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高尾歳時記 2023年6月24日(土)

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天気:曇り時々晴れ
気温:24.0℃(高尾山山頂 11:00)
人出:混雑
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高尾は梅雨時期の花が見頃を迎えています。

梅雨の高尾を代表する花の一つ、ホタルブクロ。本日あちこちで咲いている姿を見かけました。

ホタルブクロ
Campanula punctata var. punctata

このホタルブクロ(Campanula punctata var. punctata)には、ヤマホタルブクロ(Campanula punctata var. hondoensis)という変種があります。どちらも高尾では、麓や山中双方、同じようなところで同じぐらい見かけます。

この二種、遠目にはほとんど区別がつきませんが、花の付け根にある萼裂片の間に三角形にそりかえる附属体があるかないかで識別します。附属体があるのが、ホタルブクロです。

ホタルブクロには、萼裂片の間に三角形にそりかえる附属体がある。

ヤマホタルブクロにはこの附属体がありません。

ヤマホタルブクロ
Campanula punctata var. hondoensis
ヤマホタルブクロには、萼裂片の間に三角形にそりかえる附属体がない。

梅雨の時期高尾でよく見かける花にはもうひとつ、オカトラノオがあります。こちらは麓から山中まで、あちこちで見かけます。

梅雨の時期高尾ではあちこちで見かける、オカトラノオ。群生も見かけます。

本日の高尾は概ね曇り空でしたが、ときおり晴れ間がのぞき天気は悪くはなかったのですが、湿度が高く蒸し蒸しして、流れる汗を拭きながらの山行になりました。本日も、この季節花が多いルートを辿ってきました。

冬には枯れてしまうこともある小仏川。梅雨を迎えて、水量は豊富です。
イモカタバミはもうそろそろ終わり。小仏川の河原にて。
梅雨時期によく見かけます。アカショウマ。
ムラサキニガナが咲いていました。人の背丈ほどの高さがあります。夏の花です。
こちらも梅雨時期にあちこちで見かけます。ムラサキシキブ。
秋になると、艶やかな紫色の実をつけます。
山中のせせらぎ沿いで見かけます。ミゾホオズキ。個体数は少なく、見かけたらラッキーです。
あっ!これは珍しい。キバナノショウキランです。
ランの仲間ですが、菌従属栄養植物、すなわち地中の菌に寄生して、一方的に栄養を吸い上げることから自ら栄養を作る必要がなく、葉緑素は退化し失われています。見つけるのは極めて難しい。
長野県の上高地では近似種であるショウキランが観察できますが、見た目や色はだいぶ違います。不思議な植物です。
【本日の写真ではありません】
こちらがショウキラン。某年6月下旬上高地にて。
あっ!これも珍しい。イチヤクソウです。
長野県上高地では桃色の花を咲かせるベニバナイチヤクソウを多く観察できます。高尾ではこのイチヤクソウが主ですが、個体数は極めて少ない。
【本日の写真ではありません】
こちらがベニバナイチヤクソウ。某年6月下旬上高地にて。
ヤマテリハノイバラ。
ヤマテリハノイバラには、テリハノイバラとノイバラという、極めて似ている親戚筋がいて、花を見るだけでは区別がほとんどつきません。
ヤマテリハノイバラ:茎を蔓のように長く伸ばし、時に数mの長さになる。高尾では樹上に這い登る個体が多く、しばしば花を頭上で見かける。
テリハノイバラ:地面を這う。足元で見かけることが多い。
ノイバラ:小低木になる。山中ではあまり見かけないが(もみじ台に立派な株がありますが)、里山では頻繁に見かける。
タカトウダイが咲いていました。若干フライングです。夏の盛りによく見かけます。
高尾では、マメ科の花は秋に咲きますが、こちらは例外的に夏の盛りにかけて咲きます。ナンテンハギ。
この時期沢沿いの湿った涼しいところに咲きます。サワギク。個体数は少ない。
こちらはマタタビの雄花。はい、猫にマタタビのマタタビです。梅雨の時期が花の季節。
梅雨時期に、沢沿いの湿った涼しいところで多く咲いています。キツネノボタン。
高尾山山頂に着きました。富士山方面の眺望。今日は雲が多く、残念ながら富士山はお預け。
同じく高尾山山頂から、丹沢主脈方面。今日丹沢は雲の中でした。

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