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【超入門編】その3 ぶきっちょサラリーマン なかなか伝わらない

自分なりにめちゃめちゃわかりやすく説明したつもりでも、
なかなか相手に伝わらない
ってことありませんか?

僕はそんなのしょっちゅうです。
でも実はそれ、「説明が悪い」とか「話が下手」ってわけではないんです。

伝わるまでに5つのハードルを越えていかなければならないんです。

今回はそんなお話です。
皆さんもどこまでクリアできてるか考えてみてください


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【本文】

☆結論☆

プレゼンの目的は「プレゼンを聞いた人が、次のアクションとして動いてくれる」ということです。

詳しくはこちら

それで、初めて「伝わった」ということになります。そして「伝わる」までには、5つのハードルがあるのです。

で、その「伝わる」までの5つのハードルというのが

Lv.0 話す

Lv.1 聞いてもらえた

Lv.2 聴いてもらえた

Lv.3 理解してもらった

Lv.4 賛成してもらえた

Lv.5 実際に行動してもらえた

ということです。

そして最も大前提なのが

コミュニケーションは相手が決める

ということです。
相手は基本的にわがままです。興味が湧けば聞くし、興味がなければ聞きません。その興味が湧くか湧かないかは相手次第ということです。

それでは、それぞれお話ししますね。

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Lv.1 聞いてもらえた

どんなに分かりやすい説明しても、相手に聞いてもらえるというわけではありません。

相手に聞いてもらえなければ、話だろうとプレゼンだろうと何をしようとも無駄ですよね。なので、まずは聞いてもらう必要があります。

そんなこと言ったって、
こっちが話をしているんだから聞こえてるはずでしょ。

と言いたくもなりますが、意外とそうとは限らないんです。

例えば、
会社に行って「おはようございます」と言ったとしても、返事しない人っていますよね?
単にそういう性格なのかもしれないし、自分のことを嫌っていて無視したのかもしれません。でも、何かに集中して聞こえなかったかもしれないし、他の人と話していて聞いてなかったかもしれないし、他のことで頭がいっぱいだったのかもしれません。そんな時に普通の会話の延長のような感じで「おはようございます」といっても、本当に聞こえなかったかもしれないのです。

プレゼンだって同じです。居酒屋でワイワイしていたり、カラオケで楽しんでるときに、いきなりプレゼンをしたって誰も聞いてもくれませんよね。

つまり

相手が聞ける体制であるときに話さなければ、聞いてもらえない

ということです。

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Lv.2 聴いてもらえた

どんなに聞いてもらえる環境にしたって、話に耳を傾けて聴いてもらえるというわけではありません。

プレゼンの場を設けられているということであれば、Lv.1のハードルはクリアしているようなものです。でも、BGMのように漠然と「聞く」のか、聞き耳を立てて聴く気で「聴く」のかということは全く別物です。

いや、そんなことない!
だって、プレゼンするって言ってるんだから聞いてくれてるはず
というのは思い過ごしかもしれません。
もしかして、プレゼンを聞いてくれる社長や取引先、VCは
(部長に聞けって言われたからとりあえず座っておくか)
(とりあえずしつこいから会うだけ会うか)
(これで今日のプレゼンは終わりか、さすがにつかれてきたぞ)
なんて思っているかもしれません。

つまり

まずは相手の関心を引かないと、聞いてくれない

ということです。

聞いてくれる相手も暇じゃありません。
単調な商品説明なら、
「説明書をあとで読むからいらないよ」
と言われかねません。
最初から
「ん?なんか面白そう」
と思わせるように関心を引き付けることが大切です。

簡単に言えば、「つかみはOK」の状態を作ることが必要です。

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Lv.3 理解してもらった

どんなに関心を引いたからって、話を理解してもらえるわけではありません。

「よっしゃ!話聴いてみるか」と思って相手が学ぶモードになってきたら、Lv.2のハードルをクリアしたと思って問題ありません。ここまできてようやく、プレゼンの内容に触れていくことになります。

