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どこまでも変わっていけるということ⑥
中3の秋、私は相変わらず不登校のままで、毎日毎日塾の自習室で過ごしていた。
不登校なので時間だけはたっぷりある、とはいっても、今までまともに勉強してこなかった自分がそう簡単に"人並み"のレベルに追い付けるなんてことはなかった。
特に国語・数学・英語などは、今までの積み重ねの差が顕著に表れるものだと、周りの大人は口を揃えて言う。
実際、都立高校入試向けの塾内模試を何回か受けてみたけど、いつまでたっ
どこまでも変わっていけるということ⑤
とりあえず不登校となったはいいものの、完全に身を持て余していた私は、地元の学習塾に通ってみることにした。
この学習塾は、Aさんとまだ仲が良かった頃、一度話題に出た場所であった。
「兄貴が昔ここに通っててさ。いいところだったみたい」
「でもうちは親父がいなくて金ないから。うちは塾なんか通わないかな」
そんな言葉を聞いたような気がする。
席は一人ひとりパーテーションで仕切られ、講師:生徒が1:4で
どこまでも変わっていけるということ④
日本における年間の推定自殺者数は約15万人と言われているそうだ。
昔は、「死のうと思って死ねるなら、そのエネルギーで十分に生きていけるのではないか」などと軽率に思っていた。
でも実際に自殺が行われる時というのは、しようと思ってするというよりは、追い詰められた結果「気づいたら自殺していた」という感覚の方が近いのではないかと思うようになってきた。
私の人生は決して明るいとは言えないけれど、少なくと
どこまでも変わっていけるということ ③
Aさんも、学校生活の中で、徐々に変わっていった。
私と同じように、靴下はハイソックスに変わり、スカートは膝下から膝上になり、可愛いヘアピンをつけるようになった。
「Aさんかわいい~!!!」とBさんが大声をあげているのを見て、少し複雑な気持ちになった。
それでも、Aさんが芋っぽかった印象から可愛らしい装いへと変わり、Bさん(="普通"の人)と楽しく過ごしているのを見て、
これがきっとAさんの望んで
どこまでも変わっていけるということ ②
中学2年生の夏、日本へ帰国して公立中学校へ転入した私は、小学校時代と変わらず"陰"のオーラを放ってしまっていたものの、
だいぶお絵描きスキルが上がっていたこともあり、似たような趣味の友達ができたのであった。
転校初日に話しかけてきてくれたその子、"Aさん"はとても絵が上手だった。
私と同じくスピッツのファンで、ヴィレヴァンが似合うタイプの、妖しい魅力あふれる女の子。
当然すぐに仲良くなった。
どこまでも変わっていけるということ ①
「あんた、生きてる価値ないよ」
そう言われた中3の夏から、14年経った。
人に「性格」というものがあるなら、それがいつどのように決まるものなのかわからないが、少なくとも未就学児の頃から私は非常に内気な人間であった。
同い年の女の子はみんな勝ち気で、運動神経がよくて、ローラースケートに乗って元気に走り回っていた。
一方の私は、おままごとの役割すらうまく演じられず、シロツメクサの花冠も満足に結えず、