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#52.「チームの力」/[読書]

NPO事務局として動き始めて、法人化の手続きを進める中で、定款、活動計画、活動予算などの書類を作成する。目的や組織のあり方などを考えさせざるを得ない状況が続いた。
そしてボランティア団体という会社とは違う形での成り立ち。

今参画している団体を通して、想いを持って発言する代表もそうだが、想いを持った人たちが集結した時の生み出す場の力を感じたのだ。
だからこそ、それが縺れていかないように、それが強くとも弱くても良い繋ぎではあるが、それを繋ぎ止める何かが大事なのではと感じる、その芯の一つに「事務」もあるのではと。

そんなこんなで組織論的な本を読みたくて読んでいる。
ティール組織も読んでいる、途中。

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「チームの力」 西條剛央 2015年

組織は得てして、維持期に入った場合に維持することが目的になってしまうことがある。また、同じような目的を持った組織同士がそのパイの取り合いになるような本質から外れた行動が起こる可能性もある。

「目的・理念・ビジョン」
いつも混同するので良い整理になった。

「目的」が兎にも角にも大事。目的は丁寧に末尾まで明文化する必要があるという。これをもとに皆、本当に目的に忠実であるかを考え、問い続ける必
要がある。

本質を包含した目的は、どんな状況でもそこに立ち戻ってゼロベースで考えしなやかに行動することを可能にしてくれる。
リーダーに頼らない自律的なチーム作りに必要なことは、(中略)この目的を基点にそれぞれが判断できるようにすることなのだ。

「理念」は目的を抽象し組織の価値観を表明しているもの。
理念は組織のコンパスであり、組織の目指すべき方向性や足並みを揃えるもの。
そして、その「理念」は目的に対して私たち組織の存在意義になるもの。
どのような価値観を持って、方向性で目的に望むのか。

「ビジョン」は組織が目指すべき将来像をスケッチした下書きのようなもの。組織の目的が達成された時にどんな社会になるのか、人々がどう変わるのかを描いたもの。


ボランティア組織はどんな人でも、と思っていたのだけれども、そもそものこの価値観が合わなければお互いに苦しい感じになる。
多種多様で良いけれど、根底の価値観が合う人、なおもいえば、特にボランティア組織は金銭で縛るものはないのでそういう部分がより重要に顕著に現れるのかもしれないなとも思う。
そういう意味でも自分達の価値観はこうだ、というものを表すのも大事なことだと感じる。
私も仕事を辞めたりしてきたけれど、確かにな、目的には共感するけれど、理念が合わなくて苦しかったのだ。
(ちなみに掲げている理念は良いのだけれど、言葉ではない行動として現れる理念が)


もう一つ、「リーダーシップについて」私は技術、と思っていた。
だんだん後輩をもつようになって、どのようにあれればよいリーダーでいれるのか悩み、リーダーについての本も読んできた。参考になるものもあるけれど、全てに合致する感じのものはない。
それはそうだったなと本を読んで思う。
良いリーダーとは何かは、どういう状況で何を目的にするかで良いリーダーは変わってくる。状況と目的で変動するのだから、そんなの一概的にこういうリーダーシップが良いなどは言えない。

技術として学ぶことも大事だけれど、それだけでは会得できない部分もあるということをわかっていなければと思った。自分でコントロールできるものだけでない。

たまたまに、非営利団体を著者が作り上げたことで語られる内容も多く、近い感覚で読むことができた。
時折、悩むとき、読んでいけたらいいなと思う。
信念対立、適材適所、、

構造構成主義、は医療のもののを1冊読んだ。
こちらについても少し学んで行きたいと思う。


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