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「ソーシャルバーカー」と呼ばれないために2 敬意をもって仕事をしたい

私は大学時代に高齢者施設でボランティアをしたことをきっかけに福祉の勉強をはじめました。

この高齢者施設の生活相談員(ボランティア受け入れ担当)は姉貴みたいな存在でした。私が福祉学生ということで優しく、時には厳しく教えを乞いました。非常に有意義な時代でした。

この生活相談員姉貴は私に

「『ソーシャルワーカー』なんて偉そうなんだよ。大体、新卒の人間が社会も知らないでさ、自分より何十年も生きている方と関わるんだよ。もっと社会を知ってからすべきだよ。卒業しても厳しめの民間企業に何年か勤めてからこの世界に入るんだ。いいな!」

とよくいわれた。この生活指導員姉貴は日本社会事業大を卒業して民間企業に5年勤務してから社会福祉法人に入職したそうだ。結局、私もそれに近くなった。私は民間企業や大手の介護会社にいて社会福祉法人や医療法人との温度差を感じることがよくありました。それは「生きるためにお金を稼ぐ」「お客様を大事にする」ということでした。

さて、こんなことがありました。

少し前に足にガングリオンができて外科にいきました。

医者の机上に封筒がありました。

「〇〇医院 〇〇院長先生様」

と書いてあります。良く見たら私が前に勤務していた病院でした。差出人は「医療相談室」です。驚きました。誰も注意しないのでしょうね。正しくは、

「〇〇医院 院長 〇〇〇〇先生 御侍史」
「〇〇医院 院長 〇〇〇〇先生 御机下」

です。これこそ「ソーシャルバーカー」といわれます。ガングリオンのことが頭から吹っ飛びました。

ソーシャルワーク以前に社会常識がないのでしょう。

私が病棟担当が決まっている病院にいたときです。

相談室にはソーシャルワーカーがたくさんいました。

主任と課長以外はあまり上下関係を意識しない感じでした。

地元の大学院(内容は?)修了の新卒に近いソーシャルワーカーがいました。25くらいだったかと思います。この人は高慢でした。高学歴という意識もあったのでしょう。私が赴任してきたときに「引き出しの締め方がうるさい」といいながら、自分は大声で話したりするような人でした。さすがに業を煮やして私が「何であなたは人を注意できるの?私より1周り年下だし、キャリアもないのに」といいました。しかし、動じずにふてくされていました。主任が私を止めました。私は収まらずに「主任もなんで注意をしないんですか!あの子を暴走させています!」と突っかかりました。

その後でこの大学院女史は静かになりました。私がどんどん実力を出してきたのもあるでしょう。終いには私に助言を乞うようになりました。

しかし、こういった人間が通用してしまうのは問題です。

さらには仕事の処理能力が低くて、「遅くまでいる」のが当たり前のソーシャルワーカーもいました。ダラダラしていて全く仕事ができないのです。上司がかわりそれを見ていた部長が「残業はなし!今日はここまで」といってくれて「遅くまでいる」のは一掃されました。

私が新任を指導するときには、こういった経験を話します。精神医療、精神保健福祉は同職種、他職種でのチームです。各人を敬意をもって接して助け合って、時には喧嘩をしていいと思います。

このチームワークは患者様や利用者様のためです。

私たちが関わっている方にも敬意をもつことはいうまでもありません。

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