おやじパンクス、恋をする。#049
目を覚ました時、俺は店に一人だった。
俺はカウンターの中のステンレス製の作業台にうつ伏して眠っていて、ハッと気がついて顔を上げると、つけっぱなしのクーラーに冷やされた身体がギシギシと傷んだ。二日酔いっていうかまだ全然酔っ払ってる最中で、寝起きってこともあって視界がぼやけやがる。
いつもの癖でタバコを咥えて火をつけ、iPhoneを手に取る。
ロックを外すといくつかの着信があったが、誰からのものかを確認する気も起きなくて、ただ今がもう朝の十時過ぎだってことにショック