EP.19【社史】~後編~ 新卒1期生発掘(採用)プロジェクト
いつもお読み頂きありがとうございます。今回はEP.18 新卒1期生発掘(採用)プロジェクト ~侍プロジェクト前編~からの続編です。こちらも確認ください。
社運を賭け、社会の公器として前途ある若者の可能性を開く覚悟をもって、プロジェクトメンバーと議論を重ねて臨んだ新卒採用。第一クールは、60名近くの学生が会社説明会に参加してくれたのに惨敗。
第二クールとしての選考活動では、覚悟の程を全力で伝えることに変更しました。その結果は?
◆本気の方だけ、選考に進んでください!
第一クールの結果として、惨敗となった侍プロジェクトメンバー。すぐに改善ミーティングを開きました。
振り返りから出てきたことは、学生がたくさん来てくれて、真剣に私たちの話を聞いてくれたことに浮足立ってしまったこと。そして、寄り添い、やさしく超歓迎ムードだったこと。学生目線で考えると、雰囲気から選考のハードルが低く入社意欲がそこまで高まらなかったことにあるのではないかと考えました。
つまり、言葉を選ばずに言うと、甘く見られていたということです。
ここから一気に軌道修正。説明会、応募条件、選考フローなどは変えずに、単純に私たちのこの新卒採用にかける思いを全力でぶつけていきます。
第二クールの説明会にも有難いことに30名定員の説明会、1日3回とも満員。90名近くの学生が集まってくれました。
「今回の採用は1期生採用です!つまり、先輩はいません。新卒採用も初めてですので、育成体制や研修もこれから作ります。君たちを題材につくります!!後輩はこれに続きます。共に新卒文化を創ってくれますか?」
「私たちは、社会問題でもある介護のイメージを変えるために活動しています。お客様の声から、新しいニーズの発見しました。まだ、誰もやっていない問題解決に挑戦します。既に全国初の施設をつくり、これから全国展開していきます。」
「いきいきらいふの未来を創る為に、若いみんなの力が必要です。ただ、生半可な気持ちでは社会を変えることはできません。本気のメンバーを募っています。本気でやりたい方だけ、選考に進んでください!!」
実際には約20分近く、こういった話をしました。第一クールの選考希望率は90%でしたが第二クールは60%に大幅ダウンです。私たちの明確な欲しい人材像が伝わったと私は手応えを感じました。
◆大揉めの内定出し会議!
第二クールは、選考の間に入浴特化型短時間デイサービス「いきいきらいふSPA」1号店(当時1店舗しかなかった)の店舗見学会を追加しました。
私たち自慢の最新モデル、業界の常識を覆すコンセプトや店舗設計、何よりこれを実現していることが応募者に大きく突き刺さりました。
ここからは、一人ひとり丁寧に悩みや思いをヒアリング。会えば会うほど、情が移ります。人事部長だった私は最終選考に進んだ8名一人ずつ、最終選考である社長面接対策を行いました。
「最後は、入社にかける思いの強さ、全力で社長に思いをぶつけておいで!」と送り出し、最終選考です。
私としては、8名全員内定を出したいメンバー。しかし、既に第一クールで2名決まっているので、今回は4名に絞らないといけません。求める人物像を明確に設定は一番初めに行っていました。最終選考後、各選考評価の資料を揃えて、社長も含めた侍プロジェクトメンバーで内定出し会議です。
すんなり行くかと思われたのですが、意見が割れたのです・・・。
あーだ、こーだ、この子は、こうやって育てれば・・・、この子は本気さが足りなかった・・・、本心が見えてこないので、ちょっと。
受け入れ側も本気ですので、モメに揉めました。小一時間の議論の末、4名を決定しました。私にとってとても思い入れの深い新卒1期生メンバー。
※その後の活躍は、別のエピソードで紹介します。
この時、私が内定出しに反対をして社長の意見で決定メンバーに入社2~3年後にこの裏話をしたら、ものすごく根に持たれました・・・。
その一人がいきいきらいふを卒業していく際に、
「一つだけ言っておきたいことがあります!私を選んでよかったでしょ!」
「はい、すいません・・・。本当に一緒に働けてよかったです。」
なんて、やりとりも。
◆涙の不合格連絡
話を戻して、最終選考・内定出しを不合格になったメンバーが4名・・・。応募者に真摯に向き合う為に、不合格の連絡については、今でいう「お祈りメール」ではなく、電話で直接伝えることにしていました。
合格は、もちろんハイテンションで伝えられるでの問題ありませんが・・・、不合格は・・・。
