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連載「メサイアコンプレックスと良いサービス」

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「メサイアコンプレックスと良いサービス」 ①〜⑥
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#ビジネス

1. 無自覚な「親切の押し売り」〜メサイアコンプレックス~

1. 無自覚な「親切の押し売り」〜メサイアコンプレックス~

 メサイアコンプレックスメサイアコンプレックスという言葉を聞いたことがあるでしょうか?

メサイアとは「メシア(救世主)」のことです。メサイアコンプレックスとは、自分に価値が無いと思い、それを埋め合わせるために自分が救世主(ヒーロー)でありたいと心のどこかで願ってしまっている状態のことです。

この無意識のコンプレックスにより、人は知らず知らずのうちに”自分自身の願望のために”人を救おうとしてしま

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2. サービス(貢献)が相手の力を奪うとき

2. サービス(貢献)が相手の力を奪うとき

この記事は以下の記事の続きです↓

「サービス(貢献)」が実は「親切の押し売り」になっている危険さて、このメサイアコンプレックスに関連してですが、ビジネスの世界で一般に行われる「サービス(貢献)」は、常に「親切の押し売り」となる危険をはらんでいるのではないか?と考えられます。

ビジネス、特に第3次産業では「サービス(貢献)」を行うことで顧客から対価を受け取り、その経済活動が成り立ちます。

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3. 良いサービス/悪いサービスの条件

3. 良いサービス/悪いサービスの条件

この記事は以下の記事の続きです↓

「サービスの継続購買」を目指すという信奉から離れて、倫理的に良いサービスとは何か?を考えてみる。さて、ここまで見てきたように、メサイアコンプレックスに元づく「人助け(支援)」もしくは「サービス(貢献)」は、それを受ける側(顧客)の自尊心や能力を育む機会を奪っている危険性があります。

それではこのような状況の中で、我々は本当に良いサービス(貢献)を生み、提供して

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5. 英雄的なリーダーシップとメサイアコンプレックス

5. 英雄的なリーダーシップとメサイアコンプレックス

前回の記事↓

固定観念としての「英雄的なリーダーシップ」ここまでは、「メサイアコンプレックスとサービスの提供」という視点で見てきましたが、次は「メサイアコンプレックスとリーダー」というトピックについて考えていきましょう。

リーダーとは、関わる人々を”導く”立場であり、その場の課題に対する答えに最終的な責任を持つ立場です。リーダーはフォロワーに対してより高い地位(ランク)で指示したり、または手助

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