PSW777

社会復帰施設、精神科クリニック、精神科を有する病院のPSW。今は精神科を有する病院の新…

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社会復帰施設、精神科クリニック、精神科を有する病院のPSW。今は精神科を有する病院の新任教育とスーパーバイズ担当等や地方裁判所の精神保健参与員をしています。

最近の記事

新任PSWが知識による技術を得るには

新任のPSWと接しているといろいろ考えます。 新任者は制度を知りません。私は就任3ヶ月時に精神保健福祉全国大会(P大会)に行ったときに即売していた「社会保障事典」を買いました。 これいろいろな裏技も載っていて役立ちました。 昨年ですが、社会保障制度や介護保険制度がコンパクトにまとまったものがファミマで500円でありました。これを新任者にプレゼントしました。あとは障害年金のルール。年金事務所にいき相談コーナーで教えてもらうすることです。あと、年金事務所に限らず行政にあるパ

    • 支援はやってやることではないと気づけ

      阪神淡路大震災のとき、私は福祉学生だった。 1年のゼミのときに「徹底的に支援はしてあげることだ」と啖呵を切っていた。周りもそうだった。概論的なゼミの教授をやり込めたりいろいろしていた。1年生という何も知らないが、ゆえにいろいろある。そこで教授がどこまで受容していくかが大事かもしれない。私たちの教授は「いつかわかるわよ」という感じだった。 1995年、未曾有の被害となる阪神淡路大震災が発生する。このときに全国からボランティアが集まり「ボランティア元年」といわれた。私も友人と

      • 妄想対象について

        新しく赴任した病院で前任者と1ヶ月引き継ぎ期間があった。引き継ぐなら十分な期間である。新卒で入職して5年未満のキャリア。急性期病棟担当の典型的な教科書みたいなPSWだった。よく患者様に振り回されていた。この病院の相談課は主任がそういうタイプなため、私と波長も合わないし、会話も事務的だった。 こんな中で「引継ぎ」をする患者様の外出に同行した。 ここで患者様が私を睨んでいる。「何だこの野郎」「おら、ころすぞ」と小声でいうのだ。 変に刺激をしてはいけない。ここは会釈くらいにし

        • これからはじまる?こと

          さて、PSWの初任者研修?!の内容は前回までです。 ここからは精神医療や精神保健福祉士に関して自由に書いていきます。 毎日更新は厳しいと思いますが、私の経験や最近起こっている(怒っている)ことを書いてみたいと思います。 また、新任職員の指導の中で気づいたこともどんどん書きます。 来月は医療監視(実地指導)があります。 これに関しても留意点を書きますので初任者のみなさん「恐怖体験」に役立ててください。

        新任PSWが知識による技術を得るには

          「ソーシャルバーカー」と呼ばれないために2 敬意をもって仕事をしたい

          私は大学時代に高齢者施設でボランティアをしたことをきっかけに福祉の勉強をはじめました。 この高齢者施設の生活相談員(ボランティア受け入れ担当)は姉貴みたいな存在でした。私が福祉学生ということで優しく、時には厳しく教えを乞いました。非常に有意義な時代でした。 この生活相談員姉貴は私に 「『ソーシャルワーカー』なんて偉そうなんだよ。大体、新卒の人間が社会も知らないでさ、自分より何十年も生きている方と関わるんだよ。もっと社会を知ってからすべきだよ。卒業しても厳しめの民間企業に

          「ソーシャルバーカー」と呼ばれないために2 敬意をもって仕事をしたい

          「ソーシャルバーカー」と呼ばれないために1 ドラマShrinkのPSWを見て

          評判がよかったドラマShrinkをNHKオンデマンドで観た。 1 パニック障害 2 双極性障害 3 パーソナリティ障害 の3本で、原作の要約のような感じだった。 内容も役者さんの演技が「精神疾患」のリアルのようなうまさでびっくりした。さらにヨワイ先生の患者様への対応やナースが葛藤しながら精神科看護に身を投じている姿もよかった。 1のパニック障害は最後のシーンは感動する。ネタバレをするのでここで止めておく。ヨワイ医師の対応もいい。 3の「パーソナル障害」も疾患の特性をつ

          「ソーシャルバーカー」と呼ばれないために1 ドラマShrinkのPSWを見て

          これからのPSW2 PSWよハングリーになれ

          PSWというか福祉職はあまりハングリーな人は少ないと思います。 実習生や新任PSWと関わっていると私の大学時代とあまり変わらない感じがします。 そもそも「人の役に立ちたい」「この現状をどうにかしたい」という意識で「福祉道」に入り、大学や専門学校での学習や実習を耐えてここまで来たのですからそういった方は多いと思います。 「金儲け」の話はタブー視されている感じもします。私の大学時代は授業中も休憩時間も通学中や下校中も休日にボランティアや施設見学にいくときもゼミの打ち上げでも

          これからのPSW2 PSWよハングリーになれ

          これからのPSW1 専門職なんですけど!

          精神科社会復帰施設で働いていたときにこんなことがあった。 家の前に住んでいる私が小さい時から知っているおばちゃんに仕事の内容の話をした。 「あーら、それなら私にでもできるわぁ」 と勝ち誇った顔でいわれた。 私は反論はせずに苦笑した。 この時だった。 こんなことを絶対に言わせないソーシャルワーカーになろうと決心した一瞬でもあった。30前だった。 どうすれば利用者様の生活がよくなるか? どうすれば就労につなげるか? どうすれば長期入院(この施設は系列病院からの長

          これからのPSW1 専門職なんですけど!

