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【アラウコの叫び】〜南アメリカ近世の歴史〜

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「アラウコの叫び」という南米の歴史物語の連載を開始しました! 毎週月曜12:00更新 現地の友人の情報や様々な文献を元に史実に基づいて描かれている部分もあれば、フィクションも混…
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記事一覧

第17話「梟王マジョケテ」

第17話「梟王マジョケテ」

ビュルルー

ボトッ、ボトトッ・・

マジョケテは後ろ手で斧を振り回し、使者の四肢と首を切断した。

指導者達は狼狽した。
「マ・・マジョケテ殿!!
なんて事を!!
ワシらを道連れにする気か!!」

ガルバリノ「おお、まさに梟王マジョケテよ。
背後に目でもあるかの様だ。」

マジョケテ「貴君らはあやつらのやり口の詳細を知らぬのか?」

指導者の一人が口を開いた。
「どう言う意味だ?」

マジョケテ

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第1話「予兆」

第1話「予兆」

今から約500年前、世は大航海時代の只中にあった。

地中海の利権にもありつけなかったヨーロッパ西端の小国は、外へ利を求め世界で隆盛を極める強国となった。  

彼の国の者達は、強い欲望や野心を携え、世界各地を征服していった。

その最中、征服が難航した地域がある。そこは「アラウコ」と呼ばれた。  

諸説あるが、激突は300年の長きに渡り、世界史上最長の戦争と捉えられている。  

この物語は、

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第2話「碧眼の人馬」

第2話「碧眼の人馬」

この時期に自然界に異変が起きた
実際に語り継がれている天変である
マプチェ達は異変を見て、危険を察知し
有事に備えることが出来たと言われている    

-8年前- 1536年海から再び災厄が押し寄せる。
が、蛇ではなく、人だった。      

-コルディジェラ・デ・ナウエルブタ山脈-

ある日鮮やかな緑色の鳥たちがざわめき出した。  

フタウエ「これは!?太陽が食われておる・・

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第3話「悲しき犠牲者」

第3話「悲しき犠牲者」

-戦の始まりの地-レイノウェレン  

アルバラド「あとは突撃だ。」  

おおおぉぉ!  

アラバラド軍が雄叫びを上げた。  

ピクンチュ兵「ミチマ様、新手の敵が突進してきます。」  

ミチマ「あれが例のやつか。」

  ピクンチュ兵団がアルバラドの騎馬部隊に次々と殲滅させられていく。  

カスティニャダ「始まったか、よし一気に押し返せ。」  

カスティニャダ兵「ハッ!」    

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第4話「背負いし者たち」

第4話「背負いし者たち」

静寂に包まれた世界には、パチパチという焚き火の音が響き渡っていた。  

そこには1人の男が座し、対面に丸太の山があった。  

男は山の頂にある一本の丸太を穏やかな目で見つめていた。  

まるで男はその一本の丸太の断面と顔合わせて、語り合っているかの様だった。  

やがて焚き火の音が途切れた・・  

刹那、男は近くにある斧を手に取り、完全な暗闇の中で丸太に切り掛かる。  

バリバリと木が

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第5話「伝説の鳥」

第5話「伝説の鳥」

南アメリカには多くの巨大な鳥が生息する  

最強、最大、伝説、様々な鳥がこの地では羽ばたいている  

  現代、最強の猛禽類と名高いオウギワシ
平均的な雌は全長1m
翼を広げれば2m、体重は7.5キロ  

この種は人を攫う事が出来るとも言われている  

だが、実際には自身の体重と同程度の物を運べる程度である    

では、過去も含めて史上最大の鳥は何か?  

