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日日のこと/本のこと/食べること/自然を感じること ホンダナ#ブクログ https://booklog.jp/users/xxxrinaxxx

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最近の記事

#56.アディクトを待ちながら

「丸1日何もない日」というのが本当に久しぶりにできた。 映画を見たいなと思い、沖縄市の街の映画館へ。 そこは、流行りの映画を公開するのでなくオーナーさんの思いを寄せた映画を上映している。 必ず始まりと終わりにオーナーさんがコメントをする。 バリアフリーだし、喫茶店にも使えて心地の良い空間。 2つで迷ったが、 「アディクトを待ちながら」をみる。 ほとんど事前情報もなく見た。 だからこそ、後から撮影の背景などを知った時の衝撃も強くて。 だから、あまり感想を書くことはしない。

    • #55.一過の中で

      最近、メンタルクリニックの門前薬局に勤務をしている。 そして思いだす。 私が薬剤師になったのは、薬が怖かったからだ。 呂律が回らなくなる、自殺企図に使われる、健忘する。 オーバードーズ、もうODしないようにとわざわざ嫌な思いをさせる胃洗浄。 治すための薬が何故、と私はわからなくなっていた。 大学の途中で地域医療の方に関心がいってしまい、結局、精神科や心療内科などが関係する病院などには勤めていなかった。もしかしたら、私に受け止める準備がなかったのかもしれない。 今いる職場

      • #54.5懺悔

        先日、 1人の女性が薬局に来た。 記録が4ヶ月くらい前。その間、他の病院にかかっていたようだ。お薬手帳をぱらぱら捲る。産婦人科から、分娩誘発などで使われる薬を飲んだ痕跡をを見る。 来局時、子どもは連れていなかったけれど、産まれたのかな、授乳中かな、と思い、お薬を渡しながら、「ご出産ですか?」と声をかける。 一瞬、時が、空気が止まる。表情が静かに動く。 予想と違う反応。 ざわりとした空気が肌を撫でる。 彼女の表情は見る間にかたくなり、 小さな声で 「死産しました」と呟く

        • #54.旅のこと③

          カンボジア、1週間の終わり。 プノンペン国際空港に居て飛行機を待つ。 カンボジアの人たちは、なんとなく奥ゆかしく優しい印象だった。 平均年齢26歳というし、何となく街もまだ発展途上だけれど活気があるように思う。 旅は、非日常であることが多いのだけれど、中身としては、そんなに特別なことをしない時間も多くて。本読んだり、作業をしたり、散歩したり。でも、日常で、こんなに本読む時間を持っていないかもしれない。それこそが非日常?、、それは日常を見直したいかもしれない。なんてうだうだ

          #53.旅のこと②

          カンボジアも4日目に入る。 なんと言っても市場が面白い。そこで作られた野菜やら肉やら魚やら、加工食品、屋台。衣類、日用品。 どんな食材で何を食べていくのかをほんの少し垣間見る。 特にお肉とか。 その場で大きい包丁振り翳して切っていく男性。 豚の顔もそのまま。 鶏の毛を抜いている女性。足もそのままに売られている鶏肉。 孵化しかけの卵。まだビチビチ動いている魚。 そのままの野菜、そこから皮をその場で剥きながら売っている人。 それが当たり前の世界、それを当たり前にみている子

          #53.旅のこと②

          #52.「チームの力」/[読書]

          NPO事務局として動き始めて、法人化の手続きを進める中で、定款、活動計画、活動予算などの書類を作成する。目的や組織のあり方などを考えさせざるを得ない状況が続いた。 そしてボランティア団体という会社とは違う形での成り立ち。 今参画している団体を通して、想いを持って発言する代表もそうだが、想いを持った人たちが集結した時の生み出す場の力を感じたのだ。 だからこそ、それが縺れていかないように、それが強くとも弱くても良い繋ぎではあるが、それを繋ぎ止める何かが大事なのではと感じる、その

          #52.「チームの力」/[読書]

          #51.旅する

          旅は、 自分の日常と違うところに身を置くこと。 旅は、 少し遠くだったものを自分の近くに引き寄せること。 知らない、や、知らないから良い、にしていないか不安になる時がある。 全てを身近に寄せられないこともわかっている。 それでも、例えば、テレビのニュースでその土地や国の話が出た時に、訪れたことがあるのと無いのとでは違う気がするのだ。 あの街、あの風景、あの匂いを遠くにいながら感じることができるのか。 束の間の旅のほんの少しの、その土地も国も知るなんてことは烏滸がましいが

          #51.旅する

          #50.「世界の適切な保存」/[読書]

          永井玲衣さんは、これも知人がおすすめしてくれた「水中の哲学者たち」をきっかけに知った。 対話って?哲学って?という問いが私の中で立ち現れてこんがらがってきていた時に、ちょうど、読んだ。 永井さんの文体、紡ぐ言葉や行間が好きだ。 私の不安定さを、そのまま、永井さんは受け止めてくれているような気がするのだ。 世界の適切な保存、が発売されたと聞いて、これは私の好きな本屋さんで買うことをしたいな、と思い本屋さんへ入手。 世界の適切な保存。素敵なタイトル。 かつて、友が、私が、