とはいえ、関心を引いたからって、その話が相手にとって難しくて、ちんぷんかんぷんで、理解できない話であれば意味がありません。幼稚園の子供に微分積分のすばらしさを語ったとしても理解が追いつかないのと一緒です。最終的に
「何言ってるんだかわかんない」
となってしまうだけですよね。

幼稚園の子供の話は、極端な例ですが、意外と陥りやすい罠です。相手が同業者や自分の会社の社長だからといって、専門用語や細かな数字を出しても理解してくれるだろうと思ったら大間違いです。
プレゼンするということは、相手にとっては新たな知識だったり、今までの経緯を知らなかったりするわけです。このプロジェクトについて一番理解しているのはあなたです。いきなりそのレベルまで知識を上げてくれと言ってもどんな人でも無理な話です。

じゃ、相手のレベルを理解すればいいのかというとそういうわけにもいきません。あなたが思っている以上に、会社の大まかな数字さえも把握していない人や100(百万円)と書いてもすぐに数字が読めない人って、本当に多いんです。しかもそういう人に限って、自分がそんなことも知らないなんて思われたくないと思っています。

ではどうするか?

どんな人にでもわかるように説明しないと、理解してもらえない

ということです。

お前バカにしてるのかと思うくらいでちょうどいい感じです。たとえ
「そんなこと知ってるよ」
って言われたとしても言わせておいてください。絶対あなたの方がこの案件については誰よりも詳しいはずですし、特にその話があとで効いてくる伏線であればなおさら外してはいけません。

とはいえ、あんまりレベルを下げすぎないように注意してくださいね。
目安は「中学生に話しても理解できる」レベルとよく言われています。

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Lv.4 賛成してもらえた

どんなに分かりやすく説明したとしても、その話に賛成してもらえるわけではありません。

相手が最後まで飽きずに話を聴いてくれたのであれば、Lv.3のハードルをクリアしたと言っても大丈夫です。とはいえ、相手が動いてくれるにはあともう少し頑張りが必要です。

理解をしたからと言って、相手があなたの意見に乗ってくれるかどうかは別の問題です。どんなに話のつじつまが合おうと、相手が完全論破されようとも、あなたの話に賛成するかは別の話です。そして、ここのハードルが一番多いかもしれません。

多くは
「自分の理屈を理解してくれたんだったら、もう乗るしかないでしょ」
「なんでわかってくれないの」
って思うはずです。

いえいえ、相手はわかっています。
わかったうえで「NO」と言ってるんです。
例えば、ある映画を見て、その映画のすばらしさや魅力、伏線の数々、作品の裏話などをわかりやすく説明したとします。でもその映画を嫌いな人だったら、
「なるほど、そういう意見もあるよね。でも僕は嫌い」
といっておしまいになってしまいます。

あなたの話はすごく説得力があって、しかもわかりやすく話したはずです。でも相手にとってはその話は魅力を感じなかっただけです。特に新規事業や新規商品についての説明になればなおさらです。聞く相手は経営陣や実質何かを動かせる相手である可能性が高いです。そういう人はたいてい、自分の仕事についての哲学を持っていて、その自分の哲学に反してまであなたと意見を取り入れることは基本的にありません。

じゃ、無理ってこと?
というわけでもありません。単に

相手が求めているところを突いていかないと、賛成してもらえない

というところです。

あなたも会社のため、世の中のためと思って考えたプロジェクトなはずです。それは相手にとっても同じ思いなんです。でもその方法が違ったり、ましてや今まで相手がやってきたことを否定されるようなことであれば、賛成は得られないでしょう。

「いや、ビジネスでそんな子供じみたこと考えるなよ。」

と思うかもしれませんが、そんなもんです。だって偉かろうが権力を持っていようが、相手は人間です。感情があったりもします。まずは相手の求めているところと自分のプロジェクトの重なり合うところを中心にストーリーを組むのが定石です。

