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『妄想美術館』

 ずっと読んでみたかった1冊。ついに読めました。

 もともと私は原田マハさんの作品が好きで美術にも興味がありました。
 加えて対談相手は『テルマエ・ロマエ』作者のヤマザキマリさん。なんだこれ…..最高の組み合わせじゃないか…..!

 それにしてもテルマエ・ロマエ、面白かったですね。
 阿部寛さんがあまりにギリシャ人すぎて、当時子供だった私も一発で名前覚えましたし、なんなら名前を知るまでは外国の俳優さんだと思っていました笑

 いきなり話が脱線しましたが、本の内容はタイトルの通り、美術に関することをお二人がざっくばらんに話す......といった作品です。

 その中でも個人的に印象に残った話が2つあります。

 1つは日本と海外の「美術館」に関するイメージの差の話。

 日本人は美術館をどこか「格式高い」場所と捉え、特に家族連れは「うるさくしてはいけない」と思い、足が遠のいてしまう。

 一方でイタリアなどの海外はカフェに行く感覚で美術館が日常に溶け込んでいる。

 これは面白い違いだなと思います。
 確かに私も美術館に行く時は、ピカソやゴッホなど有名な作家の作品が日本に来た!......みたいな時でないと行かないし、そういう時って言ってしまえば、「非日常」を体験するために行っている感があると思います。
 そう考えると、個人的には美術館の非日常に一種の癒やしを求めているのかもしれません。

 疲れているのかな、私笑

 あと、もう1つは美術館との接し方の話。

 先ほどの話と少し似ていますが、美術館や博物館に行く際、日本人はどこか「学ばないといけない」という意識が強いといいます。

 これは私も覚えがありますね。
 なんならメモ帳まで持って行って、解説をじっくり読んでしまう派です笑

 しかし本に書いてあった「展示されているものをわからないといけない、という気持ちはなくていい」という文章にはハッとしましたし、少しほっとしました。

 これまで博物館などに行くと、「入館料を払って、貴重な休みの日に来ているから、なにか学んで帰らないと!」とどこか自分に発破をかけ、神経質になっていた気がします。

 美術館や博物館に行くのは「非日常」を求めているはずなのに、これじゃリラックスできていないですよね。

 もっと肩を力を抜いて、「ほーん、こんな展示があるんか、すげー」ぐらいでいいんだ!と思うことができました。

 この本のおかげさまでもっともっと色々なことを楽しむことができそうです。

 美術に興味がなくても、ユニークな美術館や画家のエピソードを楽しめるので、少しでも気になったらぜひ読んでみてください笑

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