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泉井小太郎
2021年8月29日 17:17
#Out of Nowhereどこから来てなにを吹いてだれが生きてどこへ消えた…というのだ #Ornithology 天使も天狗も羽根をもつ空を飛ぶけれど鳥ではないオザーク山から帰ったその男だけが鳥となった #Bird of Paradise迦陵頻伽が鳴くのは聴いた夢では迦陵頻伽を捕まえたけれど迦陵頻伽の棲処はしらない #Now 's the Time
2020年11月24日 15:52
軽い肺炎を起こして入院していました。一週間ほどと言われたのが三週間近く留め置かれて、本人は咳き込みもなくいたって元気、なんだかわけのわからない幽囚でした。Wi-Fiもなく、持て余した時間の折々に俳句を試みたのがこれらの作品です。病院は山の上にあり、その向かいにあるのが蝸牛山(ヘッダー画像)。肺を病む前は鳥見のフィールドでもあり、散歩コースの一つでした。今は通院の度に写真を撮って慰め励まされてい
2020年9月30日 23:44
初めての試みです。毎夜詠み続けられるか不安もあります。月の呼称にある程度縛られますし、どこまで月と歩めるか……1新 月 や 夜 の 底 な る み づ た ま り2仮 寝 の 夢 も は か な し 二 日 月3う ら め し や 三 日 月 沈 む 雲 の 海4あ か あ か と 焼 け て い づ こ に 四 日 月5箱 入 り の 娘 出 て こ ぬ 五 日 月
2020年7月14日 17:32
ふっと思い立って、これまでに詠んだ梅雨の俳句を並べてみました。案外いろんなところで詠んでいて、印象に残っている句が多いので、一所一景として、梅雨の十景にまとめてみました。 珠洲古窯跡能登 穴 窯 や 梅 雨 中 世 の 男 ど も 奈良 入 梅 や 雲 斑 鳩 を 手 放 さ ず金沢 梅 雨 の 山 ジ ー プ 淋 し き 虫 の 如 手
2020年6月12日 19:20
この詩の「踊り場」は、ある古洋館の一階から二階へ向かう途中にあった。一日訪ねて遊んだのは昔々のこと。1980年代の初め頃だったと思う。当時の館主は金沢舞踏館の山本萌氏。土方巽のアスベスト館から独立して、ここで旗揚げ公演を打った。金沢市の郊外、犀川上流の上辰巳村。国家安康と名を二分された家康は怒ったが、土方さんは「たつみ」の上に弟子に立たれても構わず、館開き公演『埃をあびた蛍のような男』を演出
2020年4月21日 19:29
オリオンの扉大いなる扉がある。寒空に佇み、凍った手足を舞踏させながら私は夢む。ゴッホは、八月の夕に西空へ歩をとった。行く手に沈む、北斗の古ぼけた車に向かって急いだはずである。旅。新しい経験。新しい知覚。いつの日か、この惑星を出て、銀河系をやや外よりに歩をすすめ、私は、オリオンの扉をそっと開くだろう。 (1994.2) 星の晩年
2020年3月21日 20:52
3月21日。世界詩歌記念日。詩は個人に立つ。個から発し、個を護る。詩は山川草木、鳥獣虫魚のことばを聞く。
2020年3月1日 17:47
青空文庫に収録されている詩集を一覧できるページを作りました。青空文庫では一篇の詩、一篇のエッセイ、一冊の詩集・詩書などがリストに混在していて使いづらいところがあります。そこで詩集を読むことだけに絞ったリストを作り、 1 そこから青空文庫に飛ぶページと、 2 epubファイルを下ろせるページを用意しました。「www 図書室」もともとはネット上の詩集または詩抄へのリンク集として、20年
2020年2月9日 20:47
ひーひりりりと天から零れる声で緋色の仮面緋色の食欲美濃に現れたと聞いて翌日にはもう播磨の空木の実なら黒でも赤でも真の実ならどんな色でもいいひーひりひりと天へせり上がる声で鳴き飢え冬を鳥の世を渡っていくのだ
2019年10月23日 21:08
小さくて細くて愛らしい蛇だったわよとかゆう堂の奥さんは言う画材の配達に行くとたいてい庭の飛び石の上でとぐろを巻いていたとあらイズイさんこんなところで何してらっしゃるの?声をかけるととぐろを解いてするするとみちを空けてくれたじゃないの白っぽい茶色のやさしそうな蛇だったわね *かゆう堂は金沢市寺町にある画材額縁の専門店でずいぶんお世話になった。ふ
2019年8月30日 20:32
野葡萄は思うあんなに星の色があかあおむらさきみどりとあるのは虫がいるのだろうか夜になると星を見るとなぜだか泣きたくなるよ
2019年1月17日 21:10
今年も頭にサザンカの花びらをのっけた羅漢に会った。 どろん蝋梅を見に羅漢寺に行く花はやや草臥れていたがまだ蕾は残っていた青軸の方はまだまだ固い光に誘われたはずがどんより曇って羅漢たちももの静かなかで一人頭に山茶花の花びら載せてどろん、のポーズ羅漢は何に化けたいか九年前(2013年)のどろんのポーズ。詩はその翌日書いたもの。因みにこの人には詩集『春と石仏』の表紙
2016年6月13日 14:12
迷子のサンドラ・ホジスンは無事家に帰り着いたか、会場の入口ゲートで母親に会えたか、あれから三十年経ってもちっちゃなドレッドの女の子が気にかかる。広大なグラウンド、熱気に溢れた会場、ボブ・マーリーの亡くなった直後のレゲエ・サンスプラッシュ・フェスティバル。タムリンズが終わった頃だったか、ブラック・ユフルーが登場する前だったか、サンドラ・ホジスンは場内放送で呼びかけられた。
2016年3月11日 18:32
ユタがぷいとジャズに背を向けて姿を消してしまったからと言って、ぼくもこのままユタの詩から遠離ってしまうわけにはいかない。播磨の盆地で繊細な三つか四つの魂を探っていたら、日本海溝で地盤がずれ地震と津波。マグニチュード九・〇三陸の町はどこも波に呑み込まれ舟が、家が、車が、人が、押し流された。波は想像力の高さも越えて、白紙も詩心も音符も言葉も水浸し、多