そのため、同じプロジェクトでも相手によってストーリーを変えることが必要です。全く同じプレゼン資料でしようと思うと陥りがちな壁です。
ここはだいぶテクニックが必要になってくるところでなんですが、逆に言えばテクニックでカバーできるでもあります。それについてはおいおいお話ししますね。とりあえず、ここをクリアすればあと少しです。

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Lv.5 実際に行動してもらえた

相手の賛成は得られたと言っても、相手が思い通りに動いてもらえるわけではありません。

「なるほど、君の意見は素晴らしいね」
と言われたのならもう大丈夫。Lv.4のハードルを越えたら、ほとんどゴールのようなものです。本当にあともう一歩です。

そのあと一歩踏み切れなかったのはというと、単純にそのプロジェクトが実現可能かどうかということです。
例えば、「どこでもドア」のプロジェクトをプレゼンしたとします。そこで
素晴らしいプレゼンを行い、誰もがそんな未来を臨みたいと思ったとしても
そんなの無理ですよね?資金もなければそんな技術もない。というよりもそんな漫画のような世界なんて漫画でしかないわけです。
とはいえ、諦めなくても大丈夫です。

つまり

実現可能なレベルにしなければ、実際に行動してもらえない

ということです。

いきなり「どこでもドア」を作ることは無理です。でもできるところから始めればいいのです。「どこでもドア」を作るのには、逆算して考えてみればいいのです。

どこでもドア販売

どこでもドア開発

物質移動転移装置の研究

物理学者のレベルアップ

物理学者の確保

物理学者とのコネクション

という感じになります。なのでまずは
「物理学者とのコネクションを持つ」
ということを提案すればいいだけです。
自分たちが今の状況でできる範囲で提案すればいいのです。
そんなこと誰でもできるじゃん、でいいんです。少なくともこの時点で「プロジェクトどこでもドア」というプロジェクトは始まったのですから、どこでもドア開発まで突き進む第一歩にはなったのです。このような小さな目標のことをマイルストーンと言います。このマイルストーンをどのようにおいて実現可能(なよう)に見せるのかがまさにプレゼンです。

「どこでもドア」は一例で上げましたが、無理な話ではありません。それには「どこでもドア」が自分の会社でどうしても必要だというしっかりしたストーリーがなければならないのですが、決して無理な話ではありません。やりようによっては持っていける話です。

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【まとめ】

伝わるまでには5つのハードルがあるというお話でした。

「伝える」ための5つのハードル
Lv.1 聞いてもらえた(聞く環境を整える)
Lv.2 聴いてもらえた(関心を引き付ける)
Lv.3 理解してもらった(わかりやすく説明する)
Lv.4 賛成してもらえた(相手の求めるものを突く)
Lv.5 実際に行動してもらえた(実現可能を示す)

そして共通しているのは

コミュニケーションは相手が決める

ということです。
結局、プレゼンの上手下手の基準は
「どうしたらうまく話せるか」
ではなく
「どうしたら相手が動いてくれるか」
ということです。
決して個人プレーでもなければ、自己PRの場でもありません。
どんな相手(社長?お客?VC?観客?)にどんな行動をしてもらいたいかをイメージして話せると感動するプレゼンになります。

今何かプロジェクトをもっている方、一度立ち止まって、今自分がこの5つのハードルのどこで躓いているのか見てみるのもいいかもしれません。意外と、Lv.4ばかり勉強して、Lv.1で躓いている人意外と多いです。
せっかくのアイデアや技術を持っているのであれば、是非チャレンジしてみてください。

【次回予告】
今回は長くなってしまってすみません。でも、伝わるのにはいろいろハードルを乗り越えなくちゃいけないということは伝わったかと思います。では、次回はどうすれば、ハードルを乗り越えて相手につたわせるのかというお話をします。

人に伝えるには実は型があるんです。そんな話です。

よかったらよんでください

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