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【本紹介】『酒を主食とする人々 エチオピアの科学的秘境を旅する』(著:高野秀行)

このタイトルはずるい。
こんなの見たら、手に取らずにはいられないでしょうが!

著者は高野秀行さん。
これまでも、アフリカでUMAを探したり、アヘン生産の実態を調べるため東南アジアの秘境に潜入したり、中国南部から東南アジアを経由してインドへ至る西南シルクロードを踏破してうっかり密入国しインドから出禁を食らったり、世界中で納豆を探したりしている凄い人である。
最近では、イラクで伝統的な舟で湿地帯を旅したり、謎の食品や謎の布を探したりもしていた。

こうして挙げると、常に何かしら探してる人だな…

今回彼が探すのは「酒」と「人」である。
エチオピア南部には、酒を主食にしている人々がいるという。

「酒が主食」
なんだか飲み屋で酔っ払いが言ってそうなフレーズである…

本当にいるのか、そんな民族?
子供は?病人は?どうするの???

結論を言ってしまうと「いる」のである。

正直なところ読む前は、どうせ粥かスープ系の発酵食品というオチだろうなと思っていた。
その類のものならアルコールを含んでいても低濃度だろうし、酒に強い人たちなら子供でも平気そうである。
しかし予想は外れ、結構ガッツリ酒だった。

ビールよりちょっと弱いくらいの度数らしい。

そしてその酒は主食であるだけでなく、それだけで人に必要な栄養を賄えるという。
つまり、最近流行りの完全栄養食ではないか!

こういうの↓

先進国の企業が完全栄養食の研究・開発をしている中で、アフリカの一部で昔から作られているものが当たり前にそれを実現しているのは面白いしロマンがある。
世界にはまだ未知と不思議が残っている。


高野秀行さんの本

怪獣を探しにコンゴへ


表紙からして尋常ではない…


西南シルクロードを踏破してインド出禁になる


納豆探しの旅


イラクの湿地帯へ

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青椒肉絲
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