「昼間に眠くてたまらない…」その原因は?解消法を東洋医学で解説!
日中、仕事中や家事の合間にどうしようもない眠気が襲ってくることはありませんか?
特に、十分に睡眠を取っているのに昼間の眠気が取れないと感じるときには、体の不調に原因があるかもしれません。
東洋医学では、体のエネルギー不足や血の巡りの悪さ、体内に余分な水分が溜まることが眠気の原因になると考えます。
この記事では、東洋医学の観点から日中の眠気の原因と、その解消法について詳しく解説します。
東洋医学から見る昼間の眠気の原因
日中の耐え難い眠気の原因となるものを、3つご紹介します。
①「気虚(ききょ)」によるエネルギー不足
東洋医学では、「気」と呼ばれる体のエネルギーが全身に満ち、巡ることで体が元気に活動できるとされています。
しかし、気が不足すると、「気虚(ききょ)」というエネルギー不足の状態が生じ、体が疲れやすくなり、日中に強い眠気を感じることがあります。
気虚は不規則な生活や睡眠不足、栄養の偏り、ストレスなどによって起こり、特に働き過ぎや過労で気が消耗されやすくなります。
②「血虚(けっきょ)」による疲労感と眠気
「血虚(けっきょ)」とは、体内の「血」が不足している状態を指し、これも日中の眠気の原因になります。
血は栄養と酸素を全身に運び、心身の健やかさを支えますが、血が不足すると脳や体に十分な栄養が行き届かなくなり、疲れやすさや眠気が生じます。
特に貧血気味の方や月経がある女性に血虚が見られやすく、頭がぼんやりして集中できないといった症状も現れることがあります。
③「湿(しつ)」の滞りと眠気
湿気は、東洋医学で「湿」と表現される体内の余分な水分や湿気を指し、これが体内に滞ると重だるい感覚や眠気が生じると考えられます。
湿が溜まる原因としては、油っぽいものや甘いものを摂りすぎたり、冷たい飲食物を摂取したりする食生活が挙げられます。
また、消化機能が弱っていると湿が体内に溜まりやすく、体が重だるく、エネルギー不足を感じやすくなります。
昼間の眠気を和らげる東洋医学的セルフケア法
眠気の原因となるものをご紹介しましたが、心当たりはありましたか?
ここでは、セルフケア法についてご紹介します。
気を補う食材と薬膳のすすめ
気虚による眠気を和らげるためには、体のエネルギーを補う「補気(ほき)」の食材を摂ることが有効です。次のような食材を意識して日常に取り入れてみましょう。
高麗人参:気を補い、体全体を活気づけます。高麗人参が含まれているお茶であれば手軽に取り入れられます。
なつめ:血も補う作用があり、疲労回復や精神安定にも良いとされています。デザートやスナックとして摂取しやすいです。
山芋:胃腸の働きを助けながら気を補う食材です。炒め物やスープに加えて摂取するのがおすすめ。
例えば、山芋と高麗人参のスープや、なつめを使ったお粥などは、消化に優しく気を補って眠気の改善にも役立ちますよ。
血を養うための食材とケア
血虚による眠気には、血を補い巡らせる「補血(ほけつ)」の食材が効果的です。血を養う食材として以下のものが挙げられます。
ほうれん草:鉄分を豊富に含み、血を補う作用があります。スムージーやサラダに加えて取り入れてみてください。
黒豆:血を養い、腎の働きを助けるとされています。煮物やご飯に加えると手軽に摂取できます。
クコの実:目や肌の健康にも良いとされ、血を補う作用が強いです。ヨーグルトやサラダのトッピングにもぴったりです。
血虚による症状が出ているときには、温かいスープやお茶でこれらの食材を摂取するのが効果的です。血が巡り、日中の眠気を和らげてくれるでしょう。
湿を除去する食材と生活習慣
湿の滞りによる眠気は、体内の余分な水分を取り除く「利湿(りしつ)」の食材を摂ることで改善が期待できます。以下の食材がおすすめです。
大豆:水分代謝を助け、体内の湿を排出します。大豆料理や豆腐を活用して取り入れましょう。
冬瓜:利湿効果が高く、体内の余分な水分を排出します。スープや煮物にするのがおすすめ。
生姜:体を温め、湿を取り除く働きがあります。飲み物に加えたり、料理に少量加えるだけでも効果的。
湿を取り除くには、運動やサウナなどで汗をかくことも有効です。特に軽い有酸素運動は湿の解消を促し、眠気の改善に役立ちますよ。
ただし、気虚の方は激しい運動や過剰な発汗を伴うサウナはかえって体力を消耗させ、気の不足を悪化させる可能性があるので注意しましょう。
生活習慣を見直して日中の眠気を防ぐ
良質な睡眠を確保することは、日中の眠気を防ぐためにも重要です。リラックスするための習慣を取り入れ、寝る前の過ごし方を工夫することが大切です。
リラックス法:お風呂で体を温め、深いリラックス状態で眠る準備を整ええる。
寝る前のカフェインやスマホを控える:カフェインや電子機器は刺激が強く、睡眠の質を低下させるため、寝る前は控える。
カフェインは最低でも寝る4時間前までにとどめ、7時間前までだとなお良いです。11時に寝るとしたら4時までですね。
スマホは1~2時間前までで、寝る直前まで布団に入りながら見て寝落ち…なんてことはやめましょう。
東洋医学の力を借りて昼間の眠気をコントロールしよう
日中の耐えられない眠気には、東洋医学の視点から原因を探り、セルフケアを取り入れることが有効です。
「気」「血」「湿」を整え、体が必要とするエネルギーを補充することで、日中の眠気が軽減され、元気に活動できるようになるはずですよ。
まずはご自身の眠気の原因がどのタイプなのかを把握するところからはじめましょう!
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