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「御書印帳」と出逢った。

ーー「御書印」は人と書店を結ぶ印です。


人生は物語。
どうも横山黎です。

作家として本を書いたり、木の家ゲストハウスのマネージャーをしたり、「Dream Dream Dream」という番組でラジオパーソナリティーとして活動したりしています。

今回は「スタンプラリーの意義」というテーマで話していこうと思います。


🏨御書印帳と出逢った

先日、「御書印帳」というものに出逢いました。御朱印帳ならぬ御書印帳です。

御朱印長は神社を巡って、それぞれの神社で御朱印を推してもらうための小冊子のことを指します。御朱印を集めるために旅行で神社を巡る人も増えてきた印象です。

それに引っ掛けて、「御宿印帳」というものも生まれました。全国の宿に泊まる際に押してもらえる御宿印を集めるためのもの。

冒頭でも触れたように、僕は今、木の家ゲストハウスという宿泊施設のマネージャーをしているんですが、木の家ゲストハウスでも御宿印帳が購入できるし、御宿印を押すことができます。たまに、「御宿印を押してほしいです」との声があります。ゲストハウスをはじめとする宿巡りを楽しむための道具になっていることは確かだと思います。

さて、今回話題に挙げるのは「御書印帳」です。何となく察しがついたかもしれませんが、御書印帳を手に持って巡るのは書店、本屋さんです。


🏨人と書店を結ぶ印

御書印帳の冒頭にはこんな記述があります。

「御書印」は人と書店を結ぶ印です。

御書印を集めようという意識から書店を巡るようになり、そして、その書店の店先に並んだ本を手に取る。本までの導線をつくってくれるのです。

またこんなことも冒頭に書かれています。

御書印帳の使い方は自由です。書店で出会った本を書き留めたり、気に入った物語の一節を書き添えたり、旅先の思い出をそっと綴じ込めたり。

御書印を集めるだけでなく、本を巡る旅のさなかに知覚したものを書き留めることもできるのです。

良いフレーズと出会っても、その場で書き留めることはなく、そのまま忘れてしまう経験があると思います。そんなとき、この御書印帳を開いてペンを走らせれば、自分の「今」がそこに刻まれます。そんな風に、備忘録としての役割も担っているのです。


🏨御書印帳という足跡

僕は日頃から本屋さんを巡るようにしているんですが、ただ訪れるだけでも十分ではあるんだけど、そこに行った証があればいいなと思ったことがあります。そういう意識があるからこそ、初めましての本屋さんに行くときは何か1冊、その本屋さんならではの1冊を買うことが多いんですよね。

鎌倉に行ったときは、「海と本」という本屋さんで『あたまの底のさびしい歌』という宮沢賢治の手紙集を買いました。「海と本」の近くにある「港の人」という出版社から出されている本です。

また、この前高崎に行ったときは、「REVEL BOOKS」という本屋さんに行ったんですが、そこでは『いまを生きる』という本を買いました。「REVEL BOOKS」の看板に描かれたイラストのモデルが、『いまを生きる』の表紙のイラストという情報がPOPに書かれてあったので、それを手に取りました。



その本屋さんに行った証として、その本屋さんで買う意味のある本を買っているんです。ただ、なかなか意味を見出せる本に出逢えないこともあるし、大衆的な本屋さんだと個性が埋もれているから、「足跡」をつけにくいんですよね。

それを叶えるのが、御書印帳だと思うのです。

本は買わずとも、本屋さんに行った「足跡」をつけることができる。さらに、空白のページがあると、そこをどうにか埋めたくなるものだから、次の書店へ行くモチベーションの手助けもしてくれる。

読書推進という文脈でも、御書印帳を集める文化が広まっていけばいいな。みなさんも是非、調べてみてください。全国に500くらいの加盟店があるそうなので、近所の本屋さんで御書印を押せるかもしれません。最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

20240908 横山黎




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