#45.初めての読書会
家から車で15分くらいのところに好きな本屋さんがある。
本好き、ということから仕事の合間のお昼休憩に連れてってくれたところだ。本もカレーも器もあって、なんとも私の好きを押さえている。店主さんも朗らかで素敵な空間。
そんな本屋さんを知って1年。
読書会を開催すると知って参加。
(きっと以前の私なら参加できてなかっただろう、対話をすこし知って以前の怖さがなくなった)
読んだ本は「蝶のゆくえ/橋本治」
初めての作家さん。女性をテーマとした短編集なのだけれど最初のお話から重い。どう読書会をするのだろう、、とぼんやり考えながら読み進めた。
本自体の時代背景は少し昔、それぞれの時期のそれぞれの女性のお話だったけれど、時代が変われど人の気持ちの感じは変わらないのだなと思わせる。
20代くらいの結婚をどうしようという話とか、母と娘の感じだとか。
文体も面白いなぁと思ったのだけれど、私にとってはそんなに読みやすい本ではなくて、読書会があるから読めた、と思う小説だった。
そして読書会。寝不足もありあまり話す言葉は準備できずに臨んだ。
集まったのは本当に「初めまして」の人。本が本当に好きなんだなぁと思わせる方々。
小説を書く人も3人くらい、元々橋本治が好きな人、私のように初めての人。
本は読まなくても参加しても大丈夫であり、全部読んでいない人も数人いた。
感想を述べる、作者について語る、他の作品を知る、その時々の時代背景を知る。読み手の受け取り方の違いを知る。書き手もいたから、書き方の技法についても聞く。
小説自体、というよりはそれを話す参加者さんの会話を聞いているのがとてもおもしろかった。私が流し読みしていたところを別の誰かは情景を思い浮かべて綺麗な表現といい、最後の締めの文章をこう書いた理由はなんだろうと問う。
文学を本を、言葉を楽しむってこうなのか、と楽しそうに話す参加者さんと店主さんを見て思った。
好きなことを話している人の顔が好きだ。
そして、本が好きな人は言葉が多彩な気がした。
色めく言葉たちが溢れていた。
知らない作家さんが、その人たちの感想や言葉で立ち上がる。
面白いな、読書会。
私の友人主催の読書会ではどんな素敵があるのかな。
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