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周りに流されて判断をするな。

中島敦の李陵(りりょう)を読んだ。

漢字が多いし、古代中国が舞台の物語なので読みにくい…。

けどね、時代を越えて名作として読み継がれる価値がある本なのは間違いないのだ。


主に3人の登場人物を取り巻く物語で、それぞれの境遇や葛藤などの感情が、自分の中に入ってくる…読書に没入していく。

物語の舞台は大昔ではあるものの、現代に生きる僕らにも普遍の価値を教えてくれる。

例えば人生において、どうしてもリスクを取らざるを得ない場面てある。



そんな時、どの様に判断するのか?

楽で、自分にもしっかりメリットがあって
安心できる方なのか。

それとも、難しくて辛くて、自分にはそんなに
メリットがある訳ではない方を選ぶのか。
(けれども、誰かのために役立つ)



どちらを選んでも、「本当に正解だったのか?」という想いは数日、あるいは何年も続く。葛藤が続く。

物語のとある人物は、
かなーり苦しく辛い境遇を耐え抜きながらも、
最後はふとした出来事がきっかけで
楽で安逸な方をつい選んでしまう。

…しかし晩年、後悔の念を抱えたまま、あまり浮かばれない余生を過ごす事になる。



またある人物は、
19年もの長きにわたって浮かばれない、不遇な生活を余儀なくされる。しかし、それは主君への忠節や故郷への義理を通すためのものであった。

晩年、世の中が移り変わり、彼の功績が認められていく。そして明るく晴れやかな気持ちで余生を過ごすことができた。

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学びを別の言い方で表すと、

「悩んだら難しい方を選べ」

とでも言うことができるだろうか。


判断基準とは、
誰のため?自分のため?家族のため?

はたまた、地域や社会のために?

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