【書評】カミュ『転落』は、『地下室の手記』に匹敵するしゃべくり小説だった。
ロッシーです。
カミュの『転落』を読みました。
カミュの作品といえば、『異邦人』や『ペスト』が有名で、この『転落』という作品は日陰に追いやられている感があります。知らない人も多いのではないでしょうか。
でも、実はこの作品めちゃくちゃ面白いんです!
『異邦人』や『ペスト』のイメージを期待して読んだら、見事にその期待を外してくれます。
「え!これがあのカミュの小説なの?」
と思うでしょう。
別人が書いたかと思うくらいにトーンが異なります。
それまでの作品が「陽」の