【リサーチ】Z世代の「動画視聴サービス」利用調査いつ、どんな時に、どんな動画を見ている?
InstagramやTikTokのショート動画、YouTube、動画配信サービスなど、さまざまな「動画視聴サービス」がZ世代にも浸透しています。Z世代は、どんな時に、どのような動画を見ているのでしょうか?今回は、「動画視聴サービス」に関する調査を行いました。
<調査対象>
15~34歳の男女497人(男性179人、女性318人)
<調査実施期間>
2024年11月13日~19日
<調査方法>
インターネット調査
SNSで動画を見るのは当たり前!動画視聴のデバイスや媒体は?
Q1. 動画を見る際にデバイスは何を使用していますか?
「スマートフォン」が83.9%と圧倒的な使用率となりました。年代別に注目すると、男性15~19歳、女性15~24歳は「タブレット」が「TV」を上回っています。Z世代にとって、動画視聴をするためにタブレットを使うことは一般的になっているようです。フリーアンサーでは「Nintendo Switch」と答える人も少数派ながらおり、若年層はさまざまなデバイスで動画に触れていることが分かります。
また、「動画視聴はしない」と回答する人は全体の4.8%に留まり、女性15~19歳はなんと0%。日本の若者世代にとって、動画視聴は生活の一部となっていることが伺えます。
Q2. どの媒体で動画を見ていますか?
「YouTube」の回答が81.0%と断トツ1位に。次に多い回答が「Instagram」で、特に女性15~24歳はInstagramとTikTokで動画を見ています。
Instagramはタイムライン上部に24時間表示させる「ストーリーズ」、最大90秒の縦型動画を投稿する「リール」など、動画投稿機能も充実したSNSになっています。Instagram=動画を見るSNSと位置付けるZ世代も多いようです。
また、「動画配信サービス」は性別・年代問わず視聴率が高い結果です。Q1では「TV」というデバイスでの視聴は減っている結果ですが、TV向けのコンテンツは全世代で視聴され続けていることが分かります。
Z世代は「勉強中」にも動画を視聴
Q3. 動画を見ている時間帯やシチュエーションを教えてください。
結果は全体的にバラつきがありますが、「休日」52.4%、「就寝前」50.5%、「休憩時間」48.2%、「帰宅後や仕事後」39.5%と、余暇・休暇時間での視聴が多い傾向です。
「通勤通学」「勉強中」は、総じてZ世代が高い結果に。Z世代は、移動中や勉強中といった、“ながら”視聴をする人も多そうです。勉強中に動画?と思う方もいるかもしれませんが、作業用のBGMを提供する動画や、25分集中時間と5分休憩のスパンでYouTuberと一緒に勉強する「勉強集中動画」など、勉強中にも使える動画は多々。Z世代は動画も使いながら、勉強も効率的に行っているといえます。また、男性15~24歳では「入浴中」も多い結果となりました。
Q4. 1日の平均の動画視聴時間を教えてください。
「1時間以上~3時間未満」が最も多く、「15分以上~1時間未満」が次に多くなりました。ただし、15~24歳男性は「3時間以上~5時間未満」の方が多く、視聴時間のボリュームゾーンは1時間以上~5時間未満となっています。
女性のみに注目すると、「3時間以上~5時間未満」から「10時間以上」まで一定層いることが分かります。Q3では「朝の支度やメイク中」「ヘアケア・スキンケア中」などでも女性は数字高かったことからも、あらゆるタイミングで動画を見る癖がついている女性が増えているのかもしれません。
男性も動画でメイクやファッションを学ぶ時代に
Q5. 動画を見ている目的を教えてください。
「暇つぶし」が65.1%と一番になる結果でした。Q3で「休日」「就寝前」に見る人が多かったことからも、余暇の合間で動画を見ている人は多そうです。
女性15~24歳は、「好きな芸能人を見るため」が多いことも特徴的で、TVだけではなく、SNSや動画視聴サービスでも“推し活”するのは定着していそうです。一方、男性15~24歳は芸能人よりインフルエンサーの方が、数字が高くなりました。
Q6. 見ている動画のジャンルを教えてください。
音楽系からメイク/ファッション系まで、幅広いジャンルの動画が見られていることが分かりました。動画の視聴時間が長い人が一定層いるのも、多彩な動画コンテンツが溢れている結果といえそうです。
男性は「ゲーム系」「音楽系」「マンガ/アニメ系」「ビジネス系」などが多く、女性も男性と似ている傾向ですが、「メイク/ファッション系」「Vlog系」「料理系」もよく観ているようです。
ピンポイントで特徴的な点を見ると、女性15~19歳は「ASMR系」が他の世代に比べてよく見ている結果となりました。ASMRとは心地よく刺激的な音で構成された動画で、TikTokでも咀嚼音やスライム音、耳かき音などが人気です。
また、女性20~24歳は「ゲーム系」が46.8%と他の世代と比べて高い結果になりました。以前行ったZ世代のVTuber意識調査 で、20~24歳女性の見ている率が高かったこともあり、VTuberコンテンツのひとつとしてゲーム動画を見ている可能性もありそうです。
Q7. (Q6でメイク/ファッション系を選んだ方)具体的に見ている動画の内容を教えてください。
最後に、「メイク/ファッション系」を選んだ人にしぼって、具体的に見ている動画の内容を聞きました。
男性15~29歳は、「メイクやスキンケアのHowto動画」「ファッションコーディネート動画」「アイテム紹介(メイク・スキンケア)動画」が女性と同等またはそれ以上に視聴している割合が高くなっています。
スタンミじゃぱんさんや宮永えいとさんなど、美容に関する情報発信をするインフルエンサーが増えていることもあり、男性15~29歳はメイクやファッションを動画で勉強しているようです。
女性に注目すると、「ダイエット・筋トレ動画」は15~19歳、30~34歳に人気が集中しています。ジムに自分のお金で通うのが難しい10代や、仕事や家事・育児の両立で自分時間を確保しづらい30代以上は、自宅にいながら動画で筋トレをする習慣が根付いているのかもしれません。
リサーチ結果のポイント
動画視聴に関する調査について、以下にポイントをまとめました。
「動画視聴はしない」と答える人が圧倒的に少なく、余暇や休憩時間以外や、勉強中や入浴中にも動画視聴は欠かせなくなり、Z世代の日常になくてはならないものになっています。SNSでは、YouTubeだけではなくInstagramやTikTokの動画もよく見られていることが分かりました。動画が日常生活で身近になっているからこそ、興味と関心が持ててコンテンツが充実している動画作りが、プロモーションのカギとなります。
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