          #50.「世界の適切な保存」/[読書]

          日常ぼやき

          8/5:ようやく、目の回る忙しいから、解かれた感じ。少々の小休止。     書く、読む、を少しおいてきた日々だったので、それを少し、取り戻し       たい。 8/6:イベントをお願いした本屋さんにいく。覚えていてくれて、お話を聞いてくれる。それに癒される。行けば、「ある」って素敵だな。 ここに置いてあるだろう本は、ここで買おうと思った。 8/7:動じないように、生きていたいな、と思っていたのに。やはり動じる。動じずにいる時は、悲しくても、遠くて自分を見ている自分がいた

          日常ぼやき

          #49.家族[日日]

          「さびしさについて」 という植本一子さんと滝口悠生さんの往復書簡本を読んでいる。 植本さんの本は少しずつ読んでいた。 植本さんはこんなに文書を書いたり本を出したり言葉を残しているのに、脆さもとても感じる。 私にとっては言葉を世に放つことはとても強さがいることと思っているから、彼女はとても気になる存在なのだ。 「家族」というものは私の中でもずっと重たく、あまり深く触れたりしたくないものである。 それは植本さんもそのように感じているようで、彼女が書く文章はよく響く。 理想の

          #49.家族[日日]

          #48.いきのびるための事務[読書]

          なるべくは何か文章で残そうと思いつつ、相当な時間があいてしまった。 何を優先すべきなのかわからず、こういうことは、大事だと思いつつ急ぎでないため後回しにしてしまう。 この数ヶ月、ぼんやりしていた少し先のことが段々と見えてきた。 見切り発車的に仕事を辞めることを決め、でもどこかに就職することが今の私では「違う」と思い、どうしたら生きていけるのか考えていたら「個人事業主」が立ち現れた。 きっともう少し前の私だったら頭で知っていてもできなかった選択と思う。 またもう一つ私の中で

          #48.いきのびるための事務[読書]

          #47.BABY Q.青葉市子さん

          音を聴く ライブを聴きに来たというのでなく 音を聴きに来た、という感じ 音で遊んでいる、のを聴く 多彩な音たち 溢れだす、こぼれていく、また浮かび上がる。 鳥の声のような、森の中にふといるような、宇宙の音を聴くような。 予定調和的でなく、今、この場で生み出され溢れていく音たち。 憂鬱な感じの雨も、帰りには、空気中の塵を綺麗にしてくれて、遠くまで光を通してくれるもののように思う。 ふ、と、力が抜ける。脳が緩む。 また、きっと肩の力は入るだろう。 でも、また思い出して、

          #47.BABY Q.青葉市子さん

          #46.利他・ケア・傷の倫理学[読書]

          日中は晴れていたのに、雨が降り始めた。 梅雨に入って雨続きだったがこの2日間は晴れだった。 雨の音をきちんと聴けて綺麗だなと思う時は、心が忙しかった後の一人部屋で過ごす時間の中だ。今、まさしくその時だった。 ** ケアとは何か。 「ケア」について考えることが多くなった。それは、取り組み始めようとしていることとか、よく対話をする人との会話の中で出てくる言葉だからか。 派生して私も考える。 慰めること、ハグすること、大事に思うこと、話を聴くこと、、 その人のためを思ってする

          #46.利他・ケア・傷の倫理学[読書]

          #45.初めての読書会

          家から車で15分くらいのところに好きな本屋さんがある。 本好き、ということから仕事の合間のお昼休憩に連れてってくれたところだ。本もカレーも器もあって、なんとも私の好きを押さえている。店主さんも朗らかで素敵な空間。 そんな本屋さんを知って1年。 読書会を開催すると知って参加。 (きっと以前の私なら参加できてなかっただろう、対話をすこし知って以前の怖さがなくなった) 読んだ本は「蝶のゆくえ/橋本治」 初めての作家さん。女性をテーマとした短編集なのだけれど最初のお話から重い。ど

          #45.初めての読書会

          #44.ケアとまちづくり、ときどきアート

          タイトルの本を読んだ。他の本も同時並行で読んでいたせいもあり1、2ヶ月くらい読了までかかる。 すごく実践的な本だな、という感想。 各地の取り組み事例紹介的な本かなと思っていた。 著者たちもまた実践で取り組んでいる人たちだ。 だからこそ、これから取り組もうという人たちへの実践への架け橋的な、そんな本であるように感じた。 何か起こす時、まちづくりを考える時の考え方、専門性もあるが、それを押し付けたりしない。そして医療者とかそういうのを極力薄くした状態でいろんな人に関わってもら

          #44.ケアとまちづくり、ときどきアート

          #43.からっぽ

          からっぽだな、と思う時がある。 何かに向けて努力したり、人の心を揺さぶる人、信念がある経営者とか、組織を立ち上げようとしていたり、そういう人たちが、にわかに最近私の周りに増えたからかもしれない。 私にはそんなに強い信念は私の中にないように思う。 その場その場にある。我を通して今ここで強く叫ぶほどの何かはない。 心揺さぶられるものはある。それに反応して、その叫びや信念などがきちんと正しくそのまま伸びていけますようにと、それは思う。 そこにささやかに私が役に立てれば良い。

          #43.からっぽ