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【簡単あらすじ】なぜそのウイスキーが死を招いたのか(微ネタバレ)【三沢陽一/光文社文庫】
仙台市・定禅寺通りから一本奥に入った路地のビルの二階に位置する、ウェイティング・バー「シェリー」。
マスターの安藤は、その人柄ゆえか、定年間近の刑事・ローカル媒体の記者など、様々な人から不思議な出来事を聞かされる。
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『はじめに』
冬の寒さを感じる日は少なくなってきましたが、それと入れ替わるように、花粉の季節が到来してきました。そうなると、当然のように休日は部屋で過ごすことが多くなり、読書量が増えていますので、最近読んで印象に残ったり、買ったまま積んでいたりした本の感想を書こうと思います。
このレビューを読んだことで、作品や著者に少しでも興味を持って頂ける内容にしたと思いながら書いていますが、登場人物やぼんやりしたあらすじなど、『微ネタバレ要素』を含む記載がありますので、その点にご注意ください。
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舞台は仙台市。
そしてバーという日常生活から独立した特殊な場所での安楽椅子探偵もの、ということで興味を持ち購入した作品です。
定禅寺通りから一本奥に入った路地のビルの二階に位置する、ウェイティング・バー「シェリー」のマスター・安藤は、その人柄ゆえか、定年間近の刑事・ローカル媒体の記者など、様々な人から不思議な出来事を聞かされる。
決して客に自分の思うような酒を押し付けることはせず、例え、大きな売り上げに繋がらない客だとしても上客として扱う安藤だからか、それとも上質のアルコールを飲んだからか、シェリーを訪れる人々は、安藤に対し様々な不思議な出来事を語ります。
そして、安楽椅子探偵のように、安藤はその謎に対して一つの可能性を提示していきます。
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ウイスキーは、味・匂いともに特徴が大きいお酒ですので、当然、謎を解いていく過程で大きな役割を果たします。
各話に深く関わっているため、登場するウイスキー(ブラック・ボウモア、オクトモア、キンクレイス、マッカラン)について、嗜んでいる・匂いなどがイメージ出来る方でしたら、さらに話に没入出来ること間違いなしです。
各話の初めに、マスターの独り言と「ウイスキーの美味しい飲み方」が書かれているので、読者によっては、お酒のレパートリーも増えることが楽しみかもしれません。
※私は、洋梨のフローズンカクテルが気になりました。
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