自分を守ってくれているもの〜防衛機制〜
ストレスに対抗するため、人間に元々備わっている対処行動のことを『防衛機制』と言います。無意識のうちに発動し、自分を守ってくれているものです。
自分は無意識のうちにどのストレス解消方法を取っているのか、まずは見てみましょう。
①抑圧
感情を心の奥底に抑え込んでしまう。
記憶から消すため本人は覚えていないこともある。
(いじめられた、ひどいことを言われた記憶が無い)
(あの時あなたこんなに言われてたよ!→あれ?そうだっけ?)
(イライラする!でもこんなことを思っちゃいけないんだ。)
(言うことを聞かなくちゃ…自分の考えなんていらないのだから…)
②否認
現実を受け止められず事実であっても否定し続ける。
(がん告知をされる→絶対に違うと認めない)
(あなたが悪い→そんな訳ないだろう、私は悪くない)
③逃避
現実に向き合わず逃げる。
(試験前なのに掃除をする)
(明日締め切りなのに友人と遊ぶ)
(就職先が決まっていないのに、就職してからの未来を考えている)
④合理化
もっともらしくつじつまを合わせて納得する。
(これが手に入らなかったのは、今回は縁がなかっただけだ)
⑤投影(投射)
自分が思っていることを相手の感情としてすり替える。
(相手に嫌われている→言われた訳では無く、自分が嫌っている)
⑥同一視
誰かの真似をし自分も同じになったと自己評価を高める。
(有名なあの人と同じ髪型、メイクだから自分もかっこいいorかわいい)
⑦退行
赤ちゃん返りのように行動、思考が幼くなる。
(長男が、次男が産まれてから、かまって貰えなくなり、できていたことができなくなる様子。自分に気を引きたくなる。わざとではない。)
⑧反動形成
意思と行動が反する。
(好きな子にいじわるしてしまう)
(嫌い、苦手な人ほど優しく笑顔で接してしまう)
⑨代償
叶わないことを他のもので代わりに置き換える。
(ライブに行けない分、スクリーンで見る)
(本人に会えないから、フィギュアやポスターを買う)
⑩昇華
社会的に認められない欲求を学問、芸術分野に向ける。
(死んだ方がいいのかな?→歌にする)
(現実の自分ではできないこと詩や小説、漫画やアニメに残す)
⑪補償
できなかったことと別の分野で結果を出し補う。
(スポーツができなくて馬鹿にされたから、勉強で見返してやろう)
まとめ
皆さんはどのようなストレスへ対処行動をとっていましたか?
自分と周りの人で当てはめてみても、いろいろな方法を取っていることがわかります。なぜあんなことをするのか理解できない、と思っていた人でも、自分なりに自分の心を守っているのか…と見方を変えると、その相手のことを理解できますし、対応を考えることもできます。
意外と知っていると便利な知識かと思います。
これらは、自分の心を守るための大事なものです。自分も、他人も否定する必要はありません。
自分の心は自分しか守る事ができないのです。
自分を守るためにも他人を理解する、というのはひとつかもしれませんね。。。