原題:An Homily against Disobedience and wilful Rebellion. (不服従と反乱を戒める説教)
第4部の解説をします。聖句でいうテーマはこれでしょう。
鋤に手をかけてから、後ろを振り返る者は、神の国にふさわしくない。(ルカによる福音書 第9章62節)
第4部のポイントは次の4点です。
①神は不服従や反乱を忌み嫌う
②聖書にみる不服従と反乱への罰
③反乱に正義はない~歴史に学ぶ
④結びの短い祈りと一同に唱える祈り
第4部は第3部から連続したものとみることができます。振り返りはなく、いきなり本題に入ります。神が不服従や反乱をどれほど忌み嫌うかについて、聖書から学ぼうとされます。
聖書にあるさまざまな事柄が紹介されますが、そのなかの最も象徴的なものとして、「サムエル記下」のアブシャロムの例が詳しく述べられます。彼は反乱を起こして神の罰を受けます。
神は反乱を忌み嫌うとされることは、同じ武力による争いでも、外敵との大義ある戦争において神の加護があるとされていることと対比され強められます。
反乱にはまったく正義がないということについて聖書の引用を多く示した上で、第4部では当時のイギリス国内で起こった反乱に触れ、反乱そのものの悪を戒めるというよりは、これを国内の問題と関わらせて人々の記憶に訴える説教が展開されます。いつの世も同じという感さえあります。
反乱には正義がなく、反乱者は罰せられ、後世において厳しく評価を受ける。反乱は神と国家と民衆に対する大きな罪である。悪魔の誘惑に負けず、神が遣わした君主に服従して生きるべきである。結びの祈りのあと、第3部までと同じく、一同での祈りが唱えられます。
今回は第二説教集第21章第4部「神よ、手に鋤を持たせたまえ」の解説でした。次回はこの試訳をお届けします。
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