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【リサーチ】Z世代の「企業キャンペーン」意識調査 参加した動機、魅力的な賞品は?
巷にあふれる企業キャンペーン。近年、参加の手軽さやデジタル化が進み、キャンペーンの形も多様化しています。本記事では、10代から30代までのリアルなデータをもとに「思わず参加したくなる」キャンペーンのポイントを分析!効果的なキャンペーン設計の秘訣をご紹介します。
<調査対象>
15~34歳の男女498人(男性171人、女性327人)
<調査実施期間>
2024年11月22日~12月1日
<調査方法>
インターネット調査
キャンペーン参加媒体「SNS」「WEB」がダントツ
Q1. 企業のキャンペーンに参加したことはありますか?
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全体の59.8%が企業のキャンペーンに参加した経験があるという回答でした。特に注目すべきは男性15歳~19歳と男性20歳~24歳の参加率の高さです。一方、女性15歳~19歳や女性20歳~24歳も高い参加率を示していますが、男性の同年代層と比べるとわずかに低めです。30代の男女は全体的に参加率が下がり始め、生活スタイルや興味の変化が影響していると考察されます。
Q2. どの媒体でキャンペーンに参加したことがありますか?
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キャンペーン参加媒体として「SNS」が最も多く、デジタル化が進んでいることがわかります。特に男性20歳~24歳や女性25歳~29歳がSNSを積極的に活用しています。次に「WEB」が続き、「公式アプリ」や「ハガキ・封筒」は低い傾向です。ただし、30代女性は「ハガキ・封筒」や「店頭」の割合も多いことから、くまなくキャンペーン情報を見ていることが予想できます。
10代(15歳~19歳)では、男性・女性ともにSNSが主流ですが、他の年代よりもWEBや公式アプリの利用が少なめです。これにより、10代はSNSを中心に情報収集やキャンペーン参加を行う傾向が強いと考えられます。Z世代向けにはSNSキャンペーンを展開することで、効果的にリーチできるでしょう。
Q3. キャンペーンに参加したことがあるSNSは何ですか?
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キャンペーン参加経験があるSNSとして最も多いのは「X」で、次に「Instagram」と「LINE」が続いています。特に女性は男性よりもInstagramを活用する傾向が強く、10代後半から30代まで安定して高い割合を示しています。例えば、女性30代では約半数がInstagram経由でキャンペーンに参加しています。
また、10代や20代の男性はXを中心に利用していますが、InstagramやLINEの利用は比較的少なめです。一方、TikTokは男女ともに10代から20代前半で支持されており、Z世代向けキャンペーンに有効といえます。
参加動機は「手軽さ」と「魅力的な賞品」
Q4. 参加したキャンペーンのジャンルを教えてください。
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キャンペーン参加ジャンルで多いのは「飲料」や「食品」、「コスメ」、「ファッション」です。特に10代から20代前半の女性は、コスメやファッションに対する関心が高く、積極的に参加しています。例えば、15歳~19歳の女性では半数近くがコスメ/ファッション関連のキャンペーンに参加しており、20歳~24歳の女性も同様の傾向が見られます。
また、飲料や食品は10代から20代前半の男性でも参加率が高く、特に20歳~24歳の男性では、食品関連のキャンペーンに参加する割合が高いです。日常的に購入しやすい商品はキャンペーン参加につながるようです。一方、コスメやファッションは女性が中心ですが、10代男性でも一定の参加率が見られます。
30~34歳女性において、食品が72%と高く、ファッションは28%と低いことから、結婚や子育てなどライフステージの変化が影響していると考えられます。ファッションへの関心よりも、日常生活に密接した食品関連のキャンペーンに参加する機会が増えている可能性があります。
Q5. キャンペーンに参加した動機は何ですか?
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キャンペーン参加の動機として最も多いのは「簡単に参加できる」と「賞品が魅力的だから」です。特に10代から20代前半の層では、参加の手軽さと魅力的な賞品が大きな要因となっています。キャンペーン設計では、わかりやすい参加方法やターゲットに響く賞品設定が重要です。
「賞品が必ずもらえる」や「当選者数が多い」といった、商品獲得のハードルの低さも多くの世代の参加動機となっています。一方で、「すぐに当落がわかる」ことや「後日わかる」といったタイミングは、大きな動機としては、自覚されていないようです。また、「他者から勧められた」ことも少数派で、参加しやすさや商品の魅力が重視されているようです。
Q6. どのように参加したキャンペーンを知りましたか?
