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#143 ひとまず深呼吸してみよう
子どもの頃、体育の授業だとか夏休みのラジオ体操だとか、
大人よりも確実に体操をする機会が多かったように思う。
それぞれの体操による効果がどのようなものなのか。
それは今でも理解していないのだが、中でも子どもの頃から不思議に思っていたのが、「深呼吸」だった。
深呼吸って、体操なの?
子どもながら、そんな疑問を抱いていたのをよく覚えている。
友達とオーバーに腕を上げて、「スゥ~!↑ ハァ~!↓」とふざけ合って深呼吸をしていたなぁと、あの頃を苦笑を浮かべて思い出していた。
しかし、同時に気づいた。
深呼吸だけは、大人になった今の方が行う機会が多い、ということに。
ネガティブなときは呼吸が浅い
誰だってネガティブになることはあるだろう。
そんな人間の「ネガティブ状態」において、共通する体の反応というものが存在する。
それは、呼吸が浅いということである。
ああ、どうしよう。いったいどうすればいいんだとオロオロ。
ああ、もう! なんでうまくいかないんだ!とイライラ。
もうこんな人生なんて嫌だとシクシク。
こうなっているときは大概、呼吸が浅い。
オロオロ、イライラ、シクシクしている人たちが、
「スゥゥゥ~……ハァァァ~」と深く呼吸しているのは想像しがたい。
一方で、人間がポジティブなときというのは、割と落ち着いているし、冷静だし、当然ながらうろたえることはない。
そういうときは比較的、呼吸が深くゆっくりである。
何かに打ち込み、アドレナリンが出ているときはもしかしたら呼吸は浅いかもしれない。
しかし、そういった活動が終わった瞬間には落ち着きを取り戻し、呼吸は深くなっていくことが多い。
ということを、僕は以前お世話になっていたカウンセラーの方に教わった。
「え、本当かよ」と思い、しばらく自己観察をしてみたが、確かに間違いではなかった。
ネガティブなときは、呼吸が浅く、速い。
ポジティブなときは、呼吸が深く、ゆっくり。
程度の差こそあれ、これは人間に共通する活動法則なのかもしれない。
「自己肯定感を高める」というハッシュタグが、noteにも多く使われている通り、現代の人々はポジティブになることを求めている傾向にある。
これは上記の活動法則と照らし合わせて考えると――
現代の人々にとって、深呼吸の必要性が高まっているとも言えると思う。
深呼吸の効果が偉大すぎた
では、実際に深呼吸ってどんな効果があるのだろう。
調べてみたところ、このような効果があるとのことだった。
①リラックス効果
深呼吸は自律神経を整えて副交感神経が優位になるため、緊張や興奮が和らぎリラックスできます。
②ストレス解消
深呼吸で副交感神経が優位になりリラックスすることで、ストレス状態が落ち着きます。
③疲労回復
深呼吸で酸素をたくさん取り込むことで、疲労の回復にも効果があります。
④セロトニンの分泌を促す
深呼吸をすることで、セロトニンという幸せホルモンの分泌を促すことができます。
⑤睡眠の質が高まる
睡眠の質は、自律神経が大きく関わってきます。自律神経が整い副交感神経が優位になると、リラックス状態になり眠りやすくなります。
⑥便秘の解消
深呼吸で副交感神経が優位になると、内臓の働きが活発になります。腸が刺激され、排便を促すことができます。
⑦冷え性の改善
内臓の働きを活発にすることができるので、内臓の血行が良くなり、体温が高まって冷え性を改善することができます。
⑧集中力アップ
脳に十分な酸素を行き渡らせて、血行を良くすることができるからです。余計な緊張やストレスを緩和し、集中力を高めることができます。
⑨ダイエット効果
内臓の血行が良くなることで、脂肪を燃焼させて代謝が上がるためです。
想像以上だった。
まさか、便秘の解消やダイエット効果まであるとは――!
しかし、実際深呼吸をしてみると、肩の力が抜けていくような……
体内にある老廃物が出て行くような感覚を覚える。
マインドフルネスで呼吸を意識することが基本なのは、こういった効果が呼吸にはあるからなのだろう。
人が生きる上で欠かせない活動である呼吸。
少し意識して深く呼吸をするだけでも、QOLはそうとう高まるのである。
困ったらとりあえず深呼吸をしてみよう
日本医師会においても、深呼吸をすることが推奨されていた。
現代の人々は慢性的な酸素不足に陥っているらしい。
そう考えると、現代を生きる上で健康に過ごすことはかなり難しい。
とりわけ日本では睡眠不足が叫ばれているわけだが、まさか酸素不足でもあったとは。
毎日よりよく生きるために、効果的に酸素を取り入れたいところである。
皆さんは深呼吸をしているだろうか?
生きていれば辛いこと、不安なこと、悩むこと、たくさんあると思う。
深呼吸は直接的にそれらを解決する手段ではないかもしれない。
しかし、解決する手段に辿り着く架け橋になりうる行動ではある。
さあ、今こちらの記事を読んでいただいている方。
僕と一緒に、深呼吸をしてみましょう。
はい、鼻から吸ってぇ、すぅぅぅぅ~
はい、口から吐いてぇ、はぁぁぁぁ~
少しでもあなたの心がさっきより整っていたら、この上ない喜びである。
余談
日本医師会で説明されているように、
厳密に言えば、深呼吸は腹式呼吸、浅い呼吸は胸式呼吸と言います。
ただ本記事ではよりわかりやすく簡潔に伝えたかったので、「深呼吸」「浅い呼吸」という表現で統一しました。
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