すばらしいお母様:「もう2桁?!今できなくてもやればできるよ!みんな間違うところだもん!」
今日も生徒様(6歳女子:小1)が授業にきてくれました。
「うーん…。2桁の計算はむずかしいよ…。」
と、思わず大きな独り言が出てしまうくらい悩んでいました。
こちらの生徒様は
「一人で考えて答えを出したい」という気持ちが強い時期に入っていました。
このような時は、少し離れたところからお子様が考えている様子を見ながら声を掛けるのですが、
ちょうどお子様の「わからない!」と思うタイミングと、
私の声がけのタイミングが重なり、パッと目が合いました。
▼6歳の女の子(小1)はどのようなお子様?
初めて塾にいらした時、4歳で年少だった生徒様は自宅で計算を学び始めた時期でした。
小学校受験や感染症対策などでお休みしていた時期もありましたが、
24か月経過し、ちょうど小2の2学期以降で習う計算に取り組んでいるところです。
計算力は24か月目、暗算力は20か月目(※1)のレベルに到達しています。
計算力:24か月目
・46+8+25=
・54+91-72=
暗算力:20か月目
・5+9-2=
・14-6+1=
計算力とは、計算の解き方を知っていること。
暗算力は、身につけた計算の解き方を使って暗算で(筆算せず)解けることを指しますが、こういった問題ができるようになります。
(※1)週に2時間の授業でどんな計算ができるようになるのか
「絶対できる!暗算力一覧表」で、親御さんにお約束しているものです。
「なんでこんなに時間がかかっちゃうんだろ…」
6歳くらいのお子様だと、
「今できないことがずっと続いてしまう…」と考えてしまい、
今やっていることを嫌いになることがあります。
こういったときには
【乗り越えてきたよ!作戦】
でいきます!笑
「なんでこんなに時間がかかっちゃうんだろ…泣」
「2桁の計算は今日始めたばっかりだもん。
1桁みたいにすぐできなくて普通だよ!」
「えー、やだ!早くやりたい。できないのはイヤなの!」
「大丈夫だよ!2桁も早くできるようになるよ!」
「なんで?なんでそう言えるの?できてないのに。」
「言えるよ。だって〇〇ちゃんは前も同じこと言ってて、
できるようになってきたことを先生は覚えてるもん。」
「え?どういうこと?」
「だって、(テキストを開きながら)〇〇ちゃんは最初1+2=の「+2」がわからなくて同じこと言ってたけど、ちゃんとできるようになったよね?」
「うん。だってそれはカンタンだもん!」
「(テキストを開き問題を指しながら)ここ見て!
+9の問題を解くのに10のかたまりを作る練習したでしょ?
この時にも同じこと言ってたけど、できるようになったね!」
「うん。」
「ここも!5のかたまりを使う計算でも悩んでたでしょ?
できるようになった!」
「うん!できるようになった!笑」
「あとここもだよ!-6、-7、-8、-9の時も
『わからない!難しい!』ってたくさん言ってた。
でも今はぜーんぶできるようになってるでしょ?!」
「うん!確かに!それは私も覚えてるよー!笑」
「ほら!だから2桁も同じじゃない?笑」
と、6歳の生徒様に明るく呼びかけた瞬間、
この会話を耳にしていた小3~小6の生徒様たちがおもむろに
「そうだよ!〇〇ちゃん!2桁のその問題のとこ、僕も難しいと思ったとこだわ!」
「そうそう!私も迷ったこと覚えてるー!でもすぐできるようになるよ!」
「うん!僕は先生にたくさん聞いたよね?笑」
「それ私もー!笑」
と上級生が自分の経験を思い出しながら、自然と下級生を励ましていました。
上級生自身も計算を習得していく過程で「難しい」と後ろ向きに感じた時期があり、その時期を乗り越えて、今も挑戦し続けている姿を下級生に見せてくれています。
年齢の近い小学生のお兄さん、お姉さんの言葉が6歳の生徒様の心にスッと入ったようで、
「先生!ここ教えて!私もお姉さんみたいにできるようになりたい!」
と、いつも慕っている上級生のお姉さんの方を向きながら
ほっぺたを薄いピンクにしながら大きな声で答えてくれました。
熱を持って自分の意思を伝えてくれたら私も一安心です。
あこがれている上級生のお姉さんのように
元気に手を挙げて自分の答えに自信を持って発言したり、
テキストを見ながら間違いなおしをしながら
今日も1時間の授業で 60問以上 の計算を解いていました!
集中して解いている様子を見て、教えている私も楽しい時間を過ごすことができました。
授業の後、お母様がお迎えにいらっしゃったので
玄関先でお子様の頑張っていた様子をお伝えしました。
お話しているとお母様を見つけたお子様が駆け寄り、
「2桁の計算難しかったよ!でもがんばる!」
と、お母様に話しかけていました。
お母様は笑顔で
『もう2桁やっているの?!すごいね!確かに2桁は難しいし、みんな間違うところだもん!でもやればできるよ!』
と、優しく明るい声で話かけていらっしゃいました。
▼6歳の女の子(小1)のお母様はどのようなお人柄?
お母様は働いており忙しい方です。
算数のお勉強を始めたきっかけは、
数字を数えることができるのにモノを使うとすぐ答えられないことに心配し、ご相談にいらっしゃいました。
『数字を1、2、3…と順番に数えることはできますが、
つみきのようなモノが3個あったりしたときに、
それを見てパッと数がわかるという感じではないんです…。』
数字の感覚をつかみ、計算ができるようになってきたときに小学校受験に挑戦することになり、見事私立の有名女子小学校に合格することができました。
合格後は
『小学校にあがったときに算数でスムーズに学んでほしいです!』
とのことで継続して学んでいます。
今日のお子様の授業の様子をお伝えしたところ
『これまでも繰り下がりだったり、本人が難しいと感じることがあったじゃないですか。でもきっとできるようになっていくでしょうし、
今回も同じように乗り越えてほしいなと思います。
引き続きよろしくお願いします。』
と、お子様を優しく見つめながら落ち着いた様子で話してくださいました。
▼楽しい=計算の仕組みや数字に興味を持つこと!
一般的に楽しいというと
お友達と一緒にいるから楽しい!とか、テーマパークで遊んでいて楽しい!という一過性の楽しさを想像する方が多いのではないかと思います。
しかし
算数や計算のお勉強で「楽しい」という気持ちは一過性の楽しさとは異なります。
お子様が計算の仕組みや数字に興味を持ち
おもしろいと思うことで楽しくなり学んでいけます。
お子様が計算や数に興味を持てるように計算塾が様々な工夫をするのは
当たり前です。
そのうえで
「計算がおもしろい!だから楽しい!」という気持ちになったお子様が
その気持ちを継続できるようにと考え、お母様が「楽しむ」ことに重点を置いたお声がけをされていることにすばらしいと感じました。
加えて、
お母様は「すでにできていること」に注目しお子様に伝えてから、
お子様が今の学年(小1)より上の学年で習う「2桁に挑戦している」と、受け止めていらっしゃいました。
だからお子様も計算塾の授業に来た時に
「今はできないかもしれないけど、やればできる!」
と思えるようになるのだなと、改めて実感しました。
目白駅に向かう帰り道、
お母様とお子様の明るい笑い声とやり取りが聞こえてきます。
『今日もがんばったね!たのしかった?』
「うん!楽しかった!」
お子様がスキップしながらお母様と話をしている後ろ姿を見送りながら
「また一緒に乗り越えようね!」と私も心の中で声を掛けました。
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