ぽさ

好きなもの 銀杏BOYZ 谷川俊太郎 太宰治 東北 古くて味のあるもの ライブハウスでのライブ アラバキロックフェス 地に足のついた人間

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最近の記事

夢で逢えたら

この上なく暗く気の重い毎日を送っている。 状況は悪くなる一方だ。 刹那型というか基本あっけらかんとしている私にとり、こんなにも救いを見つけられないことはこれまでなかった。 そんな中、私の敬愛するアーティストが大きな仕事を成し遂げていた。大きな、というのは規模とか功績とかいう意味だけでなく、きっと御本人にとって一生の1ページに刻まれたのであろう、一生で数回しかないような興奮を味わったのであろう出来事、という意味で。まあ、ただのファンによる想像妄想ですけど。 逃げ出せない場所に閉

    • 虫かごをかばんに

      世の中改元で盛り上がっているが、個人的にはひねり出しても出てこないくらい感慨が芽生えず、世の中のムードが不思議なくらいであった。 物心ついてからは既に平成だったので、感覚的にはこれまでの人生全てが平成だし、平成の仕事の続きをせねばならないゴールデンウィーク明けを思い既に憂鬱な私からすると、感慨などない。書いて思ったけどつまんない人間だな私。 天皇というひとりの人間の人生を思うと非常に考えさせられるものがあったが、それは個人的あるいは社会的な感慨とはまた別のものである。 とい

      • 作家と一日

        久しぶりにエッセイを買った。 「作家と一日」吉田修一 「悪人」「怒り」などベストセラー作家、吉田修一がANAの機内誌に連載しているエッセイをまとめたもの。 「悪人」は小説として「怒り」は映画でみていて、「横道世之助」は私の中のDVDをレンタルしようと決めてるリスト上位に入っているのだが、同じ原作者というのはあまり意識しておらず、ANAの機内誌にもたしかにこういう作家の連載があった気もしたが、記憶力の弱い私は、それらが同じ作家のものだったことに、今さら新鮮な気持ちになった。 と

        • コインランドリーからの承認

          コインランドリーが好きである。 すんでいる地域が一人暮らしの若者が多いためか、近隣にコインランドリーがいくつかあるのが嬉しい。 最近しゃれたコインランドリーが色々とできているようだけど、そういうんじゃない。 かと言って、あまりこぎれいじゃないコインランドリーも避けてしまう。 それが醍醐味という人もいそうだが、利用者の間で顔見知りになってしまうような距離感も避けたい。 孤独を担保してくれつつも、自分を需要の対象として認識してくれ、似たような孤独とともに生きる(それほどネガテ

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        • 映画
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          赤色灯

          祖父の膝に最後に座ったときの感触を私は覚えている。 外出するときはきちんとした格好をしていた祖父、やはりきちんとした格好で東京の我が家に来たときの祖父の、ズボンのざらざらした感触。 亡くなって20年近くたつが、祖父は妙にノスタルジックなかたちで、私のなかに記憶を残してくれている。 深夜のまっ暗闇の中、時計の秒針の音だけが聴こえている状態に、なぜだかわからない懐かしい気持ちがあったのだが、 そういう状態でいま、オレンジ色のレトロな感じの光に調光できるブックライトをつけた途端

          赤色灯

          未熟な三十路

          実家に帰るのが気が重くて、元旦から憂鬱な気分で電車に乗っている。 実家といっても、私の両親は借家住まいで、いま両親が住んでいる公団住宅も私が育った家ではない。 実家をこよなく愛する友人たちとの違いは、彼女たちよりも親元を離れるのが遅かった(社会人になってから)からだ、と自分に言い聞かせていたが、 就職後、地方勤務により長らく親の住まいから離れてみても、変わらなかった。 むしろ、子供の頃には自然にできていた親の前専用キャラクターが長く離れたことにより演じきれなくなっていて、また

          未熟な三十路

          DA PUMPの15年

          中高時代、まわりがジャニーズに傾倒しはじめる頃、私は既に絶頂期を過ぎていたDA PUMPが大好きで大好きで、ファンクラブに入っていた。 今もう当時のメンバーはISSAしかいないけれど、DA PUMPの人気絶頂期から今年までの時間って、私の中学時代から31になった今年までの時間なんだと最近気づいた。 私の14、5から31までの時代、子供から激動の二十代を経て悩める三十路になるまでの時代、自分なりには色々ありすぎた約15年のあいだ、あの人は今状態になっても尚、ISSAがDA PU

          DA PUMPの15年

          平成最後のキングオブマイペース

          平成最後の、とお決まりの冠言葉をつける年末のテレビ番組。 私は昭和の最後から2番目の年に生まれ、平成の時代ほぼイコールこれまでの人生といえるが、平成最後のという言葉には意外なほど心を動かされない。 温故知新というか、ノスタルジーの中に生きるタイプで、始まりよりも終わりに色気を感じる方だが、不思議である。 平成と総括されても、それが記憶にある限りの自分の人生すべてで、幼児だった平成のはじまりと31歳のいまを同じ時代とは捉えられないからかもしれない。 思えば子供の頃から、1月と

          平成最後のキングオブマイペース

          『百万円と苦虫女』

          『百万円と苦虫女』 を観た。(監督:タナダユキ、出演:蒼井優、森山未來ほか) さすがさすがの蒼井優。 展開を楽しむエンタメ映画ではないけど、静かに予想を裏切ってくる展開が蒼井優演じる「鈴子」の主観に漬かりかけた視点をちょうどいい具合で外してくれて、かつ「静」で演じ切る蒼井優の醸し出すムードに適度な刺激を与えていて、すごい。 ラストが、何かを決めた時の女の静かな強さを理解している監督なのだなあと思うと同時に、人生の選択の意味付けは自分の主観でするもんだよね、という渇きを

          『百万円と苦虫女』