「バズ」に関する意識調査 バズった商品やサービス、購入したことはある?
SNSでリポストやいいね数が多い記事を「バズっている」と表現し、TVCMを始め広告でも表現されることが増えています。話題になっていることは間違いありませんが、バズった投稿を読んだユーザーは、どんな印象を持つのでしょうか。今回は「バズに関する意識」を調査し、バズ投稿への印象や、バズった商品の購入経験などを聞きました。
<調査対象>
15~34歳の男女512人(男性200人、女性312人)
<調査実施期間>
2024年10月10日~14日
<調査方法>
インターネット調査
バズっていると感じる基準は「Xのいいね数」が最多
Q1. 「バズっている(SNSで人気)」と感じる基準はなんですか?
「Xでのいいね数が多い」が、ほぼ全ての世代で最も多い回答に。2024年「Xのユーザーあたりの月間アプリセッション」ランキングで日本は1位(出典:We Are Socia, 371ページ)になっていることからも分かるように、Xを開く回数が多い人は他国に比べて多いといえます。Xを日常的に開く機会が多ければ、バズっている投稿を目にすることも増えるため、「Xでいいねを獲得している=バズっている」と感じやすいかもしれません。
Z世代に注目すると、女性15歳~19歳は「TikTokのいいね数が多い」が45.5%、「TikTokのおすすめに出る」が38.6%という結果でした。女性20歳~24歳も29.1%と平均より高く、Z世代の女性はTikTokから「バズっている」と感じる人が多いようです。
Q2. バズっている商品があると仮定して、どこの媒体でバズっていると、その商品を買いたいと感じますか?
Instagramが全体42.4%と最も多い結果になりました。「Q1. 「バズっている(SNSで人気)」と感じる基準」はXのいいね数がダントツの1位でしたが、その結果が必ずしも比例するわけではなさそうです。
Instagramは写真やリール(ショート動画)で視覚的に情報を得やすいため、購買意識を刺激されやすいのかもしれません。同じくショート動画が中心のTikTokも女性20~24歳は50%を超えています。
また、性別で分けてみると、男性はYouTubeでバズっている商品を買いたいと答えた人が、20~24歳を除いて、Xより上回りました。YouTubeは長尺動画が中心のSNSで、商品を紹介する動画では使い方や機能面を詳細に紹介しているため、機能や性能にこだわりたい男性に受け入れられているといえそうです。
バズっている商品やサービスは買いたいと思う?
Q3. バズっている商品やサービスを購入したことはありますか?
「はい」と答えた人が75.7%と、高い数字になりました。特に女性25歳~29歳は82.9%と圧倒的です。Z世代に目を向けても、15~24歳の男女ともに70%以上がバズっている商品やサービスの購入経験が。世代や年代に関係なく、バズが購入につながるといえます。
Q4. バズっている商品やサービスを購入したことがない理由は何ですか?
「いいえ」と答えた人に購入したことがない理由を聞くと、「効果感・使用感を確かめてから購入したい」「安全性・信ぴょう性に不安がある」が最も多い回答となりました。
逆を返せば、ここがネックであれば、商材によってはサンプルを配ったりトライアルを実施したりするなどの施策を打つのもひとつの手です。使い勝手や使用感で次の購買につながり、メーカーの商品の購買客になる可能性を秘めています。バズっていても買わない層へのアプローチの方法は商材によって考えられそうです。
Q5. バズっている商品やサービスを購入した方は、具体的に何を購入しましたか?
上位は「プチプラコスメ」(43.8%)、「食品」(32.8%)、「デパコス・ハイブランドコスメ」(32.8%)というラインナップに。プチプラコスメや食品は、価格帯や販売経路の多さから、購入に至った人が多そうです。デパコス・ハイブランドコスメは特に女性20歳~24歳以上が多い結果になりました。
Q6. バズった商品を購入した理由は何ですか?
「バズっていたから安全性・信ぴょう性が高く感じたから」が48.8%と最も多い回答でした。
Z世代に注目すると、女性15歳~19歳のみ、「バズっていて流行を取り入れたかったから」と答えた人が、「バズとは関係なく、商品やサービス自体に魅力を感じたから」より半数近く上回りました。女性15歳~19歳のZ世代にとって「バズっているかどうか」が購入基準になっているのかもしれません。
「インフルエンサーが購入していたから」「友達や家族が購入していたから」はいずれも回答数が少なく、バズっている商品を他の人が買っていても購入にさほど影響はないようです。
Q7. バズっている商品やサービスを購入した際の満足度を教えてください。
購入満足度を聞くと、「やや満足」は53.5%、「満足」は41.4%と多い回答になり、「不満足」と答えた人は女性25~29歳の一部のみという結果でした。
Q8. (満足した方)なぜそう思われましたか?
満足した人にその理由を聞くと、「商品クオリティに満足できた」が63.4%と最も多い回答となりました。「効果感や使用感が満足できた」「商品クオリティが金額感に見合っていた」という回答も多く、一方、「バズっているものを使っている自分に満足できた」の回答は少ない結果でした。バズっていた商品を購入しても、それが理由で満足できるわけではなく、最終的な満足感は「商品クオリティ」「効果感・使用感」「金額感」が重要といえます。
リサーチ結果のポイント
バズに関する意識調査について、以下にポイントをまとめました。
バズっている商品やサービスを75%以上の人は購入経験があり、商材にもよりますが、「バズっている」ということが購入のきっかけになっていることは確かです。購入したことがない層へもアプローチの方法はあるため、バズを狙うことだけではなく、バズから購入に至るまでのストーリーを一貫して考えられるプロモーションが大切といえるでしょう。
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