          PSWが意欲を維持してスキルを高めるために5

          実話とは少し変えているので「フィクション」でお願いします。 こんな方がいました。優秀な大学を卒業をしてサラリーマンを経て起業をし、サービス業に従事していました。 この方の遊び仲間にPSWがいました。この方も優秀な大学を卒業。卒業後に専門学校の一般養成課程を経て精神保健福祉士の資格を得たようでした。この方は私も知っている方でした。現場経験もそんなに長くなく障がい者支援の事業所を立ち上げたようです。 そんな「大学」のバックボーンが似ているのか意気投合をしてか「児童分野」の障

          PSWが意欲を維持してスキルを高めるために5

          PSWが意欲を維持してスキルを高めるために4

          今回から2回資格を取って意欲がありすぎる方も何だかな?という話題にします。 昔は、「現任者講習」というのがあって一定に経験があると数日間の研究で精神保健福祉士の資格が得られる時期もありました。これは精神保健福祉士資格の初期の時代の救済措置でした。 激務のせいか、こんな制度があるのに精神保健福祉士国家試験に合格できない人がかなりいました。無資格ですが、経験があるのでいろいろ教わることもありました。そのうち経過措置の時期も過ぎて夜間や通信の専門学校や通信制大学で実習免除になる

          PSWが意欲を維持してスキルを高めるために4

          PSWが意欲を維持してスキルを高めるために3 福祉事務所との付き合い方や年金申請って。

          患者様や利用者様の問題で金銭問題がある。 救急で野外生活をしていた方が搬送されてきたらどうするか? 私は、福祉事務所との関係が強かったため予め方々の福祉事務所と連携をしていた。福祉事務所の方に「時間外も含めて急に患者様がきたらどうするか?」と話し合っていた。 例えば夕刻に救急患者こられたときで「お金がない」「どうにかしてほしい」という時には患者様の了承をいただいて、すぐに福祉事務所に連絡をして相談をする。次いで患者様の情報を提供をして、その時に申請をしたようにお願いをす

          PSWが意欲を維持してスキルを高めるために3 福祉事務所との付き合い方や年金申請って。

          PSWが意欲を維持してスキルを高めるために2

          PSWのスキルアップの方法を考えてみます。 まずは福祉の知識。制度については精神保健福祉に限らず介護保険、児童福祉、障がい者福祉、公的扶助、権利擁護など多岐にわたる。さらに民法、地域にある横出しの制度を知ることも必要となります。これは、書籍や行政のパンフやホームページから得られます。 大変なのは地域の情報や他の医療機関の情報でる。例えば患者様に専門科受診が必要な場合はその疾患に強い医師がいる情報があればよい。 地域に関しては患者様が外食を希望したり、病棟レクで外食をする

          PSWが意欲を維持してスキルを高めるために2

          PSWが意欲を維持して継続するために1

          私と福祉大学や専門学校でPSWになった同級生はかなりいました。 卒後2年くらいしたときに、いわゆる日本精神保健福祉士全国大会(PSW学会)にはかなりの同級生や後輩がいて「同窓会状態」でした。 先日、病院間の連携でいろいろな病院に連絡を取りました。前につながりのあった大学の同期のPSWはほぼかなり前に退職をしたといいます。私の駆け出しのときにPSWをしていた人も数名しか残っていません。調べてみると他分野や異業種に転職した方がかなりいます。 患者様と一緒に支援をしていき見え

          PSWが意欲を維持して継続するために1

          PSWの経営感覚

          私は今までに「使えない古株のPSW」「いうことをきかない新任PSW」をかなり見てきました。 共有しているのは「お金に疎い」ことです。これは稼がないという意味もありますが、患者様の金銭管理や日用品費の管理などが全くできないことです。 あるPSWは新卒で病院に入職しました。1人の担当患者様は50人程度です。上長が増員をしました。 私が採用された理由は古株のワーカーが更年期障害で退職することになったからでした。その後任で古株さんと半月いました。 この古株さんは連携病院のPS

          PSWの経営感覚

          PSWが意欲を維持してスキルを高めるために1

          PSWになったときに意欲はあります。 いろいろなことで意欲が減退したり、やりすぎて燃え尽きてしまうこともあります。 特に上司や先輩の指導が凹む要因になることがあります。最近では人の話をきかない新任PSWも多いのでPSWだけではなく看護師や医師ともぶつかることで退職してしまうケースもあります。 意欲を持たせるには同じPSWどうしや多(他)職種の人と精神科に関して語ることが大事です。多くの精神科の先輩は教えてくれるでしょう。 私も精神科で駆け出し時代に所属する社会福祉法人

          PSWが意欲を維持してスキルを高めるために1

          感性の高め方

          私が仕えている院長先生は「研ぎ澄まされた感性を持ちなさい」とPSWに話をします。じゃあどう感性を高めればいいのでしょうか。 感性は生まれてからも過程によって決まるとされています。文学を読んで感動する人もいれば、何も感動をしない人もいます。PSWとして患者様に寄り添う場合はこの「感性」が大切になります。この感性の有無を患者様はよく見ておられます。 じゃあ成人後に完成を高めるのにはどうした良いのでしょうか。 医師で故人の日野原重明先生は生前にボランティアを推奨しておられまし

          感性の高め方