力石咲@亘理

力石咲@亘理

最近の記事

《ほどける馬っこ》プロジェクト、半期がおわりました

今年度、宮城県亘理町にて進行中の《ほどける馬っこ》プロジェクト。 これまで6、8、9、10月と開催してきて残り4回、ちょうど折り返しです。作品が亘理のみなさんの手に着々と渡っています。 馬っこというのは、かつて亘理町の年中行事であった七夕馬のこと。馬が人の生活にとても近しい存在だった頃、コモクサや稲藁で各家庭おのおのの馬っこを編んでいたものですが、現代は編み手もいなく、年中行事としても残っていません。 七夕馬は、田んぼの神様の乗り物であり、お盆には祖先の乗り物でありました

    • 《ほどける馬っこ》プロジェクト

      かつて亘理の年中行事であった七夕馬。この文化から着想を得た《ほどける馬っこ》プロジェクトについて、概要や災害時の活用例をお伝えするページです。 作品についているタグのQRコードを読み込むとこのページが表示されます。 コンセプト馬はかつて、農耕や流通など、町の暮らしを大きく支えていました。 <ほどける馬っこ>の役目は<お守り>で、亘理町の皆さんをそっと見守る存在です。 日常では、インテリアとして飾ったりお人形として愛でたりと、どうぞ生活のそばに置いてください。 災害非常時には

      • ただいま、亘理

        こんにちは! 見出しの写真は常磐線車内から撮影した阿武隈川。 仙台方面から、この大きな大きな川をわたると、亘理に来たなぁと思うんですよね。 とても久しぶりの投稿になってしまいましたが、過日亘理に行ってきました。およそ1年ぶり。 亀の歩みですが、来年度いよいよ亘理でのプロジェクトが始動できそうな見込みでして、そのプレイベント的な感じで、亘理町地域おこし協力隊の黒田あすみさんコーディネートのもと、ワークショップを開催してきました。 馴染み深い児童センターでの「毛糸玉モンスター

        • みやぎのあられさんへ行ってきました!

          こんにちは! 亘理を去る前日、お世話になった方々へのご挨拶まわりの一方で、新しいところへも行ってきました。亘理で度々おやつに食し、他地域へ出張の際にもお土産としてチョイスしていた、みやぎのあられさんです。アルバイトを募集されていて、まずは見学だけでも、ということで、ものが作られる工程に興味津々の私。行ってみました。 みやぎのあられさんのサイトです。 https://www.miyaginoarare.co.jp 「こんにちは〜」とお店の扉を開けると出てきてくださったのは代

          亘理での活動に一区切りをつけました。

          こんにちは! 2023年3月末をもって、亘理での活動に一区切りをつけました。 理由は、町が株式会社ワンテーブルと協定を解約しWATARI TRIPLE C PROJECTが消滅したことにより、地域おこし協力隊は町と新たに契約を交わすことになったのですが、私は条件を満たさなくなったためです。 これまで亘理でお世話になった皆さま、応援してくださった皆さま、ありがとうございました。そして、防波堤を舞台に構想していた作品を楽しみにしてくださっていた町民の方々、実現せずにこういう形に

          亘理での活動に一区切りをつけました。

          3.11

          ※当日に書いた記事なのですが投稿したつもりが下書きに入っていることに今気づきました。以下、修正せずそのまま投稿します。 東日本大震災から12年が経ちました。犠牲となられた方々とご遺族の皆様に改めてお悔やみを申し上げます。また、被災された方々や、今も避難生活を余儀なくされている方々に対しまして、心からお見舞いを申し上げます。 今日は展示を開催中の岐阜県美術館にいまして、地震発生時刻の14時46分、学芸員さんとともに東北地方方面へ黙祷を捧げました。 それから、当時のことや私

          毛糸玉モンスターをつくろう!ワークショップを開催しました

          こんにちは! 2月上旬に亘理中央児童センターにて「毛糸玉モンスターをつくろう!」ワークショップを4日間計6回開催しました。 今回は鳥の海にできたC-Cafeで腕を振るうシェフの鹿子田さん、看板制作や本作品の方でもいつもお世話になっている高谷隊長、広報の黒田さん、そして事務局の下山さんにサポートいただきました。児童センターの先生方にもたくさんサポートいただき、感謝です。 今回の参加者は小学生が対象。学校が終わった後の参加でしたが勉強の疲れも感じさせず、ワイワイ楽しんでくれまし

          毛糸玉モンスターをつくろう!ワークショップを開催しました

          看板制作2023.1

          こんにちは! WATARI TRIPLE C PROJECT看板制作の進捗状況です。 ついに板を塗装をしました! この作業については全くの素人なので、プロジェクトメンバーにサポートしていただきました。キャンプ・アウトドア担当の高谷隊長とアーティスト相澤安嗣志氏です。 このオレンジの板に青い糸で刺繍した青い漁網をかけます。陽の光具合によっても見え方が違うだろうし、亘理の海風になびくかな?鳥の海公園のギャラリーに設置する日が楽しみです。 雪も積もった冬の塗装作業は寒くて寒く

