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株式会社QOLサービス
2020年3月2日 19:09
ケアの流れはAPDCサイクルケアの流れは、APDCサイクルです。Aはアセスメント、Pはプラン(計画)、Dは実行、Cはチェック(再評価)で、この流れに沿って行われます。アセスメントは、「評価と分析」で各種の評価・調査を実施し、それをさまざまな視点から相互的、複合的、総合的に分析し、本人のニーズを把握する過程です。プラン(計画)は、目標とケアの実行内容からなり、目標はさらに長期目標と短期目標
2020年2月28日 16:05
BPSDの規則性・特徴をチェックBPSDの詳細を把握し、それらと本人の状態や日ごろのケアの状況を総合的に分析する中で、BPSDの発生機序を推測します。まず、BPSDの発生状況に規則性や特徴がないかチェックします。「いつ発生するか」「どこで発生するか」「誰がいると発生するか」「何があると発生するか」「BPSDの発生間隔はどうか」などをチェックします。例1:脱水による発生<PACEPのP
2020年2月27日 09:56
「尊厳を守る」とは、具体的にはどのようなことなのかBPSDをケアの対象とする際に、その現象はBPSDすなわち認知症に起因するのか、人としての正常な反応なのかをチェックします。そしてBPSDという判断がなされたら、次にその現象を本当に解決する必要があるのか、必要性があるとすればどのような方向が望ましいのかを、本人の立場に立って再度チェックします。これは、過去の介護現場で「BPSDを解決す
2020年2月25日 13:26
睡眠障害、運動量不足、外出不足、退屈、活動強制、活動剥奪などがありますActivities(活動)のうち、BPSDの原因になる割合が多い因子に「睡眠障害」があります。睡眠は、万人が共通して毎日行う重要な活動で、この活動が阻害されたとき、心身にさまざまな変調を来します。この変調が引き金となって、BPSDを発生させることがあります。同時に、睡眠障害を改善する目的で行われる薬物の服薬も、昼間の
2020年2月24日 12:53
身体面では便秘・脱水・痛み・かゆみ・低血圧・低血糖薬などが原因身体状況のうち、BPSDの原因となる因子に「便秘」があります。一般的に高齢者は便秘になりやすく、認知症高齢者の場合も例外ではありません。認知症高齢者では、便意をもよおしてもそれが「便意」と認識されず、不快な感覚となってBPSDを誘発します。この他に高い割合でBPSDの原因となる因子に「脱水」があります。認知症高齢者では飲水量
2020年2月14日 13:26
医療には、とりあえず症状を抑える「対症療法」と、症状の原因を治療する「根治治療」があります。例えば、感染症で熱が出ているときに「とりあえず熱を下げるために解熱剤を服用する」のが「対症療法」で、「発熱の原因となっている感染症そのものを治療する」のが「根治治療」です。同様に、ケアにもとりあえず目の前の状況を回避したり、解消するために行われる「対症ケア」と、その状況が発生する原因そのものに対して
2020年2月13日 13:35
BPSDは高次脳機能障害を基盤とするところへ何らかの要因がきっかけとなり発生するBPSDは、記憶障害と注意障害などの高次脳機能障害を基盤とするところに、何らかの因子がきっかけとなって二次的に発生する症状です。記憶障害や注意障害そのものから直接発生するのではなく、そのときの身体状況やコミュニケーション、環境、活動、心理状況などによって惹起・助長されるものです。従って、介護職はBPSDに対
2020年2月12日 19:06
BPSDなのか、人としての正常な反応なのかをチェックする。BPSDを改善することが本人にとって良いことなのかチェックする。以下のケースについて考えてみましょう!独居生活をしていたAさんは大腿骨頸部骨折で老健に入所しました。老健ではほぼ全介助でしたが、グループホームに転居後、スタッフのケアとトレーニングにより、ほぼ以前の機能レベルまで回復しました。認知症は軽度、本人は改善したことを自覚
2020年2月11日 09:04
問題行動から行動障害へ、そしてBPSDへBPSDとは、「認知症の行動と心理症状」を意味し、妄想・幻覚・徘徊・焦燥などさまざまな症状があり、これらの症状は今まで「問題行動」「行動障害」と呼ばれていました。しかし、「問題」と考えるのは介護側からの一方的な見方で、「障害」されているのは行動ではなく、認知面であり、認知面の障害に起因する正当な行動(例えば、トイレの場所が分からず、我慢できなくなって
2020年2月10日 13:00
今回のnoteから、実践!認知症ケアマガジン(1)第3章ということで、BPSDの対応編に入ります。本章では、BPSD(認知症の行動と心理症状)について、発生機序や原因推測の方法について学びます。紹介していく具体的な項目について、このnoteで紹介しますので、ご確認頂ければ幸いです。1.BPSDとは何か1BPSDという言葉を知り、なぜ「問題行動」「行動障害」という言葉が使われなくなったかを考
2020年2月7日 12:21
プログラミング・遂行力があまり必要とされない工夫認知症の方は、一つひとつの動作の手続き記憶が残っても、それらの動作を連続して構成・計画する能力が低下することが多いので、一連の行為を簡素化・部分化するなど、構成・計画の能力があまり要求されない形にすることが重要です。言うまでもないことだとは思いますが、本人の残存機能をきちんと把握して、過剰な簡素化にならないようにすることが大切です。この機
2020年2月6日 10:37
体で覚えたこと(手続き記憶)は衰えにくい手続き記憶とは長期記憶の一種で、時間をかけて学習したこと(自転車の練習、楽器の練習など)でいわゆる「体で覚えた記憶」のことです。「手続き記憶」は認知症の方に残りやすい機能の一つです。この機能を引き出し、活かす介助が大切です。ヒント!スタッフ同士で、回想法を視点とした会話を実施してみましょう。この際、記憶、感情、感覚、人生の振り返りなどの要素を
2020年2月5日 19:10
認識しやすい環境設定のラストパートになります。今回は下記の環境設定について詳しく解説します!!・地と図の関係にも気を配る・「何か」を理解しやすい環境設定・環境をケアに生かす認識しやすい「地」と「図」高齢者は、色の識別能力が低下するとともに、「地(背景・バック)」と「図(対象物・主体)」の判別能力も低下してくるので、対象物に似た模様などがあると認識することが困難になります。このよう
2020年2月4日 11:17
今回より2パートに分けて、認知力の低下に対する環境設定について紹介させて頂きます。今回は下記の環境設定について詳しく解説します!!・視界に入りやすい環境設定・認識しやすい色彩・明度目に入ること認知症高齢者の方も一般の高齢者同様に円背傾向が進んでいきます。円背の方は顔や視線が下向きになりやすく、上方が見えにくくなります。そのため、掲示物が高いところに設置してあると、せっかくの掲示物も