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「現実」と「推し」、バランス大事。 〜宇佐見りん 著『推し、燃ゆ』の紹介〜
宇佐見りん 著『推し、燃ゆ』(河出書房新社)を紹介します。
まずはじめに、結論から。この漫画を読んだ感想は次のとおりです。
「現実世界」と「推しの世界」、2つの世界を生きるバランスは大事だ。
簡単に主人公がどんな人物かお話ししながら、順を追って説明します。読了目安は1分30秒です。ネタバレは極力しないように努めています。
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物語の主人公は、女子高生として生活をしながら、アイドルを推す生活を送っている。
2つの生活をそれぞれ「現実の世界」と「推しの世界」と表現したならば、主人公は2つの世界で全く逆の個性を持っている。
「現実世界」の主人公は、勉強ができなくて、バイトも失敗ばかり、家族からさえも疎まれる、ネガティブな女の子。
「推しの世界」の主人公は、推しのガチ勢。推しのことなら何でも知っていて、何があっても推しを推す、ポジティブな女の子。
物語は、現実世界と推しの世界、2つの世界が交互に展開される。
冒頭にある「推し炎上事件」は、2つの世界を生きる主人公にとって、大きな転換点となる。
主人公は次第に2つの世界を行き来するバランス感覚を失っていく。
現実世界が嫌で、推しの世界に逃げていく。
現実世界で傷ついて、推しの世界で癒されて。
現実世界で死んでいき、推しの世界で生きていく。
私は読みながら、主人公に語りかける。
「推しにそこまでのめり込めるのは、とても凄いことだよ。」
「これだけのこと、普通はできないよ。」
「羨ましい。」
だが一方で、こう語りかえる。
「もう推すのは止めなよ」
「何でそこまで『推す』の?」
「辛くなるだけだよ・・・。」
本作を読み終わって、まず私は『推し、燃ゆ』を推したい。さすが芥川賞受賞作だと言わざるを得ない。
さらに「『推し、燃ゆ』という私が『推す』世界」から「現実世界」に帰ってきて、私は次のように思う。
「現実世界」と「推しの世界」、2つの世界を生きるバランスは大事だ。
私自身、人生の潤滑油程度になら、私も何かを「推し」たいと願う。
また、誰かが「推しの世界」に逃げてしまうほど、現実世界を苦しんでいるならば、その人に手を差し伸べてあげたいと心に誓う。
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