          看板制作2023.1

          ワークショップ「毛糸玉モンスターをつくろう!」

          こんにちは! 今日は、亘理で不定期に開催しているワークショップについてお話します。 「毛糸玉モンスターをつくろう!」ワークショップは、毛糸、マスキングテープ、顔シールを素材として、自分だけのモンスターをつくるワークショップです。 普段から作品制作に毛糸を使用していますが、試作で編んだもの、端切れ、多めに買って余ってしまったものなど捨てることができず、どんどん溜まってきてしまった糸を有効に使ってもらうために考案したワークショップで、2013年から全国様々な場所で開催してきま

          ワークショップ「毛糸玉モンスターをつくろう!」

          プロジェクト進捗状況2023年1月7日

          新年おめでとうございます。 今年もよろしくお願いいたします。 さて、先月からPC上で検証していたプロジェクト「みんなで沿岸部に人工的なレースを編む」の編みパターン。なんとなく、これかな、という形が見えてきました。 波打際の先端側の縁の輪郭は大きく緩やかなカーブを描き、反対側の縁は小刻みにランダムで極端な線を描く。そこを意識して線を引いていくと、おのずと線と線が交差して生まれる格子模様にもリズムが生まれます。すると全体的になんとなく本当の波に近づくような気がしています。 布

          プロジェクト進捗状況2023年1月7日

          看板制作

          こんにちは! 今日は自分のプロジェクトと同時並行で進めている看板制作についてお話します。 亘理駅前に1.8×5mの巨大貸看板がありまして、WATARI TRIPLE C PROJECTの宣伝に使いたいので制作をお願いしたいと、事務局から話がありました。 看板制作は専門外ですが、新しい編み方の勉強にもなるかと思い、引き受けることに。 亘理駅は街中にあり、プロジェクトの拠点がある海辺とは様相が異なります。同じ町内ですが海辺と内陸では雰囲気が異なるのです。 そんな内陸部にも海

          プロジェクト進捗状況2022年12月

          こんにちは! 今回も防波堤を舞台にした作品の進捗状況のご報告です。 ●編みパターンを検証してみる 前回の現場検証を経て、机上に戻り、編みパターンをいろいろ試しています。 現場検証時までは規則正しい単調なデザインでしたが、そもそも波は単調ではありませんし、同じデザインの波って二度と現れないですよね。 現場で杭に引っ掛けながら、引っ掛けにくい、安定しない角度があるということもわかったのでそんなことも頭に入れながらやっています。 波打ち際の本当にキワキワは線がくっきりしているけ

          プロジェクト進捗状況2022年12月

          「みんなで沿岸部に人工的なレースを編む」 進捗状況2022年11月

          こんにちは!引き続きプロジェクトの進捗状況です。 ●2022年11月28-29日 現場検証④ 場所:荒浜防波堤 人数:6人 先月のアイデアを現場検証。 まず29日は適当な杭を打ってみて、どれくらい深くまで打ち込めるか、打ち込めるエリアはどこかを定めてからホームセンターへ杭を買いに行くという工程。役場に確認したところ、どこでも杭が入っていくとは限らないということだったのでした。家にあった園芸用の支柱を適当な場所何箇所かにハンマーで打ち込んでみたところ、難なく入りましたので

          「みんなで沿岸部に人工的なレースを編む」 進捗状況2022年11月

          「みんなで沿岸部に人工的なレースを編む」 進捗状況2022年5〜10月

          こんにちは!プロジェクト進捗状況の投稿です。 ●2022年5〜7月 編み方・模様を試行錯誤、廃漁網のリサーチ、8月の展示の準備 先月の検証を元に、上空写真の上に縮尺したサイズの作品を載せてみるべく、レース糸で様々に編んでみました。グラデーションが好きで、数年前編目の密度によるグラデーションを研究していたことがあり、それを参考にしたり、エジングと呼ばれるハンカチの縁取りなどに使われる編み方を参考にしたり。 どうしたら波打ち際のあの白波に見えるのか、それをどこまで再現するの

          「みんなで沿岸部に人工的なレースを編む」 進捗状況2022年5〜10月

          「みんなで沿岸部に人工的なレースを編む」 進捗状況2022年2〜4月

          こんにちは!今回はプロジェクトの進捗状況を時系列にお伝えしていきます。 ●2022年2月 展示『アーティストから見た亘理』にてプラン発表 会期:2月19日〜3月13日 会場:亘理町立郷土資料館企画展示室 メンバー就任から半年のタイミングでアーティストチームによる展示を開催しました。内容はアーティストの紹介も兼ねて各アーティストの過去作品と、亘理で考えているプランなど。私は ・1月に亘理では初開催した「毛糸玉モンスターをつくろう!」の風景写真や成果品 ・亘理駅前の貸看板の

          「みんなで沿岸部に人工的なレースを編む」 進捗状況2022年2〜4月

          Ongoingのプロジェクト「みんなで沿岸部に人工的なレースを編む」

          こんにちは!今日は、現在亘理を舞台に構想中の作品案のお披露目です。 2022年1月に発案し、WATARI TRIPLE C PROJECT事務局宛に企画書を書いたものを当時のまま掲載します。 ------------------------- 「みんなで沿岸部に人工的なレースを編むプロジェクト」 ●コンセプト 波打ち際をモチーフに、荒浜沿岸部にまつわるつながりを制作する ●概要 防潮堤の斜面に、ベースの編目(漁網を元とした白い素材で編む)とモチーフ(地域住民)からなる巨大

          Ongoingのプロジェクト「みんなで沿岸部に人工的なレースを編む」