ただ、自分がずっと関わってきて、全力で最終選考に挑んでくれた学生ですので、私もできる限り誠意を見せないといけません。
電話を片手に、心臓バクバクです。
「〇〇さんの携帯ですか?株式会社いきいきらいふの日下部です。先日お伝えした通り、最終選考結果の連絡です。」
「はい・・・。」緊張感が伝わってきます。
「残念ながら、思いが届かなかった。今回はご縁がなかったという結果です。」私の心臓の鼓動もさらに早まり、全身がザワザワします。
「・・・、(沈黙の後、嗚咽)、なんでなんですか!私のどこがダメだったんですか?」
「いや、〇〇さんは、ダメなところはなかったです。」
「じゃぁ、なんでなんですか?私じゃダメですか?」
「私としても採用したいところなんだけど、今回の採用人数が決まっていて・・・、本当に申し訳ない!〇〇さんより他の応募者の思いの方が強かったと言うことなんです。本当に・・・。」
その後、少し話を続けて、落ち着いたことを確認してから電話を切りました。本気でぶつかってきてくれたことに感謝しながらも、〇〇さんの人生に大きな影響を与えていることを実感。この電話は強烈に私の記憶に刻まれて、今でも鮮明に覚えています。
この〇〇さんとは、数年後Facebookにて再度繋がり、別の介護の会社で働いている等近況報告をくれました。そして、同期になるかもしれなかったいきいきらいふ1期生メンバーと食事会を開いたりしました。明るく前向きな人生を進んいることを確認でき、私としてもシコリ解消されるよい機会でしたが、改めて新卒採用は学生の人生丸ごと引き受ける度量が必要だと再認識することになりました。
他の不合格連絡についても「全力で臨んだ結果ですので、ここまでありがとうございました。」「いきいきらいふの選考は、どれも自分の成長につながりました。」「他社で頑張ることになりますが、また連絡してもいいですか?」など、本当に素直で前向きな子たちで、毎回心を抉られるのでこの連絡は本当にキツかったです。
◆社会人スタートダッシュに向かう内定者研修
合格となった1期生メンバーについては、侍プロジェクトでは育成フェーズに入ります。育成プランも綿密に練り上げます。
目玉となったのは、内定者合宿研修(2泊3日)です。内定式後、この合宿研修が1発目に実施されます。働く意味や仲間、そして目指すべき夢・ビジョンがテーマになりますが、詳細は企業秘密なので記載できません。
当社では最重要研修の位置づけになっています。丸10年毎年行われていますが、「この合宿研修が社会人としての私の原点です」と皆が言うほどインパクトの強いものになっています。
その後も月1回、社会人スタートに向けてビジネスマナーからサービス力向上、社会の仕組み等介護とは直接的には関係のない様々な研修をプロジェクトメンバーで担当していきました。
なぜ、内定者にそこまで研修をするのかと言うと、就活生の大半が「社会に出るのが不安なんです。大丈夫でしょうか?」とこの悩みを抱えていることが分かったからです。
本来であれば、社会に出る前の最終教育機関となっている大学でしっかり働くことへのアプローチや社会人としてのキャリア開発についてレクチャーすべきと思っていますが、実態はそうではない。
まぁ、何せ多くの教授や講師の先生方は、企業等で働いたことがないので教えようがないので仕方がないです。何回かご依頼頂いて、大学のキャリア講座で講師をさせて頂いたことがありますが、学生は真剣に話を聞いてくれていました。もっと、多くの機会が必要だと感じています。
近年は企業インターンも活発になってきたので、きちんと仕事体験ができるのあれば少しは解消しているかもしれません。
就活生の社会にでる不安を少しでも解消し、働く楽しみを感じてもらうには、私たちが教えるしかないと考えたからです。社会に出る準備ができることは、学生にとってメリットしかないはずです。
私たちは、今後活躍を期待するメンバーだからこそ本気で関り、投資ができるのです。
この侍プロジェクトによってつくられた採用から育成につながるスキームが毎年ブラッシュアップされて現在につながっています。
侍プロジェクトによって発掘された新卒1期生と介護のイメージ変革に向かい組織改革が始まります。
さて、今回のエピソードから、どんな気づきがありますか?
本気とは何か?これは、当社での育成におけるテーマでもあります。
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