飛ぶことができる種では

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第6話「置かれし立場」

第6話「置かれし立場」

1542年11月20日神聖ローマ皇帝カール5世(カルロス1世)によりインディアス新法が発布された。  

アメリカ大陸の植民地化に関する初めての人道的な法律ともされている。  

この法律はコンキスタドール達にとっては都合の悪い法律であり、
せっかく苦労して利権を手に入れてきた彼らの頭を悩ませる事になった。  

  -コパカバナ- キロガ「どうですか、任務の方は?」
風格のある貴族風の男が、騎

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第7話「巨人」

第7話「巨人」

15世紀以前のヨーロッパで作成された世界地図は、
一見あらゆる事を知ってるかの様に表現されていた。  

当時の世界地図には、詳細不明な地域は省略し、
時には空想上の怪物までもが描かれていた。  

コロンブスは新大陸を発見したにも関わらず、
彼の頭の中の知識通り、そこをインドと誤って解釈をしていた。  

世界への無知を認識していないコロンブスの時代までが、中世だったと言えるかもしれない。

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第8話「戦士の選別」

第8話「戦士の選別」

マプチェの世界では戦闘能力の高い者ほど価値があるとされた。  

そして出自に関わらず、戦士としての能力により身分が決まる。  

その為、時折能力をアピールする為の祭事が行われた。  

そこで能力を認められれば、報酬や身分が約束される。  

ただ戦力にならない者達は低い身分に格付けされ、戦士達の代わりに労役につく。  

戦士達は生活面で彼らに面倒を見てもらう代わりに、戦さで恩返しをする義務

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第9話「それぞれの景色」

第9話「それぞれの景色」

南のマプチェの若者達が驚いている。

「ナウエルが簡単に髪を掴まれたぞ。
あいつ只者ではないぞ・・」  

レポマンデ(ん?どういうつもりだ?)

ナウエルはまだ相手の髪を掴もうとしていない。  

レポマンデ(・・しかし、こいつは髪を掴んでみて感じる。一瞬で勝負を決めるべき相手だ。)  

レポマンデはもう片方の手で髪を掴み一気に引っ張りにかかった。  

その時ナウエルは、相手の引っ張る

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第10話「想定外」

第10話「想定外」

-競技会場- ナウエル「おっ!まだやってるねぇ。」

既に人だかりが出来ていた。

「免除者と大人しそうな奴が良い勝負してるぞ!」  

「アイツ、ルンクトゥンでほぼ最後に着いた奴だよな?」  

「アイツがこのまま優勝でもしたら、俺はアイツの下につきたいな。」  

「あんな弱そうな奴の下についてどうすんだよ?」  

「だからいいんだよ。
普段アイツが身の回りの世話してくれそうだろ?」  

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第11話「潜入前夜」

第11話「潜入前夜」

ナウエル(ふぅーうまくいったか。さてすぐにこの場を離れよう)  

ガッ!  

ナウエルは背後から首へ打撃を加えられ倒れ込んだ。  

そこには、黒い甲冑に赤いマントを羽織り、
立派な髭を蓄えた、唯ならぬ雰囲気の男が立っていた。

バルディビア「この小僧には足枷もつけよ。」

兵士「ハッ」  

カセレスやニナが意識を取り戻した。  

カセレス「バルディビア様・・すみません。」  

バルディ

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第12話「傑物の交錯」

第12話「傑物の交錯」

ラウタロが生まれた約100年程前にヨーロッパで生を受け世を震撼させた人物がいた。  

名をヴラド3世といい、
現代ではドラキュラ、串刺し公、ヴラド・ツェペシュという名で知られている。

強国オスマン帝国との抗争に敗れ、
彼の父ヴラド2世は従属する事になった。  

その際、ヴラド2世は13歳の若さでオスマン帝国の人質となった。  

そして一説にはオスマン帝国が将来ワラキア公国(ルーマニア)を操

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第13話「暗殺者」

第13話「暗殺者」

-コパカバナ- 「チャンカノただいま戻りました。」

 オトナ「戻ったか。
して、タワティンスーユの様子はどうであった?」
 
チャンカノ「マンコ様は宗教儀式に見せかけてクスコを脱出し、
ビルカバンバを拠点としました。」  

チカ「臆病なマンコにしては、よくやっておる。」  

チャンカノ「一方で、
それを機にアルマグロが後ろ盾となり、
クスコではパウリュ様が帝位に就きました。」  

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