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生きた鳥を手掴みで取って食べようとは思わない。
現時点ではあなたも僕も、生きた鳥を手掴みで取って食べようとは思わない。何故って、そうしなくてももっと全然簡単に美味しい物にありつけるから。僕は理由はわからないのだが、一時期やたらと「ヨットとかで遭難して生還した人の本」を読んでいた時期がある。佐野さんと言うかたの著書で「たった1人の生還」と言うのがあって、そのかたが太平洋(東京と小笠原の間ぐらい)でヨットで遭難してしまい、ビーコンと言う「我々ここにいますよと言う信号を流す機械」も流れてしまい、一緒に救命ボートに乗った仲間が一人亡くなりなりまた一人亡くなり、遂にはひとりぼっちになり魚を釣る道具もなくなって万事休す、と言う時に屋根の上に鳥がとまったのに気付き、本能的にその鳥をグワっと捕まえてそれを手で八つ裂きにして食べたと言うくだりを鮮明に覚えている(幸いその人はその後漁船に発見されて生還した)。
まあ何が言いたいかと言うと、人間いざとなったら意外と何でも出来るんじゃないかな、と言う話。幸い今までの人生で「鳥を素手で捕まえて生のまま食べる」ような極限状態に陥った事は無い。でももしかしたらわざわざ生きている実感を得るためにリストをカットする人もいるぐらいなので(僕は貧血気味なので、この文章を打ち込んでいるだけでもう指に力が入らなくなっている)、そう言う意味では僕は50年以上、チコちゃんの言うところの「ボーっと生きていた」感じなのかもしれない。皆さんのストレス耐性と僕のストレス耐性では個人差があると思うので何とも言えないのだが、もし皆さんのうちのどなたかが「万策尽きた」と思い込んでしまっても「いやいや、あなた素手で生きた鳥を捕まえて生で食べるところまでは言っていないでしょ?」と一度俯瞰して自分に問い掛けてみて欲しい。そう思うと僕もまだまだやれる事は山ほどあるなあ、なんて思う今日この頃なんである。