現実的な問題で子供を産むかどうか悩んでいた‥なんて方には朗報だったかもしれません。実際のところ、本当に各企業で実現できるのか?も気になるところだと思います。現在検討されている改正案と、深刻な少子化の現状について他国の事例も紹介しながら見ていきたいと思います😃
コロナ禍の収束で、このまま減っていくかと思われた「在宅勤務」。しかし、ここに来て再び「在宅勤務」が話題になっています。現在日本では出生数が8年連続で過去最少を更新するなど、少子化に歯止めがかからず深刻な社会問題となっている中、政府が仕事と育児の両立を支援する対策として、企業の「在宅勤務」推進を含む育児・介護休業法の改正を進めているからです。
新たに「改正」めざす育児・介護休業法
さて今月26日、通常国会が開会しました。ここで育児・介護休業法の改正法案が提出され、審議される予定です👏主な内容は以下のようなものです。
在宅勤務・時短勤務などの働き方を選択できるとなると、仕事と育児の両立がしやすい分、育児をしながら働く両親からするとかなりの負担軽減につながります。仕事の関係で現実的に出産・育児が難しく諦めていた場合でも、子供を産みたい夫婦の場合は、産みやすい環境を作ることもできるでしょう。育児休業後に復帰しても柔軟に働ける環境を整えることで、時間を有効に活用し、子供と過ごす時間も確保できるため、このような施策に賛同する声が目立っています。
一部、子供を見ながら在宅勤務なんてできない!なんて声もありますが、保育所等に預けることを前提にして、通勤時間のかからない在宅勤務‥となると時間活用の面ではかなりのメリットになると考えられます。
「努力義務」ということで、現実的に各企業でどのくらい実現されるだろうか?業種や企業規模によって格差が生まれるのでは?など、様々な課題も残りますが、企業の問題、というよりも「少子化」という日本が直面している大きな課題を解決するために、社会全体で取り組んでいくべき問題です。多方面での対策・支援が必要になるでしょう。
少子化先進国、韓国の2024年対策とは
一方、日本と同じく「少子化先進国」である韓国は、合計特殊出生率がOECD加盟国で最下位。かなり深刻な状況に、これからの対策が不可欠な状況になっています。日本同様対策を迫られる韓国。そんな中、韓国政府が今年打ち出した対策について見てみましょう👀
ー 育児期のフレックスタイム支援金を拡大
韓国政府は、育児と仕事をうまく両立するための対策として「フレックスタイム制」と「在宅勤務」の積極的な活用を推進すると発表しており、 育児期のフレックスタイム奨励金を拡大支援するなど、働く子育て世代の負担を軽減するための努力を進めています。
中小・中堅企業では子育て中の労働者がフレックス勤務制度を導入すれば最大240万ウォン(約26万円)の奨励金を受けることができるようになり、在宅勤務やリモートワーク等を実施する場合、追加で10万ウォン(約1.1万円)の支援が行われます。 ひと月の最大支援額が40万ウォン(約4.4万円)まで上がり、労働者はより多くの恩恵を期待できるようになりました。また、在宅・リモートワークのみならず、フレックス勤務などに対しても必要なインフラ構築・導入費用などの支援を拡大するとしています。(2024年1月現在)
全体的に見ると韓国では、特に金銭的な支援に力を入れているように見えますよね。実際に現地ではこういった金銭的支援よりも日本の「在宅勤務の義務化」のような現実的な施策の方が出生率上昇に貢献するだろう、という日本の政策に肯定的な意見が多く寄せられています。
余談ですが、今年に入り韓国大統領も在宅勤務を含む柔軟な働き方について積極的に検討すると公言しており、選挙を前に与野党が様々な公約を掲げるなど、早ければ年内、遅くても来年頭には関連政策が発表されるだろうと見ています。IT大国と言われる韓国では、デジタル化やITシステムに対する企業・従業員の意識が高いため、少子化対策としての「在宅勤務」は思いの外、早く拡散するかもしれません。この点は日本と少し温度差があるかもしれませんね。
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