詩 【 現実逃避行 】
電波を受信してるとジューシーな感受性が沸いてでる
そいつをジンと炭酸で割って飲む
意外とイケる
皆に遅れをとらないよう ベストなタイミングで笑う
相槌をうつ
すると警戒心もなくなり 安心して普通でいられる
透明になるのだ
サヨナラを言おう
ぼくの理想なんか はじめから誰もついてきやしない
笑ったり相槌打ったりは カラダに任せておいて
ココロともっと深淵に行くのだ
想像の翼をひろげ
まだ誰にも見えてない
ぼくだけのオリジナルへ
そろそろ酔いもちょうどいい感じにまわる頃だ
ほら 現実はもう あんなに遠い
嫌ったらしいニュースも
先生の眠そうな授業の声も
まるできこえない
邪魔するヤツはどこにもいない
孤独に透き通ってる
と 思ったのも束の間
ご飯できたわよー と 超現実的な母の声
一気に現実へ引きずり戻される
時間はいじわるだ
いつも半端に 途切れてしまう
でも ぼくはあきらめない
まだ 行ったこともない
オリジナルのさらに奥
いつの日にか きっと
捕まえてやる きっとだ
09272049