不調の原因は老廃物にある?リンパの秘密
リンパって、何をしているの?
どんな役割があるの?
この質問に正しく答えられる方は、果たしてどのくらい、いらっしゃるだろうか。
最近、私も事あるごとに「リンパが詰まった」とか、「リンパを流してもらった」とか、口にしてきたが、先日、改めて、「リンパの専門家」の方からお話を伺う機会があり、「ほえーっ!」と思ったことが、たくさんあった。
目から鱗がぽーろぽろ😳
ということで、リンパドレナージュセラピストとしてご活躍中の、中川文江先生から学んだことを、私なりにまとめてみる。
人体の仕組み
セミナーの冒頭で、まずは人間の身体の仕組みについて話をして下さった中川先生。
人間の細胞は60兆個もあるという。そしてそれらの細胞へ、彼らが活動するのに欠かせない酸素、水、栄養の3つの要素を届けるのが、血液。心臓から肺に送られた血液は、肺で二酸化炭素と酸素を交換し、酸素をたっぷりと含んだ動脈血となって、心臓から瞬時に身体全体を駆け巡る。そして、毛細血管から細胞へと必要物資を届けるのだ。
細胞はその都度、酸素、水、栄養を取り入れ、酸素は二酸化炭素に、水は代謝水に、栄養は老廃物に変換して外へと排出する。
そして、それらを心臓へと戻すために、今度は静脈血が運搬係としての役目を担ってくれる。
しかしながら、身体の末端から心臓まで、地球の重力に逆らって血液を送るのは至難の業。動脈血ほどの圧力がない静脈血では、ちょいと心許ない。
そこで登場するのが、ジャジャーン!
われらが「リンパくん」なのである。(敬愛の念を込めて、本記事の中ではこう呼ばせていたこう)
正確に言うと、リンパ管の中を通るリンパ液が、静脈血と一緒に、いわば身体の下水道的な役割を担ってくれているのだ。
身体のおそうじ係、リンパくん
リンパ液が担当するのは、代謝水と老廃物の運搬。リンパ液は、足先や指先などの身体の末端から、それらを「うんしょ、うんしょ」と運び上げ、筋肉の力も借りながら、最後はおしっことして、体の外へと押し出す。
ところがこのリンパ液の中には、いたずらっ子が混じっている。それがタンパクちゃん(タンパク質代謝産物)。
この子はリンパ液をどろどろにし、老廃物をあちこちに付着させてしまう。
リンパくん、絶対絶命のピンチ⁉︎
みなさま、ご安心ください😌
ここで強い味方、✨リンパ節✨のご登場であります👏👏👏
リンパ節は、どろどろになったリンパ液を濾してさらさらにしてくれる、いわばリンパ液の濾過装置のような役割を果たす。
あれ、でもちょっと待って・・・。
濾された老廃物たちは、一体どこへいっちゃうわけ?
そうなんである。
濾された老廃物は圧縮され、リンパ節におだんごのように固まって、留まってしまうのだ。
これが脇の下などによく見られる「コリコリ」の正体。
そしてリンパマッサージとは、こういったリンパ節にへばりついた「老廃物」をそぎおとし、リンパの本流へと流すマッサージなのである。
リンパくんはどう流れる?
身体中を巡り、代謝水や老廃物を、一生懸命運んでくれるリンパくん。彼はどんなふうに身体の中を流れているのだろうか?
驚いたことに、リンパの流れは左右対称ではないという。
まずは、左側のリンパの流れ。両足から上がってきたリンパ液はお腹を通り、胸管と呼ばれるみぞおちの部分に入った後、左の脇、左の鎖骨へと流れる。
一方で、右側のリンパは、右のお腹から右リンパ本管を通り、右の鎖骨へと流れる。
なぜ左右対称ではないのか?
この答えは、どこの教科書にも載っていないそうだ。
しかし、たくさんの方を施術してきた中川先生は、その理由を「右側に肝臓があるから」ではないかと推測する。
肝臓は、実に500種類もの仕事を担っている。
肝臓が実際に行っている仕事を工場にすると、東京都一個分のスペースが必要だというから、驚きだ😳
ちなみに、肝臓には他の臓器にない特徴があり、トカゲの尻尾と同じように、複数の核を持っている。ゆえに肝臓を切り取っても、数ヶ月もすると、だいたい元の大きさに戻る、というわけだ。
サイレントキラーとも呼ばれる肝臓は、とにかく大切な臓器。
そんな臓器があるので、右のリンパはそこに集中できる様な仕組みになっているのではないか、というのが中川先生の見解なのだ。
理由を知ることが大切
中川先生のセミナーは、前半が身体の仕組やリンパの役割についての講義、後半は、自分でできるリンパマッサージの演習、という二部構成となっている。
先生は元看護師さんであり、看護予備校でも教鞭もふるっておられたお方。「やさしく、かんたんに、ほんとうのことを」をテーマとする先生のお話は、とにかくわかりやすい。
そして、あえて前半でがっつりと講義をするのには、先生なりのこだわりがある。せっかくセルフマッサージを習っても、自分で継続してやらなければ意味がない。そして、継続するためには、なぜ、それをする必要があるのか、それをすることで、自分の身体にどんな効果があるのかを知ることが欠かせない、というのだ。
確かに、お話を聞いてから受ける後半のマッサージ演習は、なるほど、と思う点がたくさんあった。
特に印象に残っているのは、マッサージをする順番。コリコリしている部分、つまり老廃物が溜まっている部分を最初にマッサージするのではなく、リンパ液が流れる道筋を作るために、流れる順番を考えて、まずは「道を開ける」必要があるという。
そうしなければ、せっかくリンパ節のコリをほぐしても、流れた先で、また溜まってしまうのだ。
リンパを制するものは、健康を制す?
では、リンパが正常に機能するようになると、どんなメリットがあるのだろうか。
ある方は、リンパマッサージの後、ものすごい量のう○ちが出て、体重が数キロ、軽くなったと言う。
また、ぽっこりしたお腹をマッサージしたところ、リンパを流すことでぺたん、とお腹が減っこんだ方もいるらしい。
他にも病気の「症状」だと思っていた体の現象が、リンパマッサージをすることで、なくなった、軽くなった、という話は、たくさんあるようだ。
うむむ。
リンパマッサージ、恐るべし!
かくいう私も、先生に見ていただいたところ「首、鎖骨のあたりが渋滞を起こしていますね!」と言われた😭
鎖骨の上は、いわばリンパのゴール地点。ゴミを集める、ゴミ処理場のような位置付け。そこが渋滞をしていると、リンパ液が滞ってしまう。
私の最近の体調不良は、どうやらココが関係しているらしい。
そして、もう一つ、リンパを整えるために欠かせないのが、「適度な運動」だと言う。
リンパ液がしっかりと流れるためには、筋肉のサポートが欠かせない。
そういえば、最近、太極拳以外の運動をしていない・・・😭
ちなみに先生のおすすめは、朝6時台にEテレでやっているテレビ体操。上半身を効率よく動かすこの運動は、手軽にできて、リンパくんを助けてくれる運動なのだそうだ。
(ちなみに先日、この体操をやってみた。「全国のおじいさん、おばあさん向けのゆるーい体操だろう」と舐めてかかっていた私は、自分の浅はかさを猛烈に反省する羽目になった。。。)
ということで、当面の私の課題は、「汗をかく運動を定期的にすること」、そして、「今回のセミナーで教わったリンパマッサージを日常の習慣に取り入れること」の2つだと理解。
中川先生は、セミナーの中で、こんなこともおっしゃっていた。
これからの世の中は、一人一人が賢くならなくてはいけない。
そして、本来持っている身体の仕組みを、きちんと整えてあげることが大事。
お医者さんにあわてて駆け込むことのないように、自分の身体の声を、自分で聞いてあげられるように、健康について学ぶことの大切さを、今回のセミナーを通して改めて実感した。
このセミナーを主催してくださった太極拳教室のやまだひろこ先生にも、あらためて感謝を申し上げたい。
最後に、敬愛なるりんぱくんへ、今までの謝罪と、これからの決意表面を込めて、お手紙を書いてみた。
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追記:
この記事を公開するにあたり、中川先生にも何度も目を通していただき、アドバイスをいただきました。
お忙しい中、本当に感謝です。ありがとうございました🙏