81.私の高校生活。引きこもり前夜③

78.私の高校生活。引きこもり前夜①
親や先生の心配をよそに、自分ひとりで空想した、なんの根拠もない『私の高校生活はうまくいく』のイメージは、あっという間にベールをあげて、そうではない現実がそこにあるのです。

79.私の高校生活。引きこもり前夜②
「馬鹿にされたくない…」だから、寝る間を惜しんで勉強しました。



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寝る間も惜しみ、毎日をフルパワーで過ごしました。とにかく毎日の勉強量についていくのがやっとでした。それでも1年生のうちは、音楽や体育の授業があり、まだ気持ちに余裕がありました。

問題は2年生になってからです。センター試験対策が本格的になり、音楽も体育も、ほぼなくなったように思います。時間割を見ると、1日の最後の授業が、終わる時間が遅くなっていました。コマが増えたのですね。新しい時間割を見て、もうなにがなんだかわかりません(笑) これまでかかっていた負荷が更にグッと重くなったことを覚えています。



それが当たり前なのでしょうか?

進学クラスなんだから当たり前でしょうか?




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そうなんです。

私を含め計7名のクラスメイトのうち1人は、2年にあがる前に中退しました。

しかし、残ったメンバーは、だれ一人ペースを落とすことなく自分の勉強を続けたのです。

きっと彼女たちは、私のようにクラスの誰が自分より上で、誰が自分より下だなんて(思っていたとしても)気にもとめていなかったのだと思います。

だって自分の目標がありますから。

前を見据えている人は、例え脇目をふったとしても、また前に向き直る…のでしょう。



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私には、その目標がありませんでした。

とにかく目先の不安感が無くなることだけを優先して、志望高校を決めました。

人に馬鹿にされたくないがために、がむしゃらに勉強していた私です。

しかし、そんな私でも、想いはあったのです。


「みんなについていきたい」

このクラスの、この勉強についていきたい!!純粋にそう思っていました。

勉強することは苦ではありませんでしたし、なんなら脳内からアドレナリンが出て、気持ちよくなる瞬間もあったかもしれません(笑) だから、毎日下校途中にある整骨院に通って、肩こり腰痛の治療をしてもらいながらでも、それでも続けたのです。

ただ、どうしてもベースのメンタルがやられています。毎日「死にたい」と思いながら、刃物がお守りになっていた中学生時代の私です。高校生になったからと言って、心の問題が解決したわけではありません。勉強にのめり込むことで一時的に逃避をしていただけです。

2年になる頃だったと思います。友人の紹介で、心療内科にかかるようになりました。心療内科にかかるということは薬を処方されるということです。

「気持ちが落ち着く薬ですよ。」と言われて飲み始めた精神薬。

今思うと、なにかパニック発作があったから処方されたのか?鬱傾向があったから出されたのか?よく覚えていません。ただ病院に行って、主治医に話していたことはいつも「辛い」だったとは思いますが。

精神を安定させるための薬は、まぁ、眠くなります(^-^; 
(寝つきが悪いことで、睡眠薬も出ていたと思います。)

処方された薬を飲みながら、勉強を続けました。



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段々、朝起きれなくなりました。

薬がないと、バスに乗れなくなりました。

授業に出ていても、眠くて眠くて、すぐ保健室に行き、また薬を飲んで寝るような… そうなっていきました。

元々ついていくのがやっとだった勉強量に、完全に遅れをとり、遅れをとりもどそうにも、その頃にはもう「勉強についていこう」なんて気力がなくなっていました。




***

自分の目標がなく、目標にもとづく意志もなく、漠然としたイメージだけで決めた高校です。

周りの人はごまかせたとしても、私自身のことが一番ごまかせませんでした。


学校に行けなくなったあの日は、夏休み期間中でした。

夏休みも関係なく私たちのクラスは登校していました。その夏休み登校の期間中に私はギブアップをしました。

最後に登校したあの日、遅刻して授業に出ましたが、心身ともにもたず、別室で休んでみたものの、どうにもならず、そのまま教室に戻らず学校をあとにしました。

外は雲ひとつない晴天でした。

日差しの強さと、やられた心身のせいで、とてもクラクラしました。歩いて前進することがやっとやっとでした。

「もう、ダメだ…」


この日を最後に、私は学校に行けなくなりました。



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