成瀬が教えてくれない大津観光案内
たぶん大津市は観光地として日本一過小評価されている
宮島未奈『成瀬は天下を取りにいく』、『成瀬は信じた道をいく』の2冊がベストセラーになったことにより、主人公の成瀬あかりが住む滋賀県大津市に注目が集まっているぞ。
著者の宮島未奈は、小説家デビュー以前から大津市に住んでおり、ブログなどで大津の魅力を発信してきた。
しかし、宮島は地元民目線を大切にしているらしく、大津の豊富な観光資源を余すところなく紹介するスタンスではないように感じられる。成瀬シリーズを読んで聖地巡礼を思い立った方は、作品の登場箇所と合わせて、大津の名所を織り込むことで、さらに良い旅ができるだろうね。
大津市が観光地として日本一過小評価されていると書いたのは、決してオーバーではない。過去には、ラブ ジャパ!~外国人のお住み着き!~「滋賀・大津編」と題して、京都に観光客を奪われる大津の知られざる魅力を、外国人居住者から聞き出すNHKのテレビ番組が作られたほどだ。出演者達は目を輝かせながら好んで大津に住む理由を語っていた。「滋賀・大津編」とあるが、同タイトルのシリーズ番組は他には作られなかった。
このように大津をこよなく愛する人が決して少なくないことから、過小評価の原因は「一般にほとんど知られていない」ことに尽きる。
世界文化遺産「古都京都の文化財 比叡山延暦寺」の住所は大津市にある
比叡山は京都府と滋賀県の境界に跨っているので、延暦寺が京都にあると思っている人が多い。実際には、延暦寺の門前町や主要伽藍は滋賀県側にある。
京都府側はわずかにいくつかの僧坊があるだけだってば。
市町村単位での国指定文化財保有件数は、京都市、奈良市に次いで、全国で3番目に多い
Wikipediaの大津市のページにこう書かれている。しかも、京都よりも長い1350年以上の歴史を有する古都だ。京都や奈良をじっくり回った人は多いはずだが、大津に何日も滞在してあちこちの名所に足を伸ばした人がどれほどいるだろうか?大津市は単独でインバウンド誘致ができるほどの豊富な観光資源を有するのに、訪日観光客に囲まれることは滅多にないのだよ。
風光明媚
日本の八景といえば真っ先に挙がるのが近江八景だが、八景のほとんどが大津市にある。江戸時代の大津は東海道の宿場町として栄えたことで、京に上る旅人達にその風光絶佳が評判となったんだ。
大津は京都オーバーツーリズム解消の切り札
激混みの京都が嘘のように、大津にある観光名所は空いている。京都の喧騒から逃れて一息つきたい方は、次の旅の行き先を京都のすぐ隣にある大津にしてみてはいかがか。京阪大津線(京津線・石山坂本線)で大津の日常を満喫するのがおすすめだよ。
お急ぎの向きは、JR琵琶湖線(東海道本線)の新快速に乗れば、京都駅から大津駅まではたった9分で到着するぞ。
成瀬は「びわ湖大津観光大使」として、まだ本気を出していない
noteには成瀬シリーズの聖地巡礼の記事がいくつもある。中でもこの記事はよくまとまっているので参考にしてほしいな。
上に貼った記事を読んで大津に行ってみたいと思った方は、大津について下調べするにつれて、あれもこれもと予定に組み込みたくなること請け合いだね。成瀬聖地巡礼だけでも丸一日かかってしまいそうだが、大津には一日で帰るのがもったいないほどの魅力があるぞ。
作中では「びわ湖大津観光大使」に任命された成瀬だが、まだ観光案内では本気を出していない模様だ。成瀬が本気になる前に、成瀬が作中で教えてくれなかった大津の観光スポットを案内していくとしようか。
私の悪い癖だが、投稿後に「あれも書いておけば良かった」と気がついて、後から加筆することがよくあるので、思い出したら各記事をまた覗いてみてほしい。
公開された記事一覧
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① ときめきは膳所から始まる
② 膳所の道をいく
③ 京阪大津線を乗り倒せ
④ 急がば飛ばせ瀬田の唐橋
⑤ 光ル石山寺へ
⑥ その名のとおり石の山の寺
⑦ 石山寺門前のホントのお薦め
⑧ 寿長生?読めねえよ
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