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旬の魚でフィッシュ・ビリヤニを炊く1〜平目と舞茸のビリヤニ編〜(+ヘビウリのサンバル)

こんにちは!最近ようやく涼しくなって、色々と活動できるようになってきましたね〜。やっと秋が来た!!
秋といえば、読書の秋、スポーツの秋、そして忘れちゃいけないのがビリヤニの秋!!
というのもですね、ビリヤニって「米と具材を炊き込む」料理、つまりどこまでいっても炊き込みご飯なんですよ。秋は魚やきなこ類やら良い旨みを放出するような食材が多いので、これらでビリヤニを作らない手はない!今回作ったのは平目ビリヤニとです!!

美味しそうでしょ〜、これがお家で作れるんです

因みに前回はチキンビリヤニを炊きました!そちらの方が基礎的な内容となっていますので、未読の方は是非!! 

平目と舞茸のビリヤニ

新大久保の魚屋で購入。大体700gくらいで400円(破格)

今回はこんなデッカくて脂もたんまりのった平目が手に入ったので、こいつをメインの具材にしてビリヤニを作ります!

材料(4〜5人前)

バスマティライス 300g
平目 700g
舞茸 1株
玉葱 中1個

A(平目マリネソース)
ヨーグルト 200g
ターメリックパウダー 小さじ2
コリアンダーパウダー 小さじ1.5
フェネグリークパウダー 小さじ1
パプリカパウダー 小さじ1
チリパウダー 小さじ2分の1
塩 大さじ3

B(グレイビーで使うもの)
・サラダ油 250g
・マスタードシード 小さじ1
・フェンネルシード 小さじ2分の1
・ブラックペッパー 3粒
・ニンニク(チューブ) 小さじ2分の1
・生姜(チューブ)小さじ3分の2
・玉葱大 3分の1
・カットトマト(缶) 180g
・カスリメティ 大さじ1.5
・フレッシュメティ 一掴み
・ホールチリ 二本
・クミンパウダー 小さじ2分の1
・ターメリックパウダー 小さじ2分の1
・コリアンダーパウダー 小さじ2分の1
・フェネグリークパウダー 小さじ2分の1
・塩適量

・玉葱大3分の1(フライドオニオン用)

C(湯取りに使うホールスパイス)
クローブ 6粒 
カルダモン 2粒
八角 2粒
マイクロローズ 3つ
シナモン 1.5本

D(仕上げ)
サフラン水(サフランを5本入れ30分程度水につけたもの) 大さじ2
ギー 大さじ4

使ったバスマティはこちら!

魚と米の下準備

それではまずは食材のポテンシャルを遺憾なく発揮させるために下準備をしましょう!

1.バスマティライスを水につけておく
バスマティライスをひたひたになるくらいの水(常温)
に25分〜30分浸します
。このあとお湯で煮るのですが、この工程がないと米の硬さが取れず、上手く茹で上がらないのです。長くつけすぎると柔らかくなりすぎて炊いた時に折れてしまうので気をつけましょう。前回がちょっと柔らかめだったので、今回は25分にしてみました!

2.魚をマリネする

平目の鱗を丁寧に取ります。血合いや内臓なども取り除きましょう。魚は下ごしらえが大切です!
そうしたらAをよく揉み込み、30分つけておきましょう。(理想は1時間くらい)

この時点でだいぶ臭みがわからなくなる


フィッシュカレー作り(魚カレーのみを作りたい人はここまで)

1.マリネした魚を揚げる

魚の鱗をよく取ったあと、Aを入れて軽く揉んでつけておきます。お米につくスパイスとは別の香りを魚肉につけることで、より広がりがある香りと味わいになります。コリアンダーの爽やかさやターメリックのクセのある香りで、魚の生臭さを消してくれる効果も狙います。また、肉同様、ヨーグルトに漬けることで、高音で調理しても身が固くなり過ぎずにフワッとします。できれば1時間、最低でも2、30分はつけましょう。今回は30分ほど漬け込みました。

一切れ5分くらい揚げていきましょう


魚を160〜180℃の高温の油で揚げます。これはグレイビーにした時に魚の生臭さが出ないためと、身を締まらせて炊いた時に崩れないようにするため、油で揚げて香ばしさを出すためなどです。
ベンガル地方の魚カレーは、川魚を使うことが多いため、揚げたものがグレイビーに入ってることが多いですね。(ベンガル地方の魚カレーは過去のnoteを参照してみてください)

2.フライドオニオンづくり  

残った油を160℃に熱して、玉葱を揚げていきましょう。フライドオニオンは、ビリヤニに香ばしさを添加させるためなので、メイラードが出るくらいまでしっかり揚げましょう。炭化しなければ大丈夫です。

玉葱の水分を出すのが大事。玉葱の水分が残るとフワパラになりません。

3.グレイビーを作る

残った油に、マスタードシード、ブラックペッパーを入れて180℃の火にかける。マスタードシードが弾けたら、フェンネルを入れて、気泡が出てきたら、ニンニクと生姜とホールチリ。色がついてきたら、玉葱(生。フライドオニオンではない)を加えます。

油にホールスパイスの香りを移します。
唐辛子は断面が多い方が辛くなるとか
強火でどんどん水分を抜いていきましょう
この色。赤茶っぽくなったら酸や青臭さが抜けているか味をみましょう。


玉葱が透明から、徐々に色がついてきたら、トマト缶を加えます。水気がある程度飛んだら、舞茸とカスリメティを入れます。カスリメティは炒めるとキャラメルみたいで非常に良い香り。これが今回のビリヤニのキーです。そのあと、パウダースパイスを入れて馴染ませます。

平目が多過ぎてグレイビーが見えなくなった笑


グレイビーの色が茶色っぽくなってきたら、細かく刻んだフレッシュメティ、先程揚げた平目をいれて馴染ませます。弱火にして、蓋をして5分待ちます。

フィッシュカレーができました!!

ホクホクな白身にグレイビーが染みて美味すぎる

めちゃくちゃ美味いのができました!メティをパウダー、乾燥、生と三段階入れたのですが、それらの香りが、白身魚の風味を引き立てていました。
例によって、これに米を炊いてご飯を済ませようと思いましたが、ぐっと我慢。(魚カレーを作りたい方はここまでのレシピを参考にしてみてください。ただ、もう少し具を減らしてグレイビー多めの方がカレーっぽくなりますよ!)

お米の湯取り

さぁビリヤニの命である米の湯取りです。バスマティライスは炊飯器で炊き込むというより、パスタを茹でるというイメージです。茹でたあとに蒸すので、アルデンテのように芯が残るくらいが丁度良いです。

1.スパイス湯をつくる
鍋の中にたっぷりの水を入れて、その中にC、そして全体の1%の塩を入れます。そして沸騰するまでグラグラ煮詰めます。今回は白身魚の風味を消さないために、カルダモンの強めの爽やかさは控えて、代わりに八角やローズなどの甘めの香りがするスパイスを増やしました。食材によって
スパイスを変えるのが楽しいんですよねぇ。
すると、カルダモンやクローブが膨らんできて、良い香りの湯気が立ってきます。そしたらお米を入れる準備OKです!

水に浮かぶ花や蕾。風流ですね

2.バスマティライスを茹でる
湯がぶくぶくいってきたら、沸騰した合図。米を入れます。お湯の対流でぐるぐる米が舞うように茹でてください。ただし、吹きこぼさないこと。火加減の調節が大切です!

3.素早く水を切る
4分半経ったら固さを確認します。(少し芯が残るくらいがベストです。)
丁度よくなったところでお湯を捨てます。この工程はとにかく素早さが大事!今回はちょっと戸惑っちゃったな…

層にして炊く!!

今回はハイデラバード式のパッキビリヤニ。カレーと茹でたバスマティライスを、カレー→バスマティライス→カレー→バスマティライスと層にして炊き上げるものです。
層にして炊くことで、グレイビーの香りが蒸気によって米に移るのです!

平目たっぷり
米で具を覆います

仕上げに、フライドオニオンを散らし、サフランを水に浸したものをかけ回し、ギーをたっぷりのせます。

美味くなってくれよな…

蓋をして強火〜中火で3分、トロ火で25分炊きます…
さぁ、時間が経ったのでオープン!
ドン!!!!

どうだ…
米も折れずに結構立ってる!悪くないかな

サフランやローズ、八角とクローブの甘い香りの中に、白身魚の香りも感じますね。これは期待できそう。
ヨーグルトにクミンパウダーとオニオンと少量の塩を混ぜてライタ(ヨーグルトソース)を作ったら盛り付け!

完成!!

美味そう〜!メティリーフも盛り付けましたが、茎は固くて食べられませんでした笑

美味い美味い美味い!!!!
自画自賛してしまいますね。平目のふんわりした食感が活きるようなしっとりした、しかしエアリーなバスマティ、白身魚の風味を引き立てるローズや八角の甘い香り。そしてメティも効いてますね。すごく目立つわけではないですが、フレッシュメティ、乾燥とパウダー、それぞれの香りがしっかりと全体をまとめています。(マンガロール料理の名店バンゲラスキッチンのビリヤニを思い出した、なんて嬉しすぎる感想もいただきました。)
舞茸もいい感じですね。キノコの出汁が白身魚の淡白な旨みを支えてます。

美味しそうでしょ〜

いやぁ、秋ビリヤニは最高ですね!!

ヘビウリ料理を作る(舞茸も)

また前回のようにビリヤニの付け合わせにした2品を紹介します。
今回メインで使うのはこれ!

新大久保で購入

モンスターの尻尾みたいですよね。実はこれ、ヘビウリというウリ科の野菜でインドではメジャーな食材です。
これを使って、南インド料理を2品作ります!

ヘビウリと舞茸のサンバル

サンバルは以前もレシピを公開しましたが、今回は汁気の多いタイプ。レンズ豆をかなり贅沢に使っています

材料(4〜5人前)


ヘビウリ 20cm
舞茸 2分の1株
レンズ豆 150g
トマト缶 150〜200g
玉葱 大3分の1
塩 大さじ3
油 大さじ3
ニンニク(チューブ) 小さじ1
生姜(チューブ)小さじ1
水 800ml(サンバルスープを煮込む)

A(テンパリングに使うスパイス)
マスタードシード 小さじ1
クミンシード 小さじ2分の1
ホールチリ 2本

B(パウダースパイス)
クミンパウダー 小さじ2分の1
コリアンダーパウダー 小さじ1
ターメリックパウダー 小さじ2分の1
フェヌグリークパウダー 少々
パプリカパウダー 小さじ2分の1
チリパウダー 小さじ2分の1

タマリンドペースト 大さじ2

レンズ豆を茹でる

レンズ豆を弱火で30分煮込む。オレンジ色が抜けてクリーム色になり、煮崩れるまで。
終わったら、しっかり水を切りましょう!

弱火でコトコト
煮ていくと水分を含んでもったりしてきます

ヘビウリのマサラを作る

続いてマサラ作り。スパイスと具材のタネみたいなモノで、サンバルはこれを豆と水で伸ばしていくイメージです。
まず、フライパンに油を入れて、190度。マスタードシードを投入。パチパチ弾けてきたら、クミンを入れて気泡が出てきたら、チリとニンニクと生姜を入れます。(ニンニクと生姜は跳ねるので要注意)色がつき始めたら、玉葱を入れて炒めます。

香ばしいかおりがしています

玉葱が透明になってきたら、トマト缶を入れて、身を潰すように炒めます。
水分がある程度抜けてきたら、ザク切りにした舞茸とヘビウリを入れて、Bも入れて強火でよく炒めます。ヘビウリからも水分が出てしんなりしてきたら、タマリンドペーストを入れて馴染ませます。

豆とマサラを煮込む 

先程煮たレンズ豆を投入して、濾した水とスープ用の水を入れて軽く馴染ませて、蓋をして弱火で15分煮ます。

これは美味そうな予感!


最後に塩やタマリンドで味を整えます。

完成!!

豆がめちゃくちゃ多い

うぉ!なんだこれ、めちゃくちゃ美味い。贅沢にたっぷり使ったレンズ豆の風味と甘み、舞茸の旨みが見事にマッチしてる。ヘビウリも歯応えと弾力があって、甘みと微かに酸味もあり美味しい。
タマリンドの酸味も効いてますね。
レンズ豆をたっぷり使うとうまいね。


ヘビウリと舞茸のギーロースト

お次は簡単な炒め物

材料(4人前)

ヘビウリ 20cm
舞茸 2分の1株
玉葱 大3分の1〜4分の1(微塵切り)
トマト缶 100g

ギー 大さじ2
塩 大さじ1
ニンニク(チューブ)  小さじ1
生姜(チューブ)  小さじ2分の1

A(テンパリングスパイス)
マスタードシード 小さじ2分の1
ブラックペッパー(ホール) 3つ
ホールチリ 3つ(今回はグンドゥールチリ)

B(パウダースパイス)
クミンパウダー 小さじ3分の1
ターメリックパウダー 小さじ2分の1
コリアンダーパウダー 小さじ2分の1
ブラックペッパー(パウダー)小さじ1

ココナッツファイン お好みで

ギーで玉葱を炒める

フライパンにギー、マスタードシードとブラックペッパーを入れて180℃に熱します。パチパチ弾けてきたら、クミンを入れて気泡が出てきたら、チリとニンニクと生姜を入れます。(ニンニクと生姜は跳ねるので要注意)色がつき始めたら、玉葱を入れて薄ら茶色くなるまで炒めます。

具材を入れて炒める

トマト缶を入れて炒めます。玉葱やトマトの旨み成分がこの料理のキモです。赤茶になってきたら、舞茸とヘビウリ。浸透圧で水分が抜けるように塩もまぶしましょう。しんなりしてきたら、Bを炒めてしっかり炒めます。

最後に火を止めたらお好みでココナッツファインを絡ませます。(ギーや炒め物とよく合います)

オシャレに盛り付け。グンドゥールチリがチェリーみたいだ

ギーは精製したバターなので、キノコバターみたいなもんです。そりゃ美味い!
ウリ科も油を吸う化けるように美味くなります。しかもその油と一緒にトマトと玉葱の旨みも吸ってるので、美味いに決まってますね。

※因みにヘビウリは、ズッキーニや冬瓜と置き換えても可能です!!

終わりに(一口コンロビリヤニ)

いかがでしたか?秋は美味いものがたくさんあって楽しいですね〜
因みに、今回は友達のアパートで作ったので、全部一口コンロで作りました。
時間はかかりますが、一口コンロでもビリヤニは炊けるのです!

皆様も是非ご自宅でトライしてみてください。因みに次回は、野外で10人前のビリヤニを炊く予定です!

ホームパーティー!楽しくスパイシーな夜になりました。

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