にんにくどっさりカツオのたたき シチリアの粗塩を振ってサルディーニャの微発泡ワイン
無性にカツオのタタキが食べたくなることがある。醤油とニンニクをたっぷりと絡めて。以前に高知を旅行した際、目の前で藁焼きにしてもらって食べたが、切ったばかりのフレッシュなニンニクをたっぷり乗せて食べた快感が忘れられず、それ以来、できるだけチューブではなく、生ニンニクを刻むようにしている。
今回合わせたのはサルディーニャ島のヴェルメンティーノ品種を用いたフリツァンテ。微発泡の軽快な刺激に、フレッシュな柑橘香とほのかな潮香とミネラル。そしてフランス シノンの赤ワイン。
サンタ・マリア・ラ・パルマ, アラゴスタ, フリッツァンテ, 11.5%, 1,386円
Santa Maria La Palma, Aragosta Frizzante
ヴェルメンティーノ100%で造られる。
香りにはフレッシュ、フルーティな青リンゴ、ほんのりとビターなタッチを帯びたグレープフルーツ、微かに白い花と白胡椒、ほのかにハーバルなタッチ。軽快ながら様々なフレーバーの要素がギュッと詰まった魅力的なフレーバー。
味わいにはフレッシュ、ジューシーでいてドライな果実味、プチプチと泡が心地よい刺激にチャーミングなほのかな甘さをもった果実味、余韻にかけてきっちりとドライでフードフレンドリーそう。驚異的なコスパの食前酒。
カツオのタタキにワインを合わせる。醤油では料理の風味ボリュームが圧倒してしまう。シチリアの粗塩を振ってカツオとニンニクをかじるとちょうど良いバランス。ミネラルたっぷりの粗塩とニンニクで、ワインとの距離が縮まる。ワインの塩気がカツオの鉄分豊富な味わいにぶつからず調和。相性: ★★★☆☆
ドメーヌ・ベルナール・ボードリー, シノン, ラ・クロワ・ボワゼ, ルージュ, 2017, フランス, 2017, 13%, 5,720円
Domaine Bernard Baudry. Chinon Rouge La Croix Broissee
30年も前にビオディナミをいち早く導入した造り手で、畑では除草剤や化学肥料は一切使用しない。香りにはコンポートしたベリー果実、ドライフルーツ。ブラックペッパー、茎系のスパイシーさあり(熟度高くトゲはない)。乾いた樹皮や皮革のワイルドな香りもほんのり。大樽発酵か、おおらかな酸化的なニュアンスもあり。カベルネ・フランのみでこの複雑なこの世界観の演出は劇的!
カツオのたたきに。ワインの酒質、タンニンが強く、ニンニクを乗せたカツオをも飲み込んでしまうが、それでもケンカせずに合わさるのは素晴らしい。相性: ★★★☆☆