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哲学書評

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#デカルト

それは私でありえようか?『西田幾多郎<絶対無>とは何か』永井均

それは私でありえようか?『西田幾多郎<絶対無>とは何か』永井均

永井均とは永井均とは日本大学の教授であり、哲学者。「独在性」という概念を提唱し、日本の哲学界でも独自の地位を築いている。ちなみにツイッターもやっている。

『西田幾多郎<絶対無>とは何か』本書は西田哲学を使って永井が独立に哲学をしたとも言うべき内容だ(永井が哲学者をタイトルに入れて書く本はどれもそうだが)。彼は、単なる解説書ではなく、自分の哲学をするための燃料として西田を利用している。そして、彼に

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すべてを疑った男が見た風景『省察』ルネ・デカルト【書籍紹介】【書評】

すべてを疑った男が見た風景『省察』ルネ・デカルト【書籍紹介】【書評】

ルネ・デカルトとはルネ・デカルト(1596-1650)はフランス生まれの近代合理主義哲学の重鎮。近代哲学の祖や、近代的自我の発見者などと言われる。現在に至るまで数多くの哲学者に影響を与えた。また、数学者でもあり、中学校の数学でおなじみの直交座標系を確立した人物でもある。

哲学書というものは得てして難解だが、デカルトの文章は比較的読みやく、特に『方法序説』は初学者によくおすすめされる。

(ただ、

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