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キャンペーンを知るきっかけとして最も多いのは「企業・ブランドのSNS」で、10代男女では50%を超えています。SNS経由の認知は、手軽で情報を素早く拡散できるため、若年層に有効な手段と考えられます。20代以上では、WEBサイトやメールでの告知も割合が高い結果になりました。「広告」による認知も男性で多く、20代男性では広告を通じたキャンペーン認知が目立ちます。
また、30~34歳の男女は商品パッケージでの告知からキャンペーンを知る割合が高く、購入時にパッケージ情報をきちんと確認していると考えられます。女性はキャンペーンまとめサイトや懸賞サイトの活用が目立ち、興味のあるキャンペーンを積極的に探している様子がうかがえます。
キャンペーン賞品は「実用性」「すぐ使える」ものが人気
Q7. どのような形式のキャンペーンに参加したことがありますか?
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キャンペーン参加形式として最も多いのは「アンケート回答」や「LINEの友だち追加」で、簡単に参加できる形式が支持されています。また、「SNSで投稿」も比較的多く、特に20代男性や10~20代女性で顕著です。手軽に参加できる形式はZ世代に広く利用されています。
一方で、「会員登録」や「商品を1つ購入」といった少し手間のかかる形式でも一定数の参加者が見られます。特に30代女性では、商品購入によるキャンペーン参加が目立ちます。こうした形式では、UI/UXを工夫し、参加しやすい設計や魅力的な景品を設定することで、さらに参加を促進できるでしょう。
Q8. 「商品を購入」するキャンペーンに参加した方に質問です。購入した商品価格は総計いくらでしたか?
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キャンペーン参加者が購入する商品の価格帯は5,000円未満が多く、特に1,000円未満や1,000円~3,000円未満が目立ちます。全体として、5,000円を超える価格帯では参加者が少なくなる傾向が見られるため、キャンペーンの参加条件としては5,000円未満に抑えることが効果的と考えられます。
Z世代は、ほとんどが5,000円未満の商品で参加しており、特に男性20歳~24歳や女性15歳~19歳は3,000円未満の商品購入が中心です。一方で、男性15歳~19歳では5,000円以上の購入も一定数見られるため、ターゲットによって価格設定を柔軟に考慮する必要があります。
Q9. 魅力的に感じるキャンペーン賞品は何ですか?
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キャンペーン賞品として人気が高いのは「商品現品」や「商品・サービスの割引」、「商品に使えるクーポン」で、実用性があり、すぐに使える賞品が支持されています。特に20代女性や30代女性では、これらの賞品が高い割合を占めており、確実に手に入る現物思考が強いことがわかります。
また、「ブランドのオリジナルグッズ・コラボグッズ」も一定数の票があり、特に男性20代や30代の女性で支持されています。限定性やブランド価値が付加されたアイテムは、特定の層に訴求力があると考えられます。
「デジタルポイント」も人気があり、特に10代女性、20代後半~30代男女で需要が見られます。一方で、「イベント招待」や「旅行・ホテル招待券」は支持率が低く、現物でもらえるものに対する需要の方が高いと考えられます。
リサーチ結果のポイント
企業キャンペーンの意識調査について、以下にポイントをまとめました。
①手軽に参加できるSNSやアンケート形式の導入がカギ
②賞品は確実に手に入る実用的な現物やクーポンを設定
③Z世代向けには、低価格帯で参加しやすい・分かりやすい設計
キャンペーンの成功には、魅力的で実用的な賞品、効果的な告知方法が欠かせません。特にZ世代にはSNS投稿やアンケート回答などシンプルな形式が支持され、商品現品やデジタルポイントのように確実にもらえる景品が好まれます。また、SNSやWEBでの告知を軸にしつつ、広告や商品パッケージなどターゲット層に応じた媒体を使い分けることで、幅広い層にアプローチできます。
電通プロモーションプラスでは、Z世代をターゲットとしたプロモーションの企画・実施やZ世代との共創のサポートをおこなっております。お気軽にお問い合わせください。
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