第17話「梟王マジョケテ」
ビュルルー
ボトッ、ボトトッ・・
マジョケテは後ろ手で斧を振り回し、使者の四肢と首を切断した。
指導者達は狼狽した。
「マ・・マジョケテ殿!!
なんて事を!!
ワシらを道連れにする気か!!」
ガルバリノ「おお、まさに梟王マジョケテよ。
背後に目でもあるかの様だ。」
マジョケテ「貴君らはあやつらのやり口の詳細を知らぬのか?」
指導者の一人が口を開いた。
「どう言う意味だ?」
マジョケテ「良いか。
タワティンスーユ程の強大な勢力が
なぜ飲み込まれたと思っておる?」
「それは・・あちらの兵器や武器の強力さ・・さらに呪いまで使われて屈したのではないか?」
マジョケテ「強大な力を持つのは事実じゃが、
数万の兵がわずか150人程の者どもに負けるなんて、
そんなバカな話があるか?!」
「そ、それが信じがたいから、ひとまず対立したくないのだ!」
マジョケテ「そのカラクリを教えよう!
それは奴らがタワティンスーユへ友好的な姿勢で近づき、
懐に入ると約束を保護にして皇族を捕らえ支配を始めたからだ。」
「奴らは、そんな汚い事をするのか・・信じられん・・
確かに・・それなら納得いくが・・」
クリニャンク(私はフタウエ様からタワティンスーユの没落の原因は、呪いの影響が大きいと聞いておるが・・ここは口を挟まないでおこう・・)
「あやつらにとって約束など何でもないのだ。
貴君らはこの梟王の目を侮っておるのか!!」
マジョケテは猛禽類の様な目で睨みを効かした。
「ま、まあ・・あんたがそういうなら・・」
マジョケテ「もし貴君らもあやつらと和平を結べば同じ道を辿るぞ!
実際、地位のあった者たちは傀儡と化し、それ以外は家畜同然に扱われておるであろう?」
周りの者達はマジョケテの気迫に呑まれてはいるが、まだ戦う意志までは見えない。
マジョケテ(ふむ、もう一押し必要か・・)
マジョケテ「まあ良いわ。
まずは、ワシの手のものだけであやつらを挫いてくる!
それから共に戦うなり、あちらと仲良くするなり
決めるがよい。」
マレアンデ「僭越ながらマジョケテ様、
その役目、私に仕切らせてくれませぬか?」
マジョケテ「ほう、勇ましいのう。
よかろう、マレアンデやってみよ。」
マレアンデ「ハッ、お任せください!」
マジョケテはマレアンデに耳打ちした。