水ノ月
月陰に檸檬を
落とした
夜道に回る黄色
少し道に迷ったかな
川辺に映る月の元へ
時折月光の反射する丸い石と
真っ直ぐ伸びる草木の香を
たどって
川の音に逢う
夜想曲
パスカル・ロジェさんの演奏が綺麗だったので、音源を紹介いたします。
「ドビュッシーのアラベスク」
夜想曲の括りではありませんが、詩のシーンの中ではこちらの曲「第一番」が鳴っているイメージです。「月灯りの静寂の中、自分の息づかいに基づく思考・思慮が流れるイメージ」と「ドビュッシーのアラベスク第一番」は相性がいいのです。
曲や音のフレーズから言葉を書き起こしてみることは、とても有意義で楽しい創作の時間となるのかなとこちらの演奏を聴いて思いました。
イメージを紡ぐ、言葉を紡ぐ、音を紡ぐことは密接に関係していると思います。絵画や造形もまた、心の有り様、語りたかった言葉ですよね。
たくさんの味気ない伝達ツールや争う言葉に疲れたら、イメージ世界に浸ってみようよ、という素朴な詩を書いただけの私からのお誘いでした🍋