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#コラム
「高いもの=長く使える」の誤解
雑誌がラグジュアリーブランドのアイテムを紹介する際、よく「投資」「一生もの」といったフレーズが使われる。しかし本来は価格が高いことと耐久性が高いことは常にイコールなわけではない。むしろ高額であるがゆえに壊れるリスクが高かったり、こまめに手入れが必要で管理コストがかかったりと背伸びして購入するにはコスパが悪いケースも多々ある。
それでもメディアが「高いもの=長く使える」のイメージを流布したがるのは
文化と倫理の線引きと落とし所
「文化」は、人々が暮らし営んできた道を振り返ってはじめて認識されうるものである。文化は作ろうと思ってできるものではなく、日々の中に自然と息づく習慣や価値観によって他と区別できるほどの違いが生じた際に文化として「発見」される。
しかし文化は必ずしも美しく賞賛されるものばかりではなく、その文化の中にいる人々を苦しめる悪しき習慣や、他の文化文明から見ると歓迎しかねる野蛮な側面も含んでいる。
私たちの「結婚式ムービー欲」
TikTokには意外と自分が撮った写真やムービーを人気の曲にあわせて編集してアップしている人が多い。カップルの記念日や親友の誕生日など節目節目に思い出の断片を集めてつなぎあわせ、オリジナルのコメントや歌詞を入れたりして感動的な動画に仕上がっている。
これらの動画にうっすらとした既視感を覚えていたのだが、ある日ふと答えに行き着いた。結婚式で流れるプロフィールムービーと作りがほぼ同じなのである。
向学心が搾取されやすい時代に
私たちは義務教育として最低9年間は勉強に励む。さらに多くの人は高校で3年、大学で4年の教育を受ける。つまり大学まで行くとすると16年もの間、学習に勤しむことになる。
学生時代の学びの成果はテストで計測されるが、社会に出たあとは知識や思考力を測るものさしはほとんどない。ゆえに費用対効果を算出するのは難しく、自分の立ち位置を再確認することもできない。
そしてともすると「自己成長」「大人の教養」「学び
イノベーターがエスタブリッシュな世界で評価されるということ
先日、友人と「カツセさんめっちゃすごいよね」という話になった。かれこれ1時間くらいはその話題で盛り上がっていた気がする。
話のきっかけはカツセさんが最近出版した小説だった。
カツセさんといえば、Twitterを使っている人であれば必ず一度は目にしたことがあると言っても過言ではないほどの有名人である。彼の文章のファンも多いし、Twitterでも呼吸をするように数百RTを集める。
そのまま既存の
発信から「意味あるつながり」を作るために
振り返ってみれば、私の活動はほぼ100%が何かしらの発信がきっかけになっています。
noteを書き続けていたことからnoteプロデューサーの肩書きをいただいたことからはじまり、今お仕事をしている方々は全員noteがきっかけで私を知ってくださった方ばかり。
運営しているコミュニティも、Twitterやnoteがあったからこそ素敵な人たちに出会えて、今も楽しく続けられています。
野球好きが高じてベイ
今月読んだ本一覧(2020.4)
今月読んだ本の覚え書き。全部で8冊読了、3冊を併読中。
これからのことを考える上で改めて小売業のこれまでを振り返ってみようと思い、小売関連の本を多めに読みました。
※こちら公開時点で有料マガジンへの格納ができていないミスがあったのですが、5/1現在両方のマガジンに格納済みですので購読者の方は無料で読んでいただけます!
万が一誤って購入された方は、返金対象の記事なのでそのまま返金していただければと
オタクエコノミーのネクストフェーズ
ここ数年女性誌を読む中で、「オタク」というワードの持つイメージが変わりつつあることを強く感じている。
以前ならオタクとは無縁とされていたような若い女性向けファッション誌が、軒並み「オタク」を肯定する特集を組み始めたからだ。
特に顕著なのが一昔前に「CanCam OL」というワードが誕生するほど一斉を風靡したCanCamだ。
CanCamは2年ほど前からオタ活を取り上げ始め、ジャニーズやK-P
豊さの先にあるものと新たな指標の必要性
今、改めてカミュの「ペスト」を読み返している。
感染症という現在の状況と似たモチーフが扱われているという理由からだけでなく、自分にはコントロールできない状況下でいかに生きる意味を見出すかという壮大なテーマをもつ名作だ。
作品の中で印象的なセリフやシーンは多々あるのだけど、100分de名著の解説テキストにあったこの箇所が特に私の胸を打った。
人の発信力にタダ乗りはできない
Twitterのフォロワー数が約3万5千、noteが6万弱という数字になってくると、「これを紹介してもらえませんか」と声をかけられる機会も増えてくる。
それでもプロフィールに「友人であっても拡散の依頼はお断りしています」と明記していることもあって、同じようなフォロワー数の人たちと比べると依頼数はかなり少ない方だとは思う。
それでも毎月のように明らかに定型文の依頼が送られてくるのを見るにつけ、「あ