今年は何色の鬼を払いますか?
*Wellbeingのあり方を追求するイメージコンサルタントの あべりかです。
今日は124年ぶりの2月2日の節分ですね。
「鬼〜のパンツはいいパンツ~、つよいぞ〜つよいぞ〜
トラの毛皮でできている~つよいぞ~つよいぞ~」
いきなり歌い始めてしまいましたが、みなさんは『鬼のパンツ』という童謡を覚えていらっしゃいますか?
大人になっても忘れられないメロディですよね。
なぜ、鬼のパンツは虎の毛皮で出来ているでしょうか?
虎のパンツをはいた鬼のいる鬼ヶ島はどこにあるのでしょうか??
今日はせっかくの節分ですので、「鬼」のお話をさせていただきたいと思います。
『鬼門の丑寅』がカギを握っていた
鬼門は鬼の通り道と言われ、「鬼が出入りする方角」とされています。
日本では陰陽道や神道、怨霊信仰などの影響を受け、不吉な方位として認識されていました。
そのため、都や幕府の鬼門にあたる方向には、鬼門除けとして大きなお寺が建てられることが多く、平安京の比叡山延暦寺、江戸幕府では寛永寺が置かれています。
鬼門は丑寅の方角と言われています。
この「丑寅」、そう、十二支の動物ですね。昔は1年の月を表すのに使われてきた干支が、次第に時刻や方位なども表すようになってきました。
鬼は本来、邪気を指します。
見えるものではないのですが、人間の想像力は豊かなもので、鬼門の丑寅の方角から着想を得て、鬼は虎のパンツに牛の角、になったと言われています。
桃太郎が『桃太郎』なワケ
現代の鬼退治といえば、『鬼滅の刃』の炭治郎たちかもしれませんが、昔は言わずもがな『桃太郎』でしたね。
桃太郎は、お供に犬ときじと猿を連れていますよね?
この動物たちは、裏鬼門の方角を守っている動物なんです。
つまり、桃太郎が先頭に立って鬼門の鬼を退治をして、裏側の鬼門はお供が奮闘してくれたのです。
ちなみに、どうして桃太郎は「桃」なの?と気になったことはありませんか?「みかん太郎」でも「スイカ太郎」でもない理由・・・
それは、桃には古くから邪気を祓う霊力があると考えられているためです。『古事記』での、伊弉諾尊が黄泉比良坂で伊邪那美命の追手に桃の実を投げつけて、逃げきったシーンは有名です。
『桃太郎』は桃だから鬼退治が出来たのですね。
禰豆子が鬼にならなかった秘密
鬼滅の刃の炭治郎の妹、禰豆子ちゃんの衣装や名前にも「鬼」に関係するエピソードが隠されています。
彼女の着ている桃色の麻の葉模様。麻の葉は邪気を払う植物とされ、昔から赤ちゃんの産着によく使われた柄です。
さらに、着物の色は邪気を払う桃の色ですね。
禰豆子の「禰」の漢字は形声文字で、示(ネ)は、「神にいけにえをささげる台」の象形、爾は美しく輝く花を意味します。
豆は、「魔滅(まめ)」とも書き、大豆は穀霊が宿るとされる五穀のうちの一つです。
私も『鬼滅の刃』のファンです。
1人のファンとして、禰豆子ちゃんが鬼にならずに済んだのは、衣装や名前からと推察しました。そして、日本文化の奥深さを感じられるのも、鬼滅の魅力だと思っています。
5色の鬼の紹介
鬼には5色の鬼が存在します。
そして、それぞれの色で鬼が背負っているものが違います。
その元となるのが「五蓋(ごがい)」です。
これは仏教の瞑想修行を邪魔する煩悩の総称で「心穏やかに過ごすため、心に蓋をしている5つの煩悩を外しなさい」という教えだそうです。
【赤鬼】…貪欲:欲望、渇望
【青鬼】…瞋恚:悪意、憎しみ、怒り
【緑鬼】…惛沈睡眠:倦怠、眠気、不健康
【黒鬼】…疑:疑いの心、愚痴、
【黄鬼(白鬼)】…掉挙悪作:心の浮動、後悔、甘え、我執
*太字が煩悩です
それぞれこのように言われています。
強い感情からネガティブな感情、不摂生な生活、過去の後悔や自己中心的な考え、色々と想像ができますね。
わが家の節分は豆まきではなく、桃色の部屋着でお豆を食べながら自分の鬼を祓います。こうして、生活の中で積もった邪気を払うことにしています。
さて、今年の節分、あなたは何色の鬼を払いますか?
文化に触れることは、生活を丁寧にしてくれるなど、心の余裕に導いてくれます。私の提案するコンサルティングでは、セルフケアの一つとしてお伝えしています。
軽やかに、しなやかに、微笑みとともに
イメージコンサルティングのスキルを通して、あなたのWellbeingにつながりますように。
*Wellbeing=身体的にも、精神的にも、社会的にも「